〈BD〉「だんだん伸び伸びプレー出来るようになりました」――アジア選手権ジュニア男子優勝・田中汰樹の談話

Taiki Tanaka from Japan won 2016 Asian 9-ball Championship Photo courtesy of  On the hill !
Taiki Tanaka from Japan won 2016 Asian 9-ball Championship Photo courtesy of On the hill !

 

先週末の『アジア選手権』ジュニア男子の部

初優勝を飾った、

田中汰樹(たなか・たいき)選手の

談話をお届けします。

 

日本のジュニア選手が

国際試合で優勝を飾ったのは初めてのこと。

 

11月の『世界ジュニア』での活躍にも

 

期待がかかります。

 

田中選手の次の国内の試合は、

来月のアマ公式戦『マスターズ』(10ボール)に

なる予定とのこと。

 

「種目が(9ボールから)10ボールになって、

ボールを(サイクロップから)アラミスに変えて、

ラックの位置を(9オンフットから)1オンフットに

変えて練習します。

ブレイクする時に1番が遠く感じます(笑)」

(田中)

 

…………

 

Taiki Tanaka

1999年11月7日生(17歳・高2)

出身・在住:愛知県

ビリヤード歴:13年(3歳から)

プレー頻度:ほぼ毎日・3時間程度

所属店舗:『小牧ハスラー』(愛知)

使用キュー:ADAM JAPAN

主なタイトル:

2013年『全日本ローテーションB級』優勝(当時13歳)

2015年&2016年『全日本ジュニア』連覇

2016年『アジア選手権・ジュニア男子』優勝

 

※3h22mあたりから約90分、決勝戦の試合動画アリ。↓

 

↑ 左端が決勝の相手、キョン選手(韓国)、右端が準決勝の相手、ロダ選手

 

…………

 

――優勝から数日経ちました。今のお気持ちは?

 

「優勝したなという実感はまだそれほどないですね」

 

――ゲームボールに向かう時のこと、覚えてますか?

 

「その前からだいぶ腕にきてたんですけど、

結構腕が震えてました」

 

――ゲームボールを入れた瞬間、思ったことは?

 

「『やっと終わった』って感じですかね。

 

でも、その時点でまだダブルスもあったので、

気持ちを切り替えなきゃという思いもありましたし……。

 

今回は昨年以上に忙しかったですね。

4日間毎日プレーしてたし、

気持ちを落ち着かせる間があまりなかった印象です。

 

(※田中汰樹&西岡未彩輝の日本ジュニア男子チームは

ダブルス3位)」

 

――あの決勝戦は、中盤以降追い上げられて、

汰樹選手自身も嫌な流れを感じていたのでは?

 

「感じてました(笑)。

 

最初の方は結構のびのびと撞けてたんですけど、

中盤の相手のタイムアウトあたりから変な感じになって。

それからちょっと崩れ始めましたね。

 

ただ、今回はずっと気持ちは落ち着いていたので、

それが良かったのかなと思います(7-5で勝利)」

 

――予選ラウンドはどうでしたか?

今回は勝ち→勝ち→負け→勝ちと4試合しました。

 

「最初はすごい緊張してたんですよね。

ガチガチになってて、

負けてもおかしくないような状態で。

 

始めの2試合は、

スコア的には余裕があるように見えますけど

(1回戦は韓国選手に7-2、2回戦は台湾選手に7-3)、

 

それは単に回ってきたチャンスで入れてただけで、

内容はひどかったです。

 

テーブルコンディションも

練習テーブルとはだいぶ違ったので、

対応するのが難しくて、

手探りな感じでやってました。

 

予選3試合目(勝者最終)で負けましたけど、

相手(マレーシア選手)がすごく入れてたし、

僕も大事な場面で外しちゃったので

『しょうがないかな』と。

 

次の試合(敗者最終。vs香港選手)が

翌日だったので、そこの間で、

上手く気持ちを切り替えられた感じですね」

 

――そして、決勝ラウンドに進んで、

ベスト8は台湾の柯乗漢(7-5)。

 

「自分はまあまあ普通に撞けたと思うんですけど、

相手がちょっと硬くなっていた感じでした」

 

――準決勝はフィリピンのJ・ロダ(7-3)。

 

「彼は一度予選で負けてたんですけど、

やっぱり実力があるから、上がってきましたね。

上手いですよ。

 

この試合も序盤にチャンスがあって

良いスタートが切れました。

それで有利に試合を運べたと思います(7-3)。

 

今回は全体的にそういう試合が多かったです。

決勝戦もそうでしたよね」

 

――決勝の相手のキョン・キュミン選手(韓国)は、

以前から知っているプレイヤーですか?

 

「はい、去年のアジア選手権から

仲良くさせてもらってます。

 

韓国内でどういう評価をされてる選手なのか

まではわからないです」

 

――なかなかテクニックがある選手でしたね。

 

「はい、あの2回の3-9コンビとか。

ジャンプは本当にびっくりしました。

あれはすごかった。

 

この試合も僕が序盤から先行できたことが

大きかったですね」

 

――アジア選手権は昨年に続き2度目でした。

昨年よりも力を出せた実感はありますか?

 

「去年はだいぶ緊張してたんですよね。

 

でも、去年実際に試合してみて、

『ここでもちょっとは戦えるな』っていうのが

自分の中であったんですよ。

 

だから今年、最初は少し緊張しましたけど、

だんだん伸び伸びプレー出来るように

なっていったと思います」

 

――これで世界選手権への出場が

確定しています(11月・上海)。

 

「初めて出ます。

 

去年はアジア選手権で(林)武志に負けて、

権利を取れなかったので。

 

今から頑張って練習しなきゃって思いますね」

 

(了)

 

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