〈BD〉「進行形です」――全日本シニア3C優勝・奥村健談話

 

一昨日、『ホワイトハウス ビリヤード』を

訪れまして、

 

奥村健プロ(JPBF)とお話することができました。

 

2008年にJPBFプロとして再出発した奥村プロは、

 

今年10月の『全日本シニアスリークッション選手権』で

初の公式戦優勝を果たしました。

 

その優勝と現在の競技生活について

談話を頂きましたので、早速以下に記します。

 

Takeshi Okumura

 

1952年4月24日生

 

1994年・『ナインボール世界選手権』優勝他、

国内外のタイトル多数

 

2007年12月でJPBA

(日本プロポケットビリヤード連盟)を引退

 

2008年1月からJPBF

(日本プロビリヤード連盟)に入会

 

『全日本シニア3C』では昨年(2012年)に続く

2年連続のファイナル進出で、今回が初優勝

 

…………

 

――初優勝の感想をお聞かせください。

 

「うーん、もちろん嬉しいのは嬉しいですけど、

少しビックリしたかな(笑)。

 

『あれ? 俺、こんなにできるんだっけ?』と」

 

――ご自身でも上出来だったと?

 

「ええ。でも、

予選の最終戦からスイッチは入っていたね。

 

試合にこう、グッと入って行けていたのは

間違いないですよ」

 

――ファイナルでは強い緊張感などは

あったのでしょうか?

 

「いや、それはあまり……かな。

 

僕はポケット(ビリヤード)の方で

慣れているというか、

勝負のコツみたいなものはわかっているつもりです。

 

あくまで僕の場合はですけど、

(勝負に臨む際の精神面は)

ポケットと大きくは変わらないですよ」

 

――JPBFに移られて6年目で初優勝です。

 

「いやぁ、そうは言っても『シニア』だからね(苦笑)」

 

――一般のプロ公式戦での優勝が目標であると?

(※奥村プロの過去最高は5位タイ)

 

「もちろんです。

 

それで言うと、先日行われたJPBF最終戦

『アダム杯全日本プロ3C選手権』

(12月。優勝は船木耕司)は、

 

予選でギリギリ落ちて次点だったんですよ。

 

いやぁ、あれは残りたかったねぇ(笑)。

 

また来年頑張るしかないよね」

 

――僕はJPBFに移られてからの

奥村プロの試合をあまり観られてはいませんが、

結果表などを見ますと、アベレージなどの数字が

年々上がっていますよね。

 

「そうですね。少しずつ上がっているはずです。

 

やっぱり数字(データ)で記録がしっかり残るのが

キャロム競技の良い所かな。

 

ポケットでも数字を付けること・残すことは

できるよね。手間は掛かるだろうけど。

 

時として数字は、(停滞や下降という)現実を

突きつけてくる残酷なものでもあるけれど、

 

自分が伸びている時は励みになりますよ」

 

――今、奥村プロは『伸びている時』ですね?

 

「はい、日々上達しているのを感じています。

 

できることを増やすために練習しています。

 

それはもう、進行形です」

 

――進行形……(圧倒される)。

 

「いずれ僕にも老いが来ます。

 

思うようにプレーできず、

もがき苦しむのかもしれませんけれど、

 

僕は老いが訪れた時に自分がどうなるのか、

そこでどういうことができるのか、

 

今から楽しみでもあるんですよ」

 

…………

 

「ミスター向上心」、です。

 

 

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2012年東日本プロマスターズBAZ戦にて
2012年東日本プロマスターズBAZ戦にて