体験! キャロムビリヤードセミナー

ポケットビリヤードプレイヤーのセミナー初体験記

取材協力:On the hill !

2013年9月

at ビリヤード小林 8/24
at ビリヤード小林 8/24

月一開催、スリークッションをプロに学べるセミナー

 

 少しだけ涼しくなったような気もする8月24日(土)、B.D.管理人の「僕」は、東京・新大久保の『ビリヤード 小林』に赴きました。

 

 目的は『Carom Billiards Seminar』を受講すること。本セミナーは月イチで都内ビリヤード場開催。キャロムビリヤードの花型種目「スリークッション」を安価な受講料でトッププロに教わることができます。

 

 ポケットビリヤードA級(一応)の僕は、昨年からスリークッションをやるようになりました。その面白さにすっかりトリコになっているんですが、いかんせん遅々として上達せず。一度はちゃんとプロに教わってみようかなと思い、セミナーの門を叩いたのです。

 

「え、あなたが?」と言われてこそばゆかったです。自分で書いた「Days」が汚い
「え、あなたが?」と言われてこそばゆかったです。自分で書いた「Days」が汚い
書き込み済みのプリント
書き込み済みのプリント

あ、キューを忘れちゃった!

 

 本セミナーは全くの初心者の参加も「大歓迎!」(事務局さん)。そういう方は当然マイキューを持っていないので、キューを貸し出してくれます。ポケットビリヤードの経験者で、ポケットキューを持っているなら、それでも大丈夫(※ポケット用とキャロム用って特にシャフトの形状が異なるんです)。この日もポケットキューで受講している生徒さんがいました。

 

 僕は普段、1本のバットでポケット用とキャロム用、2つのシャフトを付け替えて遊んでいます。もちろん今日はキャロムシャフトを持参…………したはずが、キューケースから出てきたのは家で留守番してたはずのポケット用……(がっくし)。事情を察知した事務局スタッフさんの「あ、キャロムキュー、お貸ししますよ」の申し出は、まさに天の声でした。

 

 そして、初参加の僕は登録カードに名前やビリヤード歴やよく行くお店などを記入して提出。受講料は2千円也。それから、ネームプレートを受け取って自分の名前を書き入れました。なるほど、グループレッスンなので、先生が名前で呼びやすいようになっているんですね。

 

 続けて、僕は3クラスある内の最も下の「Cクラス」用のテキスト(A4プリント4枚)を受け取り、いざ受講開始です。ちなみに、こういった手続きはセミナー事務局の女性スタッフ達が親切に対応して下さるので戸惑うことがありません。

 

左から、鈴木、小林、界の講師陣
左から、鈴木、小林、界の講師陣

講師陣は、腕も教え方もプロ!

 

 2時間30分のセミナーは、まず先生の挨拶で始まります。先生は3名。写真左から、Cクラス担当の鈴木剛プロ、Bクラス担当の小林英明プロ、そして、Aクラス担当の界敦康プロ。いずれも実績十分のトッププロ(JPBF)ですね。そしてまた、レッスンの上手さに定評のあるプロでもあります。

 

 クラス分けについて補足すると、「A=スリークッションの持ち点が22点以上」、「B=14点~21点」、「C=初心者~13点」となっています。「持ち点ってなんだ?」という人や「いや、ホントにキューの持ち方もわからない初心者で……」という人はまず「C」ですね。

 

 先生の挨拶の後は、クラスごとに1台ずつテーブルに分かれて、実際の授業へ。この日、Cクラスの生徒は僕を含めて5人。スリークッションの定番のショット(取り方)である「箱球」「裏回し」「切り返し」についてその狙い方や撞き方を教わりました。

 

 「なるほど!」と膝を打つフレーズがポンポン出てきて、メモをとる手が追い付かないほど。ぼんやりとしかわかっていなかったことにちゃんと名前が付いた。そんな感覚です。なんだか僕の目には鈴木プロが「スリークッションの敏腕実演販売マン」に見えてきましたよ……。

 

裏回し。「ここ! この辺に入りそうな気がしませんか?」
裏回し。「ここ! この辺に入りそうな気がしませんか?」
切り返し。第1クッションから第2クッションへはこのラインに載せたい感じ
切り返し。第1クッションから第2クッションへはこのラインに載せたい感じ

先生の前で撞く緊張感!

 

「××さんなら、どう考えますか?」、「勘で良いので、手球を入れるクッションはここだと思う人!」、「じゃ、撞いてみましょう、まずは……はい、小林さん(僕)から!」「うげっ」……というように、グループレッスンでありながら、常に生徒の積極的な参加を促すようなインタラクティブな授業です。

 

 先生と他の生徒が見ている前で撞くのは緊張しましたねー。しかも、正解の撞き方を先に教えてもらえる訳ではなかったので、自分で考えながら撞くんです。ええ、震えました。

 

 この日の鈴木プロの教えはとても一言で語ることはできません。でも、強引にまとめるならば僕の理解はこうでした。

 

「クッションシステムは目安として大事ですが、それを盲信せず、第1、第2クッションで手球をどこに向かわせれば良いか、クッションに入った時のそのボールの自然な動きとはどういうものなのか、今の皆さんにはまずその感覚を養ってほしいです。

 

 テーブルの周りを歩いて様々な角度で見ながらラインを想像すること。そして、ヒネリの量を小・中・大とはっきり区別して、まずは撞いてみてください」

 

 また、レッスンの途中では、「パチンと撞く=弾かせる」、「スーッと撞く=弾かせない」といった、ちょっとCクラスには難しくないですか先生? という「球質」の話もあったのですが、さすがは先生。「実は皆さんが意識しておられないだけで、もうその使い分けはなさっているんですよ」と、実演とともに解説して下さいました。

 

 その時、先生は財布から一円玉を取り出し、自分が撞く手球の15cmぐらい前のラシャに置き、自らショットしたのですが…………。その意味は……受講した人だけのヒミツということで。

 

メモメモ……。ある女性受講者の手元を
メモメモ……。ある女性受講者の手元を

この雰囲気は「キャロムの学校」!?

 

 途中で10分ほどの休憩を挟みましたが、2時間30分のレッスンはあっという間でした。どっぷり授業に入り込んでいたため、隣のBクラスやAクラスのレッスン内容は全くわからなかったのですが、この2クラスも双方向のやり取りがある参加型のものでした。いつか僕もBやAを受講したいなぁと思ったりして。

 

 授業が終わると、また3名の先生が皆の前に立ち、今後のセミナーの予定や、近々で行われるプロ・アマのキャロム公式戦の日程を教えてくれます。生徒さんの中にはそういった試合に参加したり、観戦したりする方が結構いらっしゃるようで、すごく広がりと繋がりを感じられましたね。一言で言うならば、とても「学校」みたいな雰囲気を味わえた2時間30分でした。

 

 さて。授業の後、先生である鈴木剛プロにお話をうかがいました。それは下のリンクからどうぞ。

 

キャロムビリヤードセミナーの公式ブログはこちら