2006年にプロデビュー。
今年でプロ生活10年目となる
「JPBA40期生男子」への
アンケート企画。
第6弾は早瀬優治プロです。
…………
同じ神奈川の、
近い地域に住んでいたこともあり、
プロ入り前の姿を度々見ていたのが、
早瀬プロでした。
トップアマとして各地の大会で活躍。
プロキラーとしても知られ、
台湾の世界選手権のステージ1にも
遠征していました。
印象深いのは、
アマだった2004年の時に優勝した
『グランプリイースト第6戦』(GPE-6)。
ゲームボールを入れた直後、
「やったよ!」の声とともに
力強く手を握られたことを覚えています。
翌2005年の『ジャパンオープン』では
特設会場でM・イモネンを倒したり……。
その都度、「プロ入りは?」と尋ねるも、
決まって「いや、考えてません」と
返されたのも覚えてます。
プロ入りを決意したのも
以下の談話のようにぎりぎりだったので、
プロテスト会場で早瀬プロの顔を見た時に、
一体どんな心境の変化が!?
と驚いたものです。
※本シリーズ・バックナンバー
その1・大井直幸編
その2・高野智央編
その3・鶴原学編
その4・村山博之編
その5・有田秀彰編
※この先、
北谷英貴、土方隼斗
……を掲載予定!
…………
Yuji Hayase
1977年2月17日生 JPBA40期生
神奈川県出身・神奈川県在住
『グランプリイースト』通算3勝
2006年『北海道オープン』準優勝
2014年『ジャパンオープン』3位
他、入賞多数
使用キューはEXCEED
『スミヨシ』『FLANNEL』所属
――プロ入りのきっかけは?
「(高野)智央からの電話ですね。
『プロにならないですか?』って。
当時は全くなる気がなかったんで、
『ならないよ』って一度言ったと思うんだよな。
でも、続きを聞いてみると、
『大井と隼斗がなる』って話で。
智央も『俺もなろうと思う。
だから、一緒になりましょうよ』って言うんです。
結構びっくりしましたね。
『なにそれ、超面白そうじゃん!』って(笑)。
その直前の世界選手権(台湾)で、
大井とも仲良くなってたんです。
アイツがステージ1を通過した時の世界選手権。
大井が通過した日、僕、アイツと当たって
負けてるんですよ(笑)。
そんな経緯もあったから、
智央からの誘い以降、2ヶ月ぐらい、
日々悩みながら過ごしてました。
最終的に決断したのは
プロテスト出願締め切りの直前。
締め切りの前日に
『メッヅクラウドナインカップ』があって、
その試合中に決めたんです。
自分の活動をサポートしてくれるという方が
関西にいて、その人と電話で話をして決めました。
最終的には
『せっかくの機会だし、楽しそう』
というのが理由だったと思います。
でも、智央からのあの一本の電話がなければ
プロになってなかったでしょうね」
――この10年はどんな10年でしたか?
「え、幅が広い(笑)。
10年か……難しいね。
改めて聞かれると、
色んな気持ちが出てくるな……。
基本的に楽しめた10年でしたけど、
キツイ時もツライ時もありましたね。
10年目の今もこうしてビリヤードが出来ていて、
試合にも出られているっていうのは
幸せな状況だと思うし。
一方で思うように成績が出なかった時は
苦しかったですよ」
――この10年で達成できたと思うこととは?
「上手くなることを追求し続けられたこと。
それは一度も諦めることなく出来たなって思いますね」
――反対に達成できてないこととは?
「ランキング1位になること。
それと、優勝が10年で1回は少なすぎるよね
(※この取材の後、2015年10月の
『GPE-7』で2勝目を挙げた)。
もっと頑張れていないのは悔しいですね。
あと、プロ活動の環境作りの面が
下手くそでしたね。
人それぞれ得意不得意があると思うんだけど、
僕にとって、試合に出るための環境作りは
不得意な分野だったんだなと思ってます。
そこがちゃんとできてれば、
もっと出られた試合はあったと思います」
――早瀬プロから見て40期生はどんな人たちですか?
「半端なく刺激のあるメンツですね、本当に。
アイツ、ランキング1位何回も取りやがって(笑)。
悔しいけど、ありがたいですよね、
同期が頑張ってるっていうのは。
こっちも頑張らなくちゃいけないなって
発奮材料になりますから。
『同期』っていう感じ、ありますよ。
やっぱり40期が活躍していると気になります。
他の期とは全然違う。
あの時一緒にプロになった訳だし……。
そもそも僕はプロになるつもりがなかったのに、
大井と高野と隼斗に引っ張られて
プロになったようなものだったから。
今も特にその3人には刺激をもらってるかな。
素直に応援もできるし、
活躍してるのを見ると羨ましいし、
俺は色々負けてるなって思うこともある。
だから試合で当たった時は
『絶対に負けない!』って思ってやってます」
(了)
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