アマチュア時代にスリークッションの
『全日本選手権』(プロの方の全日本)を
制覇した伝説を持つ男。
プロ時代(JPBF)にも全日本選手権(2度目)、
ジャパンカップ3度の他、
多数のタイトルを獲得。
そして数年前にプロを退会された……
一瀬励示氏。
(今はもうないんですが、
氏が経営してたビリヤード場
『一瀬』には、ワタクシ、
まだマイキューも持ってない大学生の頃、
友達とよく遊びに行ったものです)
プロを辞めてからも幾度か
お酒の席で一緒になっていましたが、
長らく球は見てなかったんです。
が。
先月の『3C日韓対抗』の時に、
久しぶりにプレーを見ました。
嬉しかったですねぇ。
日韓対抗に選手として
出てた訳じゃありません。
大会終了直後に、
チャレンジマッチと言いますか、
韓国選手に挑める時間帯があったんです
(アマでもプロでも可)。
一瀬さん(さんに変更します)は、
それに申し込んでいたんです。
なぜ元トッププロがわざわざ?
と、正直疑問に思いました。
が、それは後回し。
見られるだけ見ておこう、と
気持ちを切り替えます。
一瀬さんは韓国のトッププロ、
趙在浩(チョ・ゼホ)とゲーム開始。
全く笑顔がありません。
また、場内の他の人々も
このテーブルに注目しています。
そして、一瀬さん、
序盤からピシピシッと当てるんですよ。
リズム感も良かったと思います。
気持ちも体も、作ってきたんだなと
思いました。
僕は、一瀬さんの来歴や
周囲から聞くエピソード、
ウィットを交えて僕らメディアを
可愛がって下さるあの感じ、
それから試合で球を撞く時の
居住まいと眼尻(まなじり)から、
まぁ早い話、全ての面から、
一瀬さんのことを勝手に
現代の野武士のように
思っておりまして
(イメージは蜂須賀小六)。
豪放磊落な勝負師ですね。
久々にそんな一瀬さんの姿が
見られたなぁと感激したんです。
思いがけない形で。
原宿の『相馬』で。
でも。
後に予定が入っていた僕は、
残念ながら中盤に入ろうかという所で退出……。
(最後まで見た人によると、
さすがは現役のワールドクラス、
趙が逆転勝利を収めたそうです)
結末まで見たかったなぁ、と。
なぜあれほど真剣だったんだ? と。
二つの想いを胸に原宿を離れたんですが、
…………
後者は3週間後にわかったのでした。
続きは明日。