球聖戦の話。
取材に行って初めて知ったんですが、
球聖戦や名人戦では、
新品のボールをおろすんですね。
ちょっといい習わしじゃないですか。
もちろんちゃんとJAPAの予算に
計上されているそうな。
試合の朝の、
開封の儀の瞬間が上の写真です(地味)。
…………
そのボールを使って、
試合テーブルの穴幅をざっくり
測ってみました(写真2枚目)。
開口部でギリギリ2個入らない。
いわゆる「ノーマル台」の穴幅は
ボール2.2個分ほどありますから、
これは「渋いポケット」と言えます。
といっても、
このテーブルは米ブランズウィック社の
人気競技用台の『V』(ファイブ)の
「トーナメント・エディション」という
ちょっと上級者向けのヤツでして、
この穴のサイズが基本スペックなのです
(ひょっとするとさらに多少イジってある
かもしれませんが)。
つまり、ハイアマチュアとか
プロ向けっちゅーことです。
…………
で、多分、穴幅が狭い(渋い)
テーブルだったからだと思いますが、
土曜日の『挑戦者決定戦』も
日曜日の『球聖位決定戦』も
「マスワリだらけ」
という印象ではなかったですね。
(※マスワリとは
ブレイクインからのノーミス取り切りのこと。
巧い人の必殺技。下級者の憧れ)
土曜日の永井博明選手の総得点は「16」
その内マスワリは3回
マスワリ率は約19%
持永隼史選手は「26」
内、マスワリは6回。
率は約23%
日曜日の持永選手の総得点は「41」
内、マスワリは9回
率は約22%
喜島選手の総得点は「44」
内、マスワリは12回
率は約27%
※上記全て種目はナインボールです。
特に持永・喜島の両選手は
普段の練習や相撞きの時なら、
かつ、ノーマル台だったら、
40%前後のマスワリ率があっても
おかしくはないレベルでしょう。
今回の試合では、両者ともに
当たりのブレイク自体が少なく
ブレイク直後の配置に恵まれなかった
ラックも多かったように思えました。
加えて、あのプレッシャーですから、
普段よりかはミスがあったために、
このぐらいのマスワリ率だったのだと思います。
…………と、
ちょっとマニアックな話でした。
このデータを改めて見て
一つ驚くことがあったんですが、
持永選手と喜島選手の差って、
たったの3点だったんですね。
僅差だったんですねぇ、やっぱり。