本稿の時点で、
WNT.ランキング25位/
WPAランキング7位。
日本人プールビリヤード選手No.1の
世界ランクを誇る大井直幸。
今年(2024年)8月の
(WNT.系。フィンランド)優勝は、
ファンやサポーターが待ちわびた
6年ぶりの国際大会タイトルだった。
数々のインタビューやリアクションから、
「愛すべき日本のファニーガイ」と
キャラクター先行で認知されていた面も
あったが、ヘルシンキでの優勝は、
実力者としての存在感を
改めて印象付ける機会にもなった。
もちろんそれで大井が満足することはない。
WPAとWNT.(マッチルーム)との
関係性に大きな亀裂が入るなか、
一つでも多く両サイドの
「メジャー」イベントに出られるよう、
そしてそこで成績が出せるよう、
様々な意味での準備に余念がない大井。
2024年11月現在の近況を聞いた。
――まず今後の予定からお聞きします。次の国際大会は『インターナショナルオープン』(2024年11月18日~。WNT.系。アメリカ)ですね。
大井:そうです。『全日本選手権』とかぶっちゃったけど、先に『インターナショナル』にエントリーしてたし、しょうがない。その前後にも海外の試合に出ようかなと思ったんだけど、プランが上手く組めなかったので、『インターナショナル』だけ出て戻って来ます。で、12月に『カタールワールドカップ10ボール』(WPA系。新大会)に出て、それで今年は終わりかな。
――来年(2025年)頭の動きも決めていますか? 例年1月に『ダービーシティクラシック』(9ボール部門はWNT.系。アメリカ)に出ていますが……。
大井:いや、まだ全く。ダービーは楽しい試合なんだけど、期間が長くてすんげぇタフなんですよね(笑)。2025年大会から期間が1日延びるから10日間いないといけない。移動含めて2週間かかります。今まではブレイン(・バーカス。大井プロの友人でありプレイヤー)やミカ(・イモネン。元9ボール世界王者)、アメリカの友人たちと一緒に滞在したり、彼らがサポートしてくれたので行きやすかったけど、それがないと結構大変で、1人じゃちょっと厳しい。基本は「行きたい」ですけど、今の時点ではわからない。
――ちなみに、先月の『レイズカップ』(アジア vsヨーロッパ。マニラ開催。WNT.)は、ワイルドカード(主催者推薦)でアジアチーム入りに声が掛かる気配はあったんですか?
大井:いやいや、全然(笑)。あれはもうランキングと政治です。日本の選手には残念ながら何もお声は掛からない。実力でアジアの上位3位に入らない限り、出るのは無理でしょう。
――『レイズカップ』について大井プロの感想も聞かせてください。アジアの快勝という形で終わりましたが、納得いく結果でしたか?
大井:まあ、そうですね。開催地もアジアだし、ヨーロッパにはジョシュア(・フィラー)がいなかった。ジョシュアがいたら全然違ってたんじゃないかな。彼ほど絶対的な存在は他にいない。ほんと熱くて負けず嫌いだから、それに引っ張られてチームの士気も上がる。僕も色々なチーム戦に出てきたけど、やっぱりチーム戦は士気が大事。ジェイソン(・ショウ)は「まあいいかな」になる時もあるし、他のメンバーも士気を上げてくれるタイプじゃない。反対にアジアチームは全員が「勝ちたい」と強く思っていたと思う。そこの違いはあったと思います。
――今回のアジアのメンバーは現状のベスト5と言えるでしょうか?
大井:ベストに近いんじゃないですか。(ワイルドカードで選ばれたベトナムの)ズンクォックホアンは、WNT.ランキングは低いけど、(ビリヤードブームが続くベトナムの)視聴率を持ってるのが強いし、本人の士気も相当高かったと思う。もし僕が出ていたらあそこまで燃えてプレーできてたかな、みたいなね。
――選ばれたらやるでしょう。
大井:もちろんやる気は満々ですけど、「足は引っ張りたくないな」から入りそうで。もっと熱く「俺が俺が」って気持ちが大事なんですよね。チームの皆がそうなれたら強い。その点でやっぱりヨーロッパに足らなかったのはジョシュアかなと思います。彼はどんな時も「俺が決める」と思ってますから。……それでも、初日は面白かったんですけどね。
――初日は競り合っていましたが、2日目で一気にアジア圧勝ムードになって。
大井:そう。ビリヤードプレイヤーは皆、個人競技の人達だから、ああいう展開になると人のせいにしちゃうことがあるし、心が折れちゃうんですよね。難しいね、チーム戦って。むしろ、アジア vs アメリカが実現したら、そっちの方が熱いかもしれない。
――その理由は?
大井:単純にどっちも「負けたくない」という気持ちが強いはずだから。実力的にはアジアの方が上だと思うけど、少なくともヨーロッパよりアメリカの方が「俺が俺が」「勝ちたい」の人が多いと思うから熱い勝負になりそう。そう考えると、『レイズカップ』は良いイベントだとは思いますけど、興行的にどういう評価を得るのか全くわからない。もともとヨーロッパの視聴者もプレイヤーも「対アジア」というイベントを熱心に楽しんでくれるかと言うと、そんなに数字は取れないと思うんです。でも、実際は今のプール界でお金もファンも……つまり市場を抱えてるのはアジアじゃないですか。そのへんが難しいところで、『レイズカップ』が今後どうなっていくのか僕にはわからないです。
優勝の瞬間🥇 pic.twitter.com/wtFxWC94Wy
— 吉岡正登 (@masato_yoshioka) August 4, 2024
――前段が長くなりましたが、大井プロの2024年後半を、海外戦を中心に振り返っていきたいと思います。8月『ヘルシンキオープン』で優勝。WNT.ランキング対象イベントでの初優勝になった訳ですが、やっと獲れたという達成感は?
大井:嬉しいのは嬉しいけど、達成感は全然ないです。周りの方々は盛り上がってくださっていたけど、僕は何て言ったらいいんだろう……そんなに興奮しなかった。もう3ヶ月経つからだいぶ忘れてるけど、勝つことは大事だし、賞金を獲れたことも嬉しい。でも、欲しいと願っていたタイトルということでもないし、すごく難しいミッションをこなしたという訳でもない。ヘルシンキにもトップ達が何名か出てましたけど、規模もレベルもマキシマムじゃなかったからね。やっぱりそこじゃないですか。
――「欲しいと願う試合」とは、具体的には「WNT.(マッチルーム)主催のメジャーイベント」ですか?
大井:そう、WNT.だったら年間4つ~5つあるメジャーイベント、WPAだったら各『世界選手権』と『チャイナオープン』クラスですね。ヘルシンキの規模とか賞金は『ジャパンオープン』と同じぐらいだったかな。ワールドであってワールドではないみたいな。やっぱりWNT.の『USオープン』とか『ヨーロピアンオープン』ってなると名前からして違うでしょう。
――『ヘルシンキオープン』の時は決して状態が良かった訳ではないということを、ご自身のYouTubeで語っていました。
大井:状態は全然良くなくて、だましだましでした。それでも勝てたということは、あのぐらいの大会は「出てれば勝つことがある」ってことなんです。たまたま勝てる「ロール」(流れ・めぐり合わせ)が来たのがヘルシンキだったという。それで満足してもしょうがないし、WNT.メジャー大会や『世界選手権』はロールだけじゃ勝てないから、いかにしてそこに備えるか。だから、達成感はなかったです。……でもね、一瞬僕も「次もこのまま行けるのかな?」って思いましたよ。だけど、『ヨーロピアンオープン』で1試合ぐらいヘルシンキのままの感覚でプレーしてみたら、「全然無理じゃん」みたいな(笑)。やっぱりWNT.メジャーはテーブルコンディションも相手も全然違うよなって。
――ヘルシンキの後、海外で5大会に出ました。成績的には一旦足踏みをした後、9月『チャイナオープン』で3位になりました。
大井:ヘルシンキのままの自分じゃ勝てないこともわかってたし、ヘルシンキを勝ったことによって以前より自分の現在地や目標が明確になってはきたんで、「じゃあ、どうするの?」という段階でした。キューのセッティングやショットの精度もそう。「自分には今これが最も合っている」という地点にいたままじゃ進化できないから、またある程度壊さなきゃいけない。まあ、もともとすぐ試す方だし、想像できる範囲で何でもやりながら色々研究してるけど、自分が思っている域にはまだ行けてないですね。でも、続けた先に自分なりの答えがあるような気はしています。
――手探りで鉱脈を掘り当てるような地道な作業ですね。
大井:それが楽しくもあり苦しくもあり。結局昔から同じことをやってるんですけどね。でも、今回はいつもよりはちょっとだけ違うことをやってるかな。ヘルシンキの後、続けて海外で戦って、『チャイナオープン』(WPA系)の準決勝で土方(隼斗)プロに負けて、自分なりにより一層何か感じるものがあったんでしょうね。その結果、今は「こっちにあるんじゃね、俺のビリヤード」みたいなところがうっすら見え始めてきたような気もします。
――さらに伸びて行けると。
大井:そう。この方向で行けたら面白いし、それをロジカルに証明できたらたぶんかなり強くなれますね。でも、そういう状態で出る試合って難しいんですよ。証明したい気持ちが強いとプレッシャーも強くなっちゃうから。特に次は『インターナショナルオープン』の1大会しかないから。これが5大会ぐらいまとめて遠征するんだったら少しずつ試せるし、遠征全体を振り返って考えられるんだけど。でも、そこも含めて楽しむだけですけどね。
――試行錯誤を続けていますね。ヘルシンキで優勝した後にSNSで「41歳になってもまだ伸びていけると感じている」という投稿もしていました。あれはその時思ったままを綴ったのでしょうか。
大井:そうですね。100%今がマックスだと思ってるし、この先にあるはずのキャリアハイに近付いている感覚もあります。少なくとも41歳でまだ何も能力が下がってないのは嬉しいことだよね。ヘルシンキはそれを証明できた優勝ではあったかもしれないし、これからもそういう戦いが続くと思う。第一線で頑張る自分の姿をイメージできるのは50歳までかな。だから、あと8年ぐらい。今の若い子たちと比べたら先は短いけど、賞味期限ってものを意識するようになったのは良かったと思います。自分が若い時はそんなこと考えもしなかったし(笑)、ぬるかった部分や妥協してた部分が多かったと思うから。
――先ほど『チャイナオープン』準決勝の話も出ましたが、6-2までリードしてから6-11で逆転負けを喫しました。何があったのでしょうか。
大井:普通にプレッシャーでしょう。僕が先に走ってて途中からおかしくなるというのは自分の中では割とあるパターン。たまたまそれが土方プロ戦で出てしまったなと。僕の悪い癖というか、人間性なのか、ぬるさなのかわからないですけど、何回も経験しているのに今回もそうなってしまって。自分でもよくわからないまま、ただジタバタして終わったみたいな感じです。でも、自分の中で何かが起こっていたということなんでしょうね。ジョシュア(・フィラー。優勝)と戦うイメージもしてたけど、それはちょっと早かったかな(苦笑)。
――わずかな気の緩みがあったかもしれないと。
大井:そうですね。勝負は勝つ時が一番危ない。相手を仕留める時は一番相手が強くなる時だから。息の根を止める瞬間はこっちも慎重にならないといけないってことですね。つまり、相手との戦いでもあり、自分との戦いでもあるというね。
――話は変わりますが、今年のWNT.戦線ではF・ゴーストが『ワールドプールマスターズ』『9ボール世界選手権』『USオープン』の3冠達成と大活躍しています。昔から何度か対戦している大井プロから見て、彼の強さとは?
大井:ゴーストはプールゲーム全体の理解度がとんでもなく高くて、日本人の思うプールの世界観からズレたところにいる感じがします。9ボール、10ボール、8ボールはもちろん、ワンポケット、バンクプール、ストレートプール……全部をハイレベルで撞ける。まず、技術力がすごく高いし、ベースになるシュート力というか、右腕ももちろん素晴らしい。あとは、ゲームのロジックとタクティクスもよく理解している。つまり、全てが最高レベルに備わっているプレイヤーです。僕も20年ぐらい海外の色々な選手を見てますけど、あそこまで上手いヤツは見たことがない。
――今までの常識では測れない?
大井:そう、もうロボットっぽいというか、上手すぎて異色ですよね。だから、相手は皆、嫌になるんじゃないかな。でも、彼も壊れる時は壊れてます。そこはジョシュアの方が壊れにくい。ジョシュアはもっと人間っぽいというか、苦しさも噛みしめながら行くタイプで、どんな時も「勝つ」という気持ちで戦える。あえてあの2人を比べるなら、上手さではゴースト、気持ちの強さではジョシュアかな。僕はどっちがやりづらいかって言ったらジョシュアの方がやりづらい。
――大井プロは両者と何度も対戦しています。少し負け越しているでしょうか。
大井:そうですね。そりゃ強いもん、2人とも。当分あの2人がプール界の実力No.1、No.2としてやっていくんじゃないですか。でも、僕は2人には負け目ですけど、負けっぱなしではないです。たまには僕も刺しちゃうし、楽にはやらせないです。
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――最後に、WPAとWNT.(マッチルーム)の問題もお聞きしたいと思います。両方の大会に出ている立場としては答えにくいこともあるかと思いますが……。
大井:いや、大丈夫。日本からだと見えにくいかもしれないですけど、今起きてることを簡単に言うと、政治(=WPA)とビジネス(=WNT. マッチルーム)の争いです。これね、どっちが勝つかはわからないんですよ。おそらくどっちも勝たないと思います。最後は共存するしかないはずなので。プレイヤーとしての僕はどっちにも出たいと思ってます。だから、『ハノイオープン』(WNT.=マッチルームメジャー)は出るのを諦めましたけど(※出場するとWPA系大会への参加禁止措置が発効されることが知られていた)、それ以外は問題なく出られてます。BDさんはどう捉えてますか?
――プレイヤーは出来る限り多くの国際大会に出たい訳ですから、大井プロと同じ考えのプレイヤーが世界的に多いと思います。そもそもWPAはあくまでも統括団体で、各国各大陸に傘下組織があるし、迅速で柔軟な対応は難しいでしょう。加えてとにかく発信が上手くないとは思います。それでも、最近はWPAとジョシュア・フィラーが叩かれ過ぎかなとは思いますが。
大井:そうですね。僕の視点では今回の件はWPAが悪いとは思わない。マッチルーム(WNT.)は世間に対しての見せ方が上手いから、一方的にWPAが悪そうに見えちゃってるところがあるなと思います。でも、そのへんの事情を世間は知らない。僕はどっちの話も知ってるし、どっちにも賛否両論があるのがわかってます。
――「今回の件」というのは、『ハノイオープン』のことですか?
大井:『ハノイオープン』もそうだし、すぐ後の『レイズカップ』(WNT.)もそう。カルロ(・ビアド)は『レイズカップ』に出たけど、ジョシュアは出られなかった。これは『ハノイオープン』に出るのが条件みたいなところがあったから。でも、僕もWNT.プロだけど、「それは言ってなかったじゃん、マッチルーム(WNT.)」って話でもあるんですよ。基本的にWNT.は「プレイヤーを縛らない」って言ってたのに、結局縛ってるよねっていうね。ジョシュアとアルビン(・オーシャン)も、僕からしたら悪いことはしてないのにWNT.に出にくくなってしまった。
――マッチルーム(WNT.)側も制約を課している。
大井:そう。僕は今の自分の活動も大事だけど、カルロやジョシュアの立場って僕が目指しているポジションでもあるし、特にカルロとは仲が良いから痛みがわかってしまう。かわいそうなんですよ、WNT.(マッチルーム)かWPA、どちらかを選べと言われて、選んだらもう片方には出られなくなってしまうっていう状況がね。カルロは『レイズカップ』に出るために『ハノイオープン』を選んだ。そうしたら、12月の『カタールワールドカップ10ボール』(WPA公認。新大会)には出られない。
――同様に『ハノイオープン』に出た選手(245名)は皆、WPAの大会には半年は出られなくなりました。
大井:それってどうなのって思いますよね。ほんと戦争ですよ。僕らプレイヤーは争いの渦中にいるし、言葉にするのも何かとややこしい。でも、世間はこの戦争に関係ない人たちがほとんどだし、実情は伝わってないと思います。マッチルーム(WNT.)はプロモーターだから世の中を味方にするのが仕事。WPAはいち統括組織だから、悪く言われっぱなしになっている部分もあるということは知っておいてほしいですね。……その上で、なんですけど、僕ら日本の選手はどう動いたらいいか、皆もっと考えないといけないと思います。WPAとWNT.の争いもそうだし、僕はプール界のこの状況がいつまでも続くとは思ってないので、世界で戦うなら今しかないと思ってます。
――「この状況」というのは、これだけ国際大会がたくさんあって賞金が上がって来ている状況ということですか?
大井:そう、この状況が10年後も続いているとは今の僕には思えない。もちろんビリヤードに限らずどんなスポーツもずっと安泰でいられる訳じゃない。何事もビジネスになってお金が生まれなければ進まないけど、今のプール界の状況を考えたら10年後はどうだろう……この形があるかどうか、あって欲しいけどなかなか難しいと思います。逆に言うと今がチャンス。実際世界中のプレイヤーが最近すごく動いているでしょう。
――日本のプレイヤーも動くべきだと。
大井:リスクを取ってでも今動いた方がいいと思う。こないだのベトナム3連戦(『ホーチミンシティオープン』『ペリオープン』『ハノイオープン』)には結構日本の選手が出ていて、高橋(邦彦)プロも久しぶりに海外に出ておられました。もっと行く人が増えてほしいですね。ベトナムでは田中裕也アマともちょっとお話ししましたけど、意識は完全にプロだなと思いました。肩書は関係なく、やる気のある選手は海外でプレーして欲しいと思います。これはとにかく海外に出まくればいいって話じゃなくて、バランスは大事なんだけど、僕の目には日本人は動かなさすぎに見えるから。
――単純に「今動くのがお得」という話ですね。
大井:そう、今動いた方が得られるものが多いと思う。得する人が増えるなら、ビリヤードをやる人も増える。そういう話です。もし今、日本人で1億円プレイヤーが生まれたら、多くの日本人はビリヤードに注目するし、始める人も増えるでしょう。当然それによって業界も盛り上がるはず。僕なら「自分も1億円プレイヤーを目指したい」って思います。
――その意味では、6月の『9ボール世界選手権』(サウジアラビア。賞金総額約1億5千万円/優勝約3800万円)はお金の匂いを濃く感じたのではないですか?
大井:そりゃ感じましたよ。他の大会とは雰囲気がまるで違う。選手間の空気もやっぱりピリピリしてて、皆が本気も本気でした。あれが殺し合いですよ。誰だって『天下一武道会』ではキュンキュン動けないでしょ。緊張してるし、テーブルも難しいんだから。だから面白いんだ。だから球入んないんだ。それがたまらない訳じゃないですか。自分自身、あそこを目標に動ける選手であり続けたいですし、同じようにあそこを目指す日本の選手がもっと増えて欲しいと思っています。
(了)
Naoyuki Oi
JPBA40期生/1983年1月10日生/東京都出身
JPBA年間ランキング1位・6回(2006年、2012年、2014年、2015年、2017年、2018年)
2007年『ワールドカップオブプール』3位
2012年『9ボール世界選手権』3位
2014年『全日本選手権』準優勝
2015年『ワールドカップオブプール』3位
2017年&2018年『ジャパンオープン』準優勝
2017年『ワールドゲームズ・ヴロツワフ大会』銅メダル
2017年『USオープン9ボール』5-6位
2018年『CBSAツアー 中国・密雲戦』優勝
2019年『ジャパンオープン』優勝
2021年『チャンピオンシップリーグプール』5位
2021年&2024年『10ボール世界選手権』準優勝
2021年『USオープン』3位
2023年『プレミアリーグプール』3位
2024年『ヘルシンキオープン』優勝
他、優勝・入賞多数(2024年11月現在国内44勝。こちらへ)
使用グローブはOWL
使用プレーキューはHOW(ハオ)
使用ブレイクキュー、ジャンプキューはUnlimited(アンリミテッド)
使用タップは斬(ZAN)
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