〈BD〉「もう本当に夢中でした」――ハウステンボス九州オープンでプロ入り初優勝・東條紘典の談話

東條紘典(Kosuke Tojo)
東條紘典(Kosuke Tojo)


ハウステンボス九州オープン』で

優勝した東條紘典プロの談話をお届けします。


プロ9年目での初優勝。

しかも、それが初めてハウステンボスで

開催された特設会場オープン戦。


本当にメモリアルな優勝となりました。


一躍ニューヒーローとして

脚光を浴びた東條プロですが、

実は意外な経歴の持ち主でもあります。


※大会フォトギャラリーはこちら


…………


Kosuke Tojo


1980年7月31日生

香川県出身・東京都在住

JPBA41期生

2015『ハウステンボス九州オープン』優勝

『RISK』『イナホ』(ともに東京)所属

使用キューは『Kieth Andy』


 

――ゲームボールを入れた直後、

目に熱いものが。


「いやぁ、そうですね……(笑)。


プロになるまでのこととか、

なってからのこととか、

やっぱり色々とあって、

感極まっちゃいましたね」


――41期生ですから、今プロ9年目ですね。


「そうですね。

プロになってもう8年経ちましたが、

その前、僕は大学を出て銀行に就職したんです。


ビリヤードへの思いはずっとあったし、

迷いながら働くことはできないと思って、

数ヶ月で辞めてしまったんですね。


そんな経緯でプロになったということもあって、


『一度は必ず勝ちたい』という想いを

ずーっと持ち続けていました。


それで……最後は堪えられなくなりました」


――最後までずっと集中しきっていましたね。


「こういうオープン戦では

決勝ラウンドに残るのが必死なので、


残った以上は、目の前の一試合一試合に

向かっていくだけでした。


勝ち上がって行く過程のどこかで

優勝を意識したりするものなのかなと

思うこともあったんですけど、

それは全然なかったです。


もう本当に夢中でした。


良くも悪くも流れに乗れて

優勝まで行けてしまったと思っています。


種目がナインボールだったということが、

なおのこと良かったんじゃないでしょうか。


手番が頻繁に切り替わる種目じゃないですし、

流れを維持しやすいというか、

そのまま行ききれるチャンスがある種目なので」


――色々な要素が重なり合ったのだと思いますが、

本当にこの会場の

「集中力のチャンピオン」でした。


「そうですね。自分でも

すごく上手く集中できてたと思います。


ナインボールだと配置がそこまで

難しいものになる訳ではないので、


開き直って『シュートで行くぞ』

と思えた部分がありましたし、

その意識があったからこそ、

良いリズムで撞けたと思います。


それと今回は徹底してルーティンを

守ることを意識していました。


撞点と厚みをちゃんと合わせること。

一球一球それだけは

気を付けようと心掛けていたんで、

それが集中を高めるのにも繋がったと思います」


――以前から東條プロは、

試合中は近寄りがたいほどの必死の形相で

プレーしています。そうやって自分を

奮い立たせているところもあるんですか?


「はい。


どちらかと言えば自分は気が強いタイプでも

自信が持てるタイプでもありません。


そして、不安な気持ちや

自信のなさが表に出てしまうことがあるんで、


とにかくそれは出さないように

努めているところはあります」


――初優勝の喜びを伝えたい人とは?


「お世話になっている皆さん全てです。


お店(RISK、イナホ)の方や、お客さん、

レッスンしている生徒さん、

それからキースアンディ(キュー)の方など、


多くの方に、ずーっと長年、

コンスタントに気にかけていただいていました。


それから、今日は先輩の白岩プロからも

度々アドバイスもいただきまして、

ありがたかったです」


――今はRISKで勤務されてるんですか?


「いえ、RISKさんにはプロプレイヤーとして

入らせてもらっている感じですね。

レッスンをさせてもらったり。

イナホさんもレッスンです。


仕事は、法律事務所でアルバイトをしています。

僕は法学部だったので、

そういう繋がりもありまして」


――そうだったんですね。

さて。念願の初優勝を飾りましたが、

今後のことは頭にありますか?


「いやぁ、なんて言えば良いかな……


これまでずっと

『一つ勝ってそこからがスタート。

そこでプロとして認められる』

っていう風に思っていたので、


そこから先というのは今はないですね。


結局僕ぐらいのレベルだと、

決勝ラウンドに残る時もあるけれど、


優勝争いには絡めていないという

位置にいたじゃないですか。


それだと本当の意味で、

『プロの中で戦っている』感には

乏しいなと思っていました。


だから、

これから常に上で争えるようになれれば、

その『戦ってる』実感が

もっと湧いてくるのかなと思っています。


……いや、今はなんかもう、

言葉が出てこないですね(笑)。

まだ何も実感がなくて……」


――そうですよね。

しかし、ハウステンボスは

一生忘れられない場所になりましたね。


「ホントにそうですね(笑)。


来る前は、正直言えば東京からの遠征は

大変だろうなと思ってましたけど、


来てみたらすごく良い場所で、

環境も会場も素晴らしかったですし、

お客さんも最後の方まで応援してくれて

とても嬉しかったです。


まだ未勝利の僕に

『勝たしてあげたい』というような

気持ちで観てくださった方も

いたんじゃないかなと思います。


決勝戦は特に拍手が励みになりました。


そういう風に思えたのも、

勝ったことがないからの強みかもしれません。


僕はチャレンジャーだと思っていたので、

恥をかいてもいいから

目の前の球を一生懸命撞こうと、

その一心でプレーすることができました。


それも、最後まで応援してくださった

皆さんのお陰です。ありがとうございました」


…………


新・九州チャンピオンは、今週、

関東オープン』に参戦!

 

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