先週末、台湾で行われた
女子ナインボールの国際マッチ、
(2016 Amway 9-Ball Championship)。
自身初の3位入賞を果たした
河原千尋プロ(JPBA)の談話をお届けします。
取材は準決勝の敗戦直後。
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8年前、アムウェイで初の決勝シングル進出を
決めてから、一歩一歩成績を伸ばしてきた河原。
この"一歩一歩着実に進む"というのが、
彼女の性格とプレースタイル、
成長曲線を表しているようにも思えます。
そして、国際メジャータイトルは
十分に狙えると感じられた4日間でした。
それぐらい、BDの目に、
落ち着きや判断の良さ、それから決定力の高さが、
焼き付きました。一言で言えば、頼もしい。
セミ・ファイナル(K・フィッシャー戦)は
談話中に本人も語っているように、
序盤に判断ミス(セーフティではなく
シュートを選んでのミス)がありましたが、
あの球がもし入っていたら、
「今の河原だから説得力を持つチョイス」に
なっていたかもしれません。
事実、要所でのロングショットやカットなどの
難球を入れてからの取り切りも
大会中に幾度となくありました。
過去、日本選手は、アムウェイカップ
(※アムウェイを『世界選手権』として
開催した年もあり)で
梶谷景美(3回)と大井由希子(1回)が
3位入賞経験あり。
そこに並んだ河原。
来年以降、初のファイナル、
そして初の優勝に期待がかかります。
今年は新星、C・センテノの
衝撃的な戴冠ドラマがありましたが、
世界はしっかりと「カワハラ」を認識しています。
…………
今大会の戦績
●グループラウンド
6-7 vs 柳信美(台湾)
7-2 vs A・チコア(インドネシア)
3-7 vs 韓雨(中国)
7-4 vs Melanie Süßenguth(ドイツ)
●決勝シングル
ベスト24 7-6 vs 柳信美(台湾)
ベスト16 7-3 vs 陳禾耘(台湾)
ベスト8 9-1 vs N・セロスタン(ロシア)
準決勝 4-9 vs K・フィッシャー(イギリス)
――準決勝は4-9で敗退。敗因は?
「言ったら全部ですけど……、
入れミス、判断ミス、セーフティミス。
もう3点セットですよね(苦笑)。
なんでか②で何度かミスしてました。
あとブレイクもノーインがあったし……
まあブレイクはしょうがないとしても、
その3点セットをやっていたら勝てません」
――気持ちの面は?
「何も問題はなかったです。
相手にゲームボールを入れられるまで、
諦めたりとかは一切なかったですし。
変な緊張とかプレッシャーも全くなかった。
ただ判断が甘かった。
それが序盤のシュートミスに繋がってしまった。
だからまあ、これは普段でも
やるミスなんだろうなということですよね。
別に試合に限らず、私はまだああいう
判断ミスをするレベルだということ」
――率直に言えば、悔しい?
「そうですね。
むかつきますよね~。
正直、ケリーの組み立ては適当なので(笑)。
取り切りしてる時とか、
とりあえず入れとけば良いんだろうっていう
感じに私には映るんですよ。
フリとかあまり気にしてないですし、
ちょっと嫌なフリになっても、
まず入れられる力があるから。
厚くしてちょっと引いとけば良いんだろうぐらいの
ポジションの考え方なんじゃないかな。
その手球の加減はナイスなんですけどね。
そして、手詰まりになったらセーフティがある。
そのセーフティも上手いんですけどね。
そう。ケリーはやっぱり、
あの半端無い入れの力とあのセーフティかな。
彼女のスタイルを自分に取り入れるのは無理。
あのビリヤードは真似できないです。
やっぱり私はちゃんと頭を使って組み立てをして、
ちゃんと技術で勝てるようにしなくちゃダメですね。
セーフティもより高めていかないと。
それができれば、勝てないことはないでしょう」
――4日間、楽しめましたか?
「とても楽しかったです。
全体的に見て、
これだけ良い試合が多かった年は初めて。
今までだったらすごく良い試合とすごく悪い試合、
その割合が半々ぐらいだったんですけど、
そこを7~8割良い方向に持って来られました。
今回は3つ負けていて、
そのうち韓雨戦とケリー戦は
私の内容が良くなかったですけど、
敗因もわかっていますし、
負けていても気持ち的には落ち着いていた。
どの試合も頭はよく回っていたし、
準決勝以外は判断も良かったと思うし、
自分の成長を実感できた大会でした。
だから点数を付けるなら高いですよ。
90点ぐらいあげても良いと思います。
あとの10点は優勝した時のために取っておきます。
そう、ファイナルまで行ったら95点。
優勝したら100点ということで(笑)」
(了)
Chihiro Kawahara
1985年1月5日生
JPBA39期生
JPBA女子年間ランキング1位・5回('10、'11、'13、'14、'15)
2013年『ジャパンオープン』優勝
『全日本女子プロツアー』優勝7回
『関西オープン』優勝4回
『東海グランプリ』優勝3回
『全日本女子ナインボールオープン』優勝3回(3連覇)
『セントラルレディースオープン』優勝2回
『北陸オープン』優勝1回
『関東レディースオープン』優勝1回
『大阪クイーンズオープン』優勝2回
『全日本選手権』準優勝2回
アジアンインドアゲームズ銀メダル2回、銅メダル1回
2016年『アムウェイカップ』3位
その他、優勝・入賞多数
『アンセーズ』(大阪)所属
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