『ジャパンオープン』男子の部で
準優勝(日本人最高位)となった
栗林達プロの談話を以下でお届けします。
ファイナルはカルロ・ビアドの
ほぼ一人舞台。
一夜明けた栗林プロはしょげていた……
ということはなく、
努めて冷静に自己分析をしてくれました。
とことん真面目。とことんプロ意識。
いつもと変わらぬ"褐色の超人"です。
※女子優勝の河原千尋の談話はこちら
※フォトギャラリーはこちら
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Toru Kuribayashi
JPBA39期生
1982年6月26日生
福井県出身・東京都在住
2004年アマ『球聖』『名人』
2010年『ワールドプールマスターズ』準優勝
2011年『関西オープン』優勝
2011年『関東オープン』優勝
2014年『兵庫オープン』優勝
他、優勝・上位入賞多数
GPEでは通算9勝(2位タイ)
今大会のRESULT(ベスト16より)
9-5 vs 杉原匡
9-5 vs 赤狩山幸男
9-3 vs 川端聡
2-9 vs カルロ・ビアド
――残念ながら、準優勝でした。
「悔しいというよりは……、
『まだこういう試練があるんだな』
って感覚ですかね。
今もこういう風に
ボコボコにされちゃうことがある。
僕は大舞台のファイナルで
こんなんばっかり喰らってきました」
――2007年の全日本選手権(vs呉珈慶)
などのように?
「はい。ほんと厳しいなと。
『クリは細いよねー』と
プロ仲間からも言われるんですが、
まだまだその程度のレベルなんだと思います。
でも、試練があるということは、
克服すべき要素があるということ。
それは伸びしろがあるってことだなと
プラスに捉えています」
――ファイナルを振り返ると?
「出だしの入り方ですよね。
立ち上がりでもっと良く対処できていたら
まだわからなかったなとは思います。
バンキングを取って
オープニングブレイクがノーインだったこと。
0-2の時に土手撞きの薄い1番を飛ばしたこと。
あとは、セーフティがちょっと強かったり
ちょっと弱かったりした。
守りが甘くなったせいで、
なおのことビアドに走られました。
それじゃダメなんだなと、
本当に勉強させられましたね」
――一方的な展開となりましたが、
できることはまだあったと?
「ありましたね。
2-6にした後のブレイクが入っていたら、
少しは相手にプレッシャーを掛けられたかな。
こっちのブレイクが入ってれば、
相手がミスをする可能性は高くなります。
プレッシャーをかけるチャンスの一つが
そこだったんですけど……
入らなかったんでね(苦笑)。
もし展開が逆で、
僕が6-2でリードしてて、
あそこで相手のブレイクが入らなかったら、
『これは行ける』って
精神的に余裕が生まれるなって
自分でも思いますからね。
ビアドがプレーしてる姿からも、
それは感じられました」
――ビアドはブレイクも決まっていて
ミスも少なかったですね。
「あそこまできれいなプレーをされるとは
思ってなかった。
こっちがプレッシャーを与えられなかった
ということです。
ただ、彼がやっている内容自体は、
途中途中に良いショットもありましたが、
いつものビアドだと思いました。
ブレイクがあまりに決まってたんで、
すごく見えたと思うんですけど、
あの配置なら、日本のトップ達も
普通に取り切るだろうと思います。
※参考動画:ファイナルでのビアドのブレイク。↓
同じフィリピン勢の中でも、
D・オルコロや
L・V・コルテッザに比べると、
ビアドがやってるプレーは
やっぱりシンプルだなと思っています」
――大会全体を通しての出来はいかがでしたか?
「『うーん……』って感じです。
そこまで良くはなかったですね。
ただ、予選2日間を通して
ブレイクは良かったです。
特設ではブレイクがダメでしたね。
何回もこの会場を経験しているのに、
床が滑るのが気になってしまって、
身体が安定しないままブレイクしてました。
その時点で当たらないですよね(笑)。
履く靴のチョイス。
これははっきりとした反省点です」
――今年はここから先、
海外で3試合に出場します。
「ジャパンオープンは、
言ってしまえば、
毎年開催されていて
日本の僕らは毎年出られる試合なので、
『いつかそのうち』と思えますけど、
『アジア選手権』
『世界選手権』
『ワールドカップオブプール』
といった試合に出られるチャンスは
そうそうないじゃないですか。
だから、今週末(アジア選手権)から
また気合いを入れ直して
必死になって戦っていきたいと思います。
秋には『全日本選手権』も控えているので、
良い状態を維持していきたいと思います」
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"超人"は何度でも立ち上がる。
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