『ビリヤード初めて物語』に
界敦康プロ(さかい・のぶやす。JPBF)を
アップしました。
こちら。
ぜひご覧ください。
…………
ご存知の方もいると思いますが、
界プロはポケットビリヤードを始めて
3年でAクラスの上の方まで行き、
その後スリークッション(3C)に転向。
直後にアーティスティックに出会い、
練習の末に日本一となり、
世界アーティスティック選手権でも
3位になります。
そして、一昨年には自分のお店を持ち
(東京・笹塚『MARS』)、
昨年、3Cのプロ公式戦で初優勝、
年間ランキング2位。
……なかなかスゴい経歴ですよね。
日本屈指のビリヤード・マルチプレイヤーです。
ストロークが良いので、どんな種目も
高いレベルでできるのでしょうね。
ポケットビリヤードの腕前も
僕が知る限り、キャロムプロの中で
トップクラスだと思います。
…………
8、9年ぐらい前、こんなことがありました。
界プロに初めてちゃんと取材をした時のことです
(※たしかライターの遠藤弟氏もいらしたなぁ)。
当時、界プロは都内の小さなビリヤード場
(もう閉店してます)で勤務していました。
そこでインタビューをしている時に
店の電話が鳴ります。
「ちょっとすみません」と離席して
受話器を取った界プロ。
「はい、ビリヤード○×△です。
……ええ、はい。あ、大丈夫ですよ。
1、2時間後であれば。
はい、います。私がお相手できます。
クラスですか? 一応SAですね」
むむむ。
話の内容がわかってしまいました。
武者修行というか道場破り的な
本気のプレイヤーがここに登場する訳ですね!?
もちろんポケットビリヤードですよね?
知らない人ですよね?
……と矢継ぎ早に尋ねる僕。
「全部その通りです(笑)。
後で来るみたいなので撞きます」
界プロは落ち着き払っています。
面倒じゃないんですか?
今の本業は3Cだというのに。
「いや、ポケットも好きですし。
小さな店なので自分が全てやらないと」
よく来るんですか? そういう武者修行さんは。
「たまに来ますね。
うちは小さな店で、店名も○×△ですからね(笑)。
(←とても強うそうには思えない名前)
強い人がいないように思われるのでしょう」
…………
残念ながら、取材後に僕は次の予定があり、
その勝負を見ることも叶わず、
やがてそのこと自体を忘れてしまいました。
数年経ってからふと思い出し、
何かの機会に界プロに聞きました。
「……ってことがありましたよね?」と。
「ああー! ありましたねぇ(笑)。
あの日は勝ちましたよ。
……というか、僕、○×△にいた時代、
実はそういうチャレンジャーには
全部勝ってたんですよ」
ひぃー(驚!)