〈BD〉日本チーム(小林&界)は初戦突破。『3C世界タッグ』。今年の「大きな変更点」とは?

2016年会場風景
2016年会場風景
オーストラリア戦を戦う日本の小林英明(左)と界敦康
オーストラリア戦を戦う日本の小林英明(左)と界敦康

 

現在、ドイツのフィアゼンでは、

『スリークッション世界選手権・国別対抗戦』

(World Championship Nat. Teams 3-Cushion)、

 

通称「世界タッグ」が行われています。

 

世界の22の国から24チームが参戦している本大会。

 

日本からは、

小林英明プロ&界敦康プロが参加しており、

本日未明のオーストリア戦に、

40-33(31キュー)で勝利。

 

日本時間11日(土)深夜2時からの

オランダB戦に勝てば、

決勝トーナメント(ベスト8)に進めます。

 

Kozoomで有料ライブストリーミング、あります。

 

昨年はオランダが優勝を飾った本大会、

 

1981年~1992年にかけて、

日本は4度の優勝を誇ります

(小林プロの実父・小林伸明、

小森純一、吉原良男、甲斐譲ニ

といった選手が当時の優勝メンバー)。

 

しかし、

表彰台には1998年から立っていません。

 

小林・界両プロには、ぜひ一つでも多く

勝ち進んでほしいと思います。

 

…………

 

この「世界タッグ」。

 

開催地も参加チーム数も運営スタイルも

例年通りなのですが、

今年は試合方式が大きく変わりました。

 

これまでは2台のテーブルを使い、

1対1の勝負が2本行われていたのですが、

 

今回は「スコッチダブルス」、

つまり、1球交代でプレーします。

 

1台のテーブルに自国2人、相手国2人の

計4人がいることになります。

 

ポケットビリヤードで

「ダブルス」「ペアマッチ」と言えば、

たいていスコッチダブルスですが、

 

キャロムビリヤード(スリークッション)では

スコッチダブルスでの公式戦はほぼなく、

 

長年トッププロとして活躍する

T・ブロムダール(スウェーデン)も、

「スコッチダブルスでやるのは初めて」

だそうです。

 

日本の小林英明プロは、

「出ると決めた後にこの変更を知った」

ということですので、

 

大会常連の各国トップ選手たちの中にも、

今回の変更を知ったのが遅かった、

あるいは知って驚いたという人は

多くいるのではないでしょうか。

 

UMB公式サイトに載っていた

各国トップ選手のコメントを読む限りでは、

温度差は結構ありそうです。

 

地元、ドイツのトップ選手、M・ホーンは、

 

「フォーマット変更を聞いた時には驚いたけど、

我々は1年365日のうち、361日は、

1対1でプレーしているのだから、

4日間ぐらい2対2でいいんじゃないか?

チーム戦術と調和がより大きな

成功のカギとなるだろうね」

 

と語っています。

 

また、ベルギーのF・クードロンは、

 

「やってみなければわからないし、

その状況に応じてプレーするだけだ。

試合前の段階で何かを言うことはできないけど、

簡単に言えば一人20点になるのだから、

短く感じるだろうね。

とにかくやる気は十分だし、

タイトルを持ち帰るために最善を尽くすよ」

 

とのこと。

 

この変更を強くプッシュした一人が、

大会をネット配信するKozoomのトップ。

「やらないうちから『なし』と判断するのは早計。

一度は試験的に導入しても良いのではないか。

常に刷新していくことが必要」

ということのようです。

 

たしかにTV的には、今まで以上に

スピーディーでドラマティックで華々しいものに

なることが予想できますが、

3Cのゲーム性そのものが変質してしまう

可能性もあります。

それを危惧するファンもいるのだと思います。

 

さて、大会が終わる頃に

どういう評価を得ることになるでしょうか。

 

…………

 

余談ですが、日本の小林英明プロは、

 

本大会の後は、『アジア3C選手権』(韓国)、

『ニッカオープン』(東京)、

『ワールドカップ』(エジプト)と

世界中を飛び回る日程。

 

「たぶん、自分史上一番忙しい3月です(笑)。

ほとんど日本にいませんが、

ここまでのハードスケジュールで

世界を遠征できるのも、

この先もなかなかないだろうと思うので、

しっかりと戦ってきたいと思います」

(小林)

 

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