創立8年。
関東を中心に生徒数を増やしている
『有田ビリヤードスクール』。
現在、校長の有田秀彰プロを含めて
5名の講師がいます。
そのうちの一人、
香川貴俊プロのレッスンを見学しつつ、
インタビューをしてみました。
…………
BDが見学したのは、
香川プロがレギュラーで行っている
個人レッスンの一コマ。
場所は蒲田の『パラディー』です。
生徒の成田さんにも快諾いただき、
50分の授業に密着。
この日のメニューは、
決められた形での
シュート練習から始まり、
4球の取り切りまで。
球が入っても外れても、
成田さんは笑顔を絶やさず
腕を振り続けます。
ずっと世間話をしながらという
和やかムードなので、
知らない人が見たら、
レッスン中だと思わないかもしれません。
香川プロによれば、
レッスン希望者の動機を大別すると、
「健康のため」
「上達したいから」
「現状で楽しく遊びたい」
という3つになるとのこと。
2年半、月2~3回のペースで
教わっている成田さんは、
「3番目」のタイプのようです。
「私はそんなに真面目に
取り組んでいる生徒じゃなくて、
普段はほとんど撞いてません。
でも、香川先生は人間的に魅力があって、
私みたいな出来の悪い生徒にも
優しく教えてくださいますので、
ずっと続いています。
趣味と息抜きを兼ねて、
先生とのお喋りを楽しみに
来ているようなものですが(笑)、
毎回50分があっという間です。
色々な習い事をしてきましたが、
続くかどうかはやはり
先生次第じゃないかと私は思います」
(成田さん)
そもそも受講のきっかけは、
「一時期遊びでビリヤードをやってました。
2年半前に久々にやりに行ったら
すごく面白かった。
どうせならちゃんと教わりたいと思って」
そして、ネット検索をして
有田ビリヤードスクールの存在を
知ったのだとか。
前回、有田校長の出張レッスンに
同行した際も思いましたが、
「本気で競技者になる訳じゃない。
でも、ちゃんと教わりたい」
と願う人は本当にたくさんいますね。
"ビリヤードレッスン"というのは、
成長ポテンシャルを多分に秘めた
マーケットなのは間違いありません。
さて、前置きが長くなりましたが、
香川プロに話を聞いてみましょう。
…………
Takatoshi Kagawa
1980年4月6日生
JPBA42期生 東京都出身
レッスン歴:5~6年
受け持っている生徒数:1週間で20名強
主なレッスン場所:
『パラディー』(東京。個人レッスン)、
首都圏のシニア向けマンション
(出張グループレッスン)、
『スリーモンキーズカフェ』
(神奈川。グループレッスン)
生徒のクラス:Cクラスが大半。
Bクラスが数名。
マイキュー所持率は95%ぐらい
…………
――香川プロ自身の
ビリヤードとの出会いは?
「高3の時、サッカー部を引退して
大学の推薦も決まって
やることないなぁって時に、
友達と遊びに行きました。
カラオケとかボーリングとか
そういう遊びの一環として。
卓球場併設のゲームセンターか
どこかだったと思います」
――その時の印象は?
「すごくつまんなかったことは
覚えてます(笑)。
ナインボールをやったんだと
思うんですけど、
チョークの意味もわかってないから、
毎回手球を空振りしちゃうみたいな」
――面白いと思うようになったのは?
「出会いからそんなに経ってないです。
結局他にやることもないので
ビリヤードを続けてて、『山水』
(東京・高田馬場)に行くようになり、
おばちゃんに『こうした方がいい』とか
言われてるうちにコツがわかってきて。
一人で練習するうちに『面白いな』と」
――大きく飛びますが、
ビリヤードを教える側になったきっかけは?
「今から8~9年前に有田さんに
声をかけてもらいました。
『僕はスクールを始めたんだ。
一緒にやってみないか?』と。
しばらく考えさせてもらってから、
『やらせてください』と」
――もともと人に教えることは
得意でしたか?
「嫌いではなかったと思います。
向いているかどうかは
自分ではわからないですが、
レッスンを受け続けてくださる方が
これだけいて、
『面白い』と言ってくれるので、
向いてはいたのかなと思います」
――講師から見た
有田ビリヤードスクールの特色とは?
「生徒さんが個人個人のスタンスで
ビリヤードを楽しめるというところ。
ニーズと言うんですかね、
レッスンに求めるものは皆さんまちまちです。
有田ビリヤードスクールは、
たしかにスクールではありますが、
『絶対全員を上手くするぞ』という性質の
スクールではないんです。
理念は『ビリヤードを通じて
楽しい時間を提供すること』で、
僕自身もそれが大事だと思っています。
だから、授業中は
『先生先生』と言われていますが、
生徒さんそれぞれのニーズを素早く把握して、
限られた時間を楽しんでいただく……
つまり、サービス業や接客業と
同じだと思っています」
――教えるのが得意な分野は?
「特定の技術などは出てこないですね。
今言ったことですが、
生徒さんのニーズを察知して
それに応じていくことは
できている方だと思います。
日々、生徒さんと話しながら、
あるいは撞きながらそれをやっています。
真剣に上手くなりたい人、
少しだけ上手く撞ければ良いという人、
レッスン時しかキューを握らない人、
世間話をしに来る人、
持論の検証をしたい人……
色々な方がいますから」
――講師の立場として、ビリヤードの
上達に必要なことはなんだと思いますか?
「こう答えるのが
常に正解かどうかはわかりませんが、
基本的に『楽しいと思うことを
やってください』ですね。
だから、日々の練習に関しても
『こうしなさい』と
強制することはありません。
スクールにおける自分の役割は、
ビリヤードそのものを、
あるいは目の前の課題を
楽しいと思ってもらうことなので。
楽しいと思ってくれたら練習もするし
レッスンにも来てくれます。
義務的に練習しても上手くなりませんし、
無理に続けていると
苦痛以外のなにものでもないですから。
とにかく楽しいように続けてもらうのが
一番だと思いますね」
――練習メニューを授けたりはしませんか?
「『私にはどういう練習が合ってますか?』
と聞かれればもちろん答えます。
でも、『この練習が好きなんです』
というものがあるなら、
引き続きバンバンそれをやってもらいます。
飽きるまで(笑)」
――教える仕事の醍醐味や
やりがいを感じる時とは?
「まず、ビリヤードに携わる仕事が
できていることが幸せです。
生徒さんが『上手くなれて嬉しい』
『ビリヤード、楽しい』って思ってくれて、
仕事として対価もいただける。
本当にありがたいと思います。
ストレスはありません」
――ブログなどを見る限り、
生徒さんとのコミュニケーションも
楽しんでおられるようですね。
「ああ、レッスン中の雑談や、
たまに行くレッスン後の食事なども
楽しみな時間です。
もともと人見知りをする性格ですが、
コミュニケーションをするのは好きですし、
生徒さんとは打ち解けているので
楽しくやらせていただいてますね。
自分よりも年齢が上の方が多いので、
ビリヤードは自分が教えてますけど、
それ以外のことは教わってばかりです(笑)」
――講師として、そしてプロ選手として。
今後の目標は?
「以前から変わりませんが、
プレイヤーとしては
海外で勝ちたいという想いがあります。
2014年はトーナメント活動を休んで
充電していましたが、
その気持ちは全く衰えていないので、
今年またプレイヤー活動に力を入れていきます。
レッスンに関しては、
規模をもっと大きくしていきたいですね。
理想は今の倍くらい。
可能性は大いにあると思っています。
この仕事を始めた当初は、
一人の生徒さんを教えるためだけに
都内から横浜に行っていました。
赤字です(笑)。
そこから自活できるところまで
来たので自信も付いてきました。
今まで以上に頑張っていきたいと思います」
(了)
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BD Official Partners :
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末永くビリヤード場とプレイヤーのそばに。ショールームMECCA
カスタムキュー、多数取り扱い中。UK Corporation
プレイヤーをサポートするグローブ&パウダー。TIE UP
「さあ、始めよう、ビリヤード!!」。有田ビリヤードスクール
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