先週、ラスベガスではチーム戦の全米大会
『APA National Team Championships』が
行われていました。
当ブログでも少し触れました。ここ。
日本からは3チーム出ていて、
その内の1チームが『男爵』という、
東京のビリヤード場
『ミスタースポーツマン中延店』の面々でした。
その『男爵』の応援団として渡米した
「おだっち」さんに
「どうでしたか? アメリカ」と感想を求めたところ、
とてもとても丁寧な返信を頂戴しました。
またこれが優れた読み物になっていまして……。
許可を頂き、以下に紹介したいと思います。
…………
Text by おだっち
Photo by おだっち&マルカコマチ
いま、ラスベガス帰路の飛行機の中でこれを書いています。
私は今回のAPA NTC(National Team Championships)に
男爵チームの元メンバーとして、完全に「応援」の立場で行きました。
(勿論自腹です。懐寒いです 笑)
まず、本来なら観ることが出来ない世界の舞台を
味わえる機会を作ってくれた男爵メンバーに感謝です。
とても貴重な体験をさせてもらいました。
ありがとう! の一言です。
それでは、以下思いつくままに感想を書きます。
うまくまとめられないと思いますが、記憶が薄れないうちに(笑)。
読み苦しい点が多々出てくると思いますがご了承くださいませ。
【APA NTCの印象】
とにかく、JPAのイベントと規模が違う!
数週間に渡るまさにビリヤード天国。
(「ミニマニア」という個人戦にも参加出来なかった
私にはある意味生き地獄でしたが笑)
朝から深夜~明け方まで試合が行われ
(練習場は24時間使用OK)、
眠らない街ラスベガスにふさわしい
大掛かりなビリヤードイベントだと感じました。
これだけの規模のビリヤードイベント(しかもアマチュア)は
日本ではとても考えられません。
全米から集まったAPAチームの個性の豊かさと言ったら!
皆キャラが立っていました(笑)。
対戦したどのチームも色彩豊かで、
プレースタイルのみならず応援スタイルの違いもあり、
大変興味深かったです。
年齢層も幅広く、
Over 60は間違いないであろうご高齢のプレイヤーも多く、
皆さんのその背筋の伸びた美しいプレー姿が印象的。
ビリヤードというスポーツが慣れ親しまれている国なんだな、
と感じました。
総勢約8000人が参加していると聞きました。
それだけでも、どれほど大規模な大会か
想像していただけると思います。
余談ですが、それだけの多くの人数がほぼ24時間、
会場となったホテル内をキューを持って
ウロウロしている光景は非常に異様であり、
その非日常性が楽しかったです(笑)。
国が大きいと祭典の規模も桁違いだというのを改めて実感しました。
【男爵チームの健闘について】
これはもう、ベスト32(17位タイ)という素晴らしい成績を残し、
文句なしです!!
私は仕事の都合上、JPAを続けることが厳しくなり、
男爵チームを離脱して数シーズン経つのですが、
たまに練習会に混ぜてもらったり、食事会をしたりと、
交友を続ける中でチームとして成長していく姿を見て来ました。
彼らがどんな思いを持ってラスベガスを目指してきたかも知っているので、
心から彼らを応援、サポートしたいと思いましたし、
今回自腹ででもラスベガスまでくっついて行くことを決心したのです。
(ほとんど追っかけですねw)
男爵チームは、持永隼史キャプテンという絶対的なエースを中心に
チームとして一つにまとまっていて、
私は他に2つのJPAチームにも所属していた経験があるのですが、
「あぁ、このような舞台に立つチームは、やはり何かが違うな」
と思いました。
ご存知の通り、
持永選手はアマチュアトップクラスのスーパープレイヤーで、
NTCでも「もっちー節」を炸裂させていました。
持永キャプテンが試合をしていると、道ゆく人々が足を止めて
「He is very good(great) !」と話しかけてきました。
応援団としましては、
そりゃあもう「どうだ! うちのもっちー凄いでしょう?」と
誇らしげな気持ちになりました(笑)。
試合の途中から「お手上げ」のポーズになる対戦相手もいましたが、
どんな負け方をしても試合終了後には「素晴らしいプレーだった!」と
気持ちよく相手の勝利を褒め称えるところは、
アメリカ人の素晴らしいところだなぁと思いました。
(勿論全員がマナーの良いプレイヤーという訳ではありませんでしたが)
しかし、こんなスーパーなSkill Level 9プレイヤーがいても、
チーム全体の力が無ければ勝利することが出来ないのが
チーム戦というものなのです。
持永キャプテンは、常にチーム全体の様々な事を考えていて、
その存在が他のメンバーに与える安心感は計り知れないものです。
(「もっちーがいるから大丈夫」という甘えとは異なります)
また、持永キャプテンの性格も大変さもよくわかっている他のメンバーは、
「どうやったらもっちーが試合に専念出来るか」という事を
相談し合っていました。
そして何より、チームの一人ひとりが、
「絶対勝つんだ! 自分が1点でも多く点数を稼ぐ!」という強い気持ちで臨み、
堂々と戦う姿は「日本代表」の名に相応しいものでした。
そうやって、チーム全体でお互いを思い合い、
支え合っている姿が今回一番印象的でした。
試合は朝から深夜まで休みなく続き
(2日目は朝の8時から夜中2時過ぎまで試合が続きました)、
こんな過酷な気力体力勝負は、
仲間がいるチーム戦だからこそ乗り越えられるもので、
アマチュアプレイヤー個人ではとても耐えられないと思いました。
私は、男爵に所属していた頃も、離脱したいまも、
ビリヤードの素晴らしさをたくさん男爵チームから教えてもらいました。
試合中は一人だけど独りではない。
己との勝負である事に違いは無いのですが、
個人だけでは決して知ることが出来ない世界があるな、
と今回の遠征でしみじみと実感しました。
本当に、男爵のみんなには感謝の気持ちでいっぱいです。
なんだか、とりとめのない話を長々と申し訳ありませんでした(^^;;
以上、
2013 APA NTC おだっちリポートでした。
…………
おだっちさん、そして、
同じく応援で同道されていたマルカコマチさん、
本当にありがとうございました。
お2人が提供して下さった写真に
旅情をそそられまくりでした。
また、男爵チームの面々を始め、
日本からAPA NTCに挑んだプレイヤーの皆さん、
お疲れ様でした。