昨年、ある数学者が作った
「楕円形のテーブル」が
欧米の一般メディアで取り上げられ、
ちょっとした話題になったようです。
まずは動画をどうぞ。↓ 約3分40秒
タイトルの「Elliptical」は
「楕円形の」という意味です。
数学者のA・ベロス氏本人
(ビリヤードの腕前は素人です)が、
デモンストレーションで
空クッションを撞いていますが、
「"ここ"からなら、
どの方向に手球をクッションさせても
手球はポケットに向かうんだ」
とある1点を指し示します。
実際に、この点から放たれた手球は
どの方向に撞いても、ワンクッションして
必ず穴の方向に向かっています。
どういうことでしょう?
…………
このテーブルの名は「LOOP」(ループ)。
ポケットビリヤードを意味する
「Pool」(プール)の
アナグラム(言葉遊び)かと思いきや、
ちゃんと意味があって付けたのだとか。
楕円形は、2つの「支点」
(※映像や図中では「Focus Points」と
言っています)を決め、
その2点に輪っか(ループ)を引っ掛けて、
ペンをこのように走らせれば
綺麗に描くことができます。↓
※図版は公式ホームページから引用
この時、カーブに接している
ペン先部分の角度は、
「入射角=反射角」となっています。
このLOOPテーブルのポケットは、
一方の支点に作られていて、
もう一方の支点にスポット(ドット)が
付けられています。
つまり、
スポットを始点(あるいは通過点)とする限り、
どのクッションを狙っても
「入射角=反射角」となり、
ボールはポケットに向かうという訳です。
(合ってるかな……)
これぞ"自動クッションシステム"。
もちろん、
ビリヤードプレイヤーなら知っての通り、
ボールのスピードや
スピン(上下左右)などによって、
クッションからの出方は変わるので
「絶対」ではありません。
ちなみに、この実物の楕円形テーブルは、
(スヌーカープレイヤーをたくさん輩出している)
イギリス・エセックス地方の職人に
特別に作らせたものだとか。
古今東西いろいろな形のビリヤードテーブルが
「思い付きで」「デザイン優先で」
「ネタとして」作られてきましたが、
これはなかなか数学的に美しい
テーブルと言えますね。
…………
さて。
A・ベロス氏は、このテーブルを使った
競技ルールも考案しています。
こちらの動画でどうぞ。約6分。↓
ざっくり言えば、
エイトボールのボール少ない版か。
1対1で、先攻後攻を決め、
どちらかがブレイクをし、
黄色か赤かを選択し、
マイカラーボールを入れた後に
ブラックを入れるというもの。
的球をノークッションで
直接ポケットしても良いようなのですが、
さっきの"絶対クッションシステム"を
上手く活用できれば
(的球を上手くラインに乗せられれば)、
バンクで入れる方が楽かもしれません。
テストプレーをやっている人たちが
あまり上手くないので
観ていてもどかしいですが、
ビリヤードプレイヤーがこれをやったら
かなり早く決着する……気がします。
…………
以上、
楕円形テーブル「LOOP」の紹介でした。
美しい公式ページ(英語)がありますので、
興味のある方はこちらからどうぞ。
楕円形テーブルについて
もっと数学的なアプローチが知りたい人は
こちらの動画もどうぞ。↓ 約6分40秒
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