日曜日の『関東オープン』で優勝した
内垣建一プロの談話をお届けします。
JPBAプロランキングポイント対象試合での優勝は、
2014年の『GPE-6』までさかのぼります。
3年ぶりの優勝。
そこに注がれた情熱と、今後に向けられた思いとは?
※関東オープン大会フォトギャラリーはこちら。
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Kenichi Uchigaki:
1969年1月29日生
JPBA28期生
1997年&2007年『北海道オープン』優勝
2003年『JPBAナインボールフェスティバル』優勝
2011年『ハードタイムスオープン』(アメリカ)準優勝
2017年『関東オープン』優勝
『グランプリイースト』では通算8勝
(前身の東日本プロツアーでも優勝多数)
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TAD’s Custom Cue、UK Corporation
使用キューはTAD + ノーマルシャフト
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――率直なお気持ちからお聞かせください。
「ずっとラッキ―に恵まれていたなとは思いますが、
最後まで『勝とう』という気持ちは
持ち続けてプレーできたと思います。
普段の練習でもそういうつもりでやってきていたので、
それを全うできて良かったです」
――内容面はいかがでしたか?
「いやぁ、自分で振り返ってもまだまだです(苦笑)。
出来そのものは
昨日(土曜の予選ラウンド)の方が良かったかな。
久々に『身体が軽いな』っていう感じでした。
ブレイクも当たっていてマスワリも多かったです。
今日はブレイクが良くなかったですし、
それ以外のプレーも、テーブル(コンディション)に
惑わされていたのかなと思える部分がありました」
――ファイナル(vs 津堅翔)は
中盤で一旦差を開けられて、
追いかけて行く展開になりましたが、
どのような心理状態だったのでしょうか?
「相手がポンポンと点を取って
先に進んでいくのを見て、
『これはやばい』という風に思ってました。
僕がイージーなミスを2回ぐらい続けてしまって
そうなったというのもあるのでなおさらです。
なので、3-6にされた時にタイムアウトを取って、
気持ちや考えをまとめ直しました。
まだ終わってないし、最後までわからないのに、
勝ち負けがどうのこうのとか、
ちょっとモヤモヤするものがあったんですよね。
だから、雑念というか、
そういうモヤっとしたものを払って、
目の前の球に集中しよう。
もともと普通の球だったら
なんとか厚みは取れていたし、
球にちゃんと向かうことができたら、
行けるはずだから、と。
そういう気持ちになって戻って来たおかげか、
最後の方は自分のブレイクも良くなりましたし、
自分らしく撞けたと思います」
――最後のマスワリはお見事でした。
「いや、初めの何球かは上手くなかったです(苦笑)。
1番から2番はラッキーで出ていたし、
2番から5番が厚くなりすぎてしまった。
なので、6番を逆コーナーに取るしかなかった。
でも、その6番がきれいに決まったので、
あとの4球はスパスパと入れられた。
最後は自分らしい撞き方とチョイスで
上がれたかなと思うので、それは嬉しいです。
ただ、この配置に限らずですが、
自分では『ここ』っていう所に
出せていた球もありつつ、
何かの拍子にガタッとそれが
できなくなってしまう時がありました。
自分でも不思議なんですけどね。
そういう意味で、この2日間、
納得度の高い内容だったとは言えません」
――もどかしさを感じながらのプレーだったと。
「たぶんまだまだなんでしょう、テクニック的に。
本当の意味ではコンディションが
わかってなかったんだと思います。
湿度があったんで、球離れがベトッとしていて
遅い感じがあったんですが、
それに完全には対応できてなかったというか」
――来月は『ジャパンオープン』には出ず、
マレーシアの『ゴールデンブレイク9ボール』に
初めて出場するとのこと。
以前から世界中のトーナメントに出続けている
内垣プロならではの選択ですね。
「馬鹿なんじゃないかと思われるような
選択かもしれませんが(笑)、
でも、やっぱり僕には、
50代、60代になっても現役プロとして
プレーしたいという気持ちが強くありますし、
そのためには、外に出て行って
色々なものを見て学びたいなと思っています」
――最後に、サポートや応援をしてくれている
方々へメッセージをどうぞ。
「日頃から色々な方に
サポートしていただいていますし、
たくさんの人に応援していただいています。
この優勝はもう本当に皆さんのおかげです。
今もSNSとかで、
どんどん知り合いが増えていってますが、
なかなか吉報をお届けできていなかったので、
勝って喜んでくださる方もいらっしゃると思いますし、
そのことが僕にはとても嬉しいです。
個人的には、年齢も結構きていて、
『もう無理なのかな』という思いが
浮かんできてしまうこともあり、
それとずっと戦ってきていました。
だから、球撞きのスタイルとか内容がどうであれ、
優勝できて本当に嬉しいし、自信になります。
これからも息の長い活躍ができるよう
自分に色々なものを取り入れ続けながら
やっていきたいと思いますので、
応援よろしくお願いします」
(了)
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