日曜日の『全日本14-1選手権』で優勝した、
赤狩山幸男プロの談話をお届けします。
赤狩山プロは本大会では初優勝。
14-1(フォーティーンワン。
「ストレートプール」とも)種目を
得意にしていたという訳ではありませんが、
今回はベスト16で高橋邦彦プロ、
準決勝でディフェンディングチャンピオンの
羅立文プロという、
複数回の優勝経験を持つ14-1巧者たちを
破って勝ち上がりました。
プロランキング対象試合での勝利は
2014年3月の『グランプリイースト第1戦』以来、
約2年2ヶ月ぶりとなります。
※大会フォトギャラリーはこちらから。
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Yukio Akagariyama
2011年ナインボール世界チャンピオン
ニックネームは「カーリー」
1975年3月13日生まれ
大阪府出身・東京都在住
JPBA32期生
2002年『中国オープン』優勝
2006年&2010年『全日本選手権』3位
2006年『ドーハアジア大会』日本代表
2007年『インドアゲームズ』日本代表
2009年&2012年『チャイナオープン』3位
2011年『テンボール世界選手権』3位
2011年『ナインボール世界選手権』優勝
2012年『世界チーム戦』準優勝
2016年『全日本14-1選手権』優勝
他、東西の男子プロツアーでは優勝・入賞多数
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↓以下の動画は、決勝戦の上がり際、
優勝まで残り6球のシーン。
スコアは赤狩山 94-31 土方。
この直前、土方プロが
ブレイクでラックを割るもスクラッチ。
キッチン内手球フリーから
赤狩山プロがプレーを再開します。
約4分。
――今のお気持ちを。
「まさかの14-1での優勝ですね(笑)。
ちょこちょこ練習はしていて、
点数までは数えてなかったですけど
そこそこランも出てはいたので、
何もしてなかった訳ではないです。
それでも、やっぱり人とゲームをすると
難しく思えてくるものですね。
勝てたのはたまたまですよ。
いや、これはホントに」
――上がり際、3モアの2番で長考しました(↑動画あり)。
あれはカーブさせないと入らない球だった?
「はい、カーブで撞きました。
直前にラックを割りに行ったら、
だいぶ嫌な形になっちゃって。
あれでも弱めに割りに行ってるし、
手球を向かわせる方向はプラン通りだったけど、
まさかあんなに手球が潜ってしまうとは
思わなかったですね。
2番の厚みがなくなってしまい、
『ええ~』と言いたい球でした(笑)」
――そこをクリアした後、取り切って上がり。
ゲームボールをもう1個先だと
勘違いしていたように見えましたが……。
「そう(笑)。もう1個必要だと思ってたんです。
(手前側の)10番がゲームボールだと思ってたので
そこに繋ぎやすいように、
(奥の)3番にフリを付けて出してました。
でも、3番がゲームボールで良かった(笑)」
――決勝日、良いコンセントレーションが
続いていたように見えました。
「そう……ですね。
決勝ラウンドにいるプレイヤー達、
特に僕が当たったプロ達、
1キューで100点撞く可能性が
十分にある人ばかりなので
(※実際に羅立文は
2試合連続100点撞き切りを達成)
良い緊張感を持ってプレーできたと思います」
――14-1を撞けたなという実感は?
「いやいや、それはまだまだです。
全然ですよ(笑)。
羅立文プロや高橋邦彦プロとか、
ベスト8で当たった杉原匡プロもそうですけど、
14-1が上手くてわかってる人達からしたら
全然なってないと思いますよ、僕の14-1は(笑)」
――まだ普段の9ボールや10ボールなどの
「ローテーションゲーム」で考えているところがある?
「そうですね。
動かし方一つ取っても、14-1のセオリーを
踏まえてるのかどうかも危ういところが多いし。
今大会は、
たまたまランが出やすい形になっただけかなと思います」
――それでも優勝できた要因は?
「どの試合も先行できたのが大きいですね。
ツキもあったけど、
日曜日の4試合ともそうなりました。
こちらが先に走って行くことができたので、
相手が焦るというか、
相手になんらかのプレッシャーを
掛けられたのかもしれないと思います」
――決勝日はブレイクでのミスが
ほとんどなかったですね。
「ああ、それも勝因の一つだと思います。
初日は何回もスクラッチしてたんですよ(笑)。
今日も1回スクラッチしたけど、
強く割らずに行こうとかより丁寧に考えながら……
その辺りは工夫しながらやってました」
――2日間トータルでの総合評価は?
「うーん、優勝できてるんでね、
辛くはないですよ。
運もあったと言えばあったけど、
悪くはなかったんじゃないかな。
初日は苦しい展開の試合もあったけど、
僕の14-1だとそんなもんだろうし(笑)。
もっと14-1を研究して撞き込めば、
もっとアベレージも上がるだろうなという
手応えもありました」
――これで、プロランキング対象試合では
2年2ヶ月ぶりの優勝です。
「おお、そんなでしたか(笑)。久しぶりだ。
ずっと応援してきてくださった方々には
『お待たせしました』と」
――昨年は3度の準優勝がありました。
今回「やっと」という喜びは?
「嬉しくないことはないですよ、もちろん。
この全日本14-1は、
1回は勝ってみたかった試合でもありますし。
でもやっぱり、
9ボールや10ボールでも勝ちたいですよね(笑)。
今週末にはすぐ『グランプリイースト第3戦』
(GPE-3。決勝ラウンドは『LINK北千住』開催)も
ありますし、
今年も『9ボール世界選手権』(7月)には
出る予定にしているので、
気持ちを切らさずに準備したいと思います。
また頑張ります」
(了)
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