先週末に京都で行われた
アマ公式戦『名人戦・A級戦』。
そこで優勝し、
現名人・喜島安広選手(埼玉)への
挑戦権を得た、
小川徳郎選手(神奈川)の談話を
お届けします。
現在25歳の小川選手は、
10代後半からトップアマとして知られ、
『世界ジュニア』などでも
活躍してきました。
名人戦にはほとんど出ておらず、
これが2回目の出場。
「A級戦」は初体験でした。
ローテーションという種目の
経験値も他選手に比べると少ないはずですが、
それでも猛者ひしめく「A級戦」を
突破するというのは、
やはり地力が高い証拠でしょう。
以下の談話で、小川選手は、
「(名人の喜島選手と比べて)
自分が優っている部分はない」と
語って(謙遜して?)いますが、
BD的には、
"配置を球なりに簡単に取る能力"
"ここ一番のオフェンス判断と実行力"
"ストロークの安定感"
"細かい撞点コントロール"
……は、勝るとも劣らないと
思っています。
さあ、喜島名人との頂上決戦は
どんな展開になるでしょうか。
本番は、9/27(日)、
喜島名人のホーム、『5 & 9』で開催!
…………
Norio Ogawa
1990年3月19日生
神奈川県出身、KPBA所属
2010年『プレ国体』優勝
2008年&2013年『マスターズ』優勝
2014年『アマローテ』優勝
2015年『都道府県対抗』MVP(神奈川)
他、入賞多数
…………
映像:JAPA
――A級戦を突破しました。
「『名人位決定戦』という、
あの舞台に行けることが嬉しいです。
長時間たくさんの人に観られながら撞くのは、
相当シビれると思うんですけど、
絶対楽しいだろうなって。
名人戦や球聖戦と言えば、
あの最終決戦の舞台だと思っていたので、
来月、あそこで自分がどんな球を
撞けるんだろうと楽しみにしています」
――名人戦に出るのは、
今年が2回目でしたね。
「はい、去年はB級戦で"負け-負け"で
すぐ終わってます(笑)。
A級戦に行ったのは今回が初めてでした」
――A級戦は16名限定で、
他の大会とは違う独特な空気感だったと
思いますが、どうでしたか?
「皆、ピリッとしていて、
すごく良い雰囲気のトーナメントでした。
僕も普段以上に気合いが入る思いがしました」
――全国の強豪が集まる
ダブルイリミネーション・トーナメントで、
1回も負けずに勝者側から勝ち抜けました。
結果だけを見ると、強さを感じます。
「いやいや、苦しい展開の試合、
多かったですよ。
特に最後の3試合はどれも苦しかった。
全体的に見ても
あまり良くなかったと思います。
1試合目から、センターショットも
飛んで(外れて)ましたしね(笑)。
結構やらかしまくってました。
一番負けを覚悟したのは、
杉本(優太)さんとの試合。
あれは何回も負けたと思いました。
なので、勝因はツイてたとしか
言いようがないです。
あとは……(開催ビリヤード場の)
『ピカソ』のママの熱い応援の
おかげですと言わせてください(笑)」
――伝統の名人戦A級戦。
普段以上に緊張しませんでしたか?
「いや、シビれ具合で言ったら、
他の全国大会と変わらなかったですね。
種目が違うだけというか。
まあ、僕はめっちゃ手が震えてたし、
身体が動いてたと思いますけどね(笑)」
――以前にも聞きましたが、
もともとローテーションは
そんなにやってきてないですよね。
「はい、昨年KPBA
(神奈川ポケットビリヤード連盟)に
に入るまではそんなに。
今はだいぶ楽しさがわかってきたと思います。
というか、
なんだかんだでローテで勝てているので
『意外と向いてるのかな』って
勘違いしています(笑)」
――ローテーションと言えば、
5月の『都道府県対抗』では
全勝(11勝0敗)で大会MVPになりました。
「あれはだいぶ嬉しかったですね。
初出場でまさか全勝できるとは。
でも、あの時も最初の3試合は、
全部負けていてもおかしくなかったです」
――昨年、そして今年と、以前にも増して
アマ公式戦に真剣に挑んでいる印象です。
「さらに強くなりたいと思っているので、
がむしゃらに頑張っているつもりではあります。
KPBAに入ったこともあって、
皆応援してくれていますし、
その期待は感じてやっています。
今回のA級戦も、背中に"重さ"を感じました。
初めての経験でした」
――来月、挑戦者として現名人の
喜島安広選手に挑みます。
小川選手は喜島選手のことを
どういうプレイヤーだと思っていますか?
「どうでしょう……。
めちゃめちゃ入れる。
全ての技術が上手い。
トータルバランスが高い人だと思っています」
――先日の『東日本東京10ボール』
(決勝戦で喜島が勝利)を始め、
度々対戦している印象ですが、
これまでの対戦成績は覚えてますか?
「ちょっと覚えてないですね。
対戦回数もわからないです。
東日本の公式戦では結構当たっていますが、
全国大会ではこれが初めてだと思います。
平場で撞いたこともないです」
――プレースタイルの違いは?
あるいは自分の方が優っていると
思える部分とは?
「優ってるところ……
ないような気がしますね(笑)。
シュートのアベレージ、難球の処理、
空クッション、セーフティ……。
喜島さんの方が上手い……。
僕が勝てるところは……
ヘアスタイルぐらいかな(笑)」
――(笑)。やりますか、9/27も。
「考えておきますかね。
周囲にも期待されるようになってますので。
喜島さんからも
『レインボーにしてきなよ』と(笑)」
――これだけ長いフォーマットの
1対1の試合の経験はないですよね?
「ないです。
想像してみることはあるんですけど、
経験がないから、
300点先取の5セット先取というものが
実際にどれだけの長さなのかは
全くわからない。
とりあえず長いだろうということで、
何か準備しておこうかなとも思ってますが、
現時点ではまだ、
具体的にこれといったものが
ある訳でもない。
これからですね、準備は。
ローテーションも
もっと撞いておこうと思っています。
……でも、明確な目標があるって良いですね。
張り合いがあります」
――本番での戦い方ももう
イメージしてますか? 作戦などあれば。
「自分が行けるとしたら、
シーソーゲームを制して……
という感じかなと思います。
プレッシャーもデカイだろうし、
ちょこちょことポイントを重ねていく感じかな。
やっぱり、ホームでの喜島さんは
すごく強いだろうと思ってます。
僕が負ける時は、
シャッとやられて終わるでしょうね。
いやー、相当シビれるだろうなぁ(笑)。
KPBAの人たちや親交のある人たちが
応援に来てくれるって言ってくれてますから。
これが檜舞台ってやつなのかなと。
まさかナインボール(球聖戦)ではなく、
ローテーションでそこに行けるとは
思わなかったですが(笑)、
憧れと言えば憧れの舞台でしたから、
そこで自分がどうなってしまうのか、
今から楽しみです」
…………
こちらも今から楽しみです!
…………
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