『全日本選手権』(女子の部)で、
陳禾耘(台湾)に敗れて準優勝。
大会後の河原千尋プロの談話をお届けします。
本編は下の方にあります。
これが2013年(vs梶谷景美)、
2015年(vs金佳映)に続く、
3度目の準優勝。
今回はゲームボールまで撞きました。
その9番サイドバンクについても
振り返っていただきました。
…………
少し話は逸れますが、
河原プロのプレーキュー(EXCEED)が
今大会から変わったことに気付いた人は
どのぐらいいたでしょうか。
約1ヶ月前に手元に届き、
この全日本選手権が公式戦初投入だったそうです
(シャフトはEX Pro)。
以前のものとデザインやカラーの
系統は似ていますが、
インレイやリングなどの造りが
より精緻・精細になっており、
グレードの高さを感じさせるモデルです。
…………
Chihiro Kawahara
1985年1月5日生
JPBA39期生
JPBA女子年間ランキング1位・6回
(2010年、2011年、2013年、2014年、2015年、2016年)
『ジャパンオープン』優勝2回(2013年、2015年)
『全日本女子プロツアー』優勝7回
『関西オープン』優勝4回
『東海グランプリ』優勝3回
『全日本女子ナインボールオープン』優勝3回(3連覇)
『セントラルレディースオープン』優勝2回
『北陸オープン』優勝1回
『関東レディースオープン』優勝1回
『大阪クイーンズオープン』優勝2回
『全日本選手権』準優勝3回
アジアンインドアゲームズ銀メダル2回、銅メダル1回
2015年『世界選手権』4位
2016年『アムウェイカップ』3位
その他、優勝・入賞多数
『アンセーズ』(大阪)所属
――3度目の準優勝。
今回はゲームボールも撞きました。
『逃した魚は大きかった』と
悔やむ気持ちもあるのではないでしょうか?
「いや、どうでしょう。
あんまり『大きかった』とは
思ってないかもしれませんね。
優勝できたかどうかというのは
結果論にすぎないと思っていて。
そのことよりも、
今年はどの試合も思うような内容で撞けて、
全体的な納得度が高かったので、
良い全日本選手権になったんじゃないかなと
思っています」
――たしかに高いレベルで安定していると
感じました。ご自身の評価は?
「グループラウンド、ベスト16、ベスト8、
準決勝までは良くて、
ファイナルだけちょっと落ちたかな
という感じです」
――大会前に、何か例年とは違う準備や練習などは
していましたか?
「わかりやすく違ったことはしてませんが、
ある程度しっかりやったことといえば、
ブレイクショット(9オンフットラック用)
でしょうか。
配置はどうしても難しくなることが多いので
そこまでは考えず、
とりあえず先球(的球)を入れることと、
イリーガルにならないこと
(=スリーポイントルールをクリアすること)に
集中していました」
――実際にそのブレイクは
アルカイックホールで通用していましたか?
「『まあこんなものかな』ぐらいです。
完璧に完成してたという訳でもなかったので」
――決勝戦に向かう直前やプレー中の
心理状態は落ち着いていましたか?
「はい、落ち着いてました。
……が、明らかにスタミナが切れてました。
自分でもわかるぐらい(苦笑)。
準決勝(陳思明戦)で使い切りました。
準決勝の前に
『陳思明に勝てたとしても消耗するだろうな』と
覚悟はしていたんですけども、
案の定使い切りましたね。
でも、悔いはありません。
あの準決勝は一番クリアしたかったし、
なんならあそこで使い切っても良いと
思ったぐらいだったので」
――その気持ちの強さが内容に現れていましたね。
「はい、自分でもかなり良く撞けたと思います。
自分の100%を出して
ようやく勝てたという感じではありますが、
出し切ることができれば、
勝つ見込みは十分にあるんだなと実感できました。
逆にあそこまで出せないと勝てる相手じゃないし、
こちらがいつもああいう内容で
撞ける訳でもないですけどね」
――準決勝で出し切ったことが、
決勝戦で尾を引きませんでしたか?
「引きましたね」
――ゲームボールのサイドバンク
(8-5で迎えた9番)が外れたのも、
スタミナ切れの影響なのでしょうか?
それとも技術かメンタルか。
「あれはもう技術でしょう。
あの9番サイドバンクは
自分の思った通りに撞けていますし、
外れてもしょうがないと思ってた球でした。
単純にあれを入れる技術がなかったということです。
あの上がり際で悔やむ球があるとするなら、
そのサイドバンクの前の8番からの
ネキスト(ポジション)。
手球の2クッション目の理想は
サイドポケットの下側だったんですけど、
実際はサイドポケットの上側に入りました。
それで手球が9番に当たって、
サイドバンクの形が残ってしまった。
(参考図↓ 8番から9番への出しミスと
それに続く9番サイドバンクミス)
この8番、身体を伸ばして、
キューエクステンションも付けてたので、
普段通りには撞けてないと言えばそうなのですが、
それでもサイドの上に入るのかと。
思ったより左ヒネリが入ってしまったのかな。
それか、スキッドっぽい動きに
なってしまったのかもしれないです。
正確にはわからないですけど」
――あの局面、プレッシャーは感じていましたか?
「いや、なかったです。全然なかった(笑)。
ただただ技術の問題ですね。
あとは、
ショットクロック(タイムルール)があり、
考えてる時間が少ないというのもあったので、
第一印象でパッと思い付いたショットで
行こうっていう感じでした」
――わかりました。さて、
確定するのは12月の『世界選手権』
(中国開催)の後になると思いますが、
この全日本選手権の準優勝で、
年間ランキング1位はほぼ決まりという
状況かと思います。6回目です。
「そうですね。
今回はポイント的に僅差だったと思うので、
全日本選手権では、
他選手の成績次第という形ではなく、
自分が勝ち上がっていって
ポイントを獲得するということでしか、
1位は期待できないなと思っていました。
そういう状況で決勝戦まで行けたので、
その点も良かったと思います」
――今年の戦績をざっと振り返ると、
優勝2回、準優勝2回、アムウェイ3位。
このあたりは?
「アムウェイの3位は良いですが、
正直、国内の結果は満足行くものではありません。
優勝回数が少ないです。
ただ、負けた試合というのも、
自分が100%ダメだったという試合は記憶になく、
相手がナイスプレーを出していたから負けた
というのがほとんどだったと思うんです。
国内のレベルも全体的に上がってきていると思いますし、
自分の実力をもっともっと上げていかないと
優勝回数は伸ばせないかなと思います」
――世界選手権(12/13~。中国四川省)が
あと2週間後に迫ってきています。
昨年は4位でした。
今年はどのような目標を持って臨みますか?
「目標は設定してないですね。
設定すると気負ってしまったりするので(笑)。
今回の全日本選手権で良く撞けたと思うので、
世界選手権でもああいう感じでちゃんと撞ければ、
自ずと勝ち上がって行けるんではないかと思います。
あとはやっぱり、
本番まではとにかくブレイク対策ですね。
まだまだバラつきがあるので、
確実に先球を入れて、
イリーガルにならないようなブレイクを
練習しておきたいと思います」
(了)
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