さて、BDは5月末に
『バグース新宿店』で行われた
『第1回 POOL HALL CHAMPIONSHIP』
を見学しました。
こちらの記事の通り、
ビギナー~下級者や女性の参加も多く、
和気あいあいとしたお祭りのような雰囲気でした。
ご存知の通り、バグースでは
店舗単位の定期的なハウストーナメントから
不定期のビッグイベントまで、
様々なビリヤードイベントを行っています。
7月には
『BAGUS大宮店10周年記念 9ボールダブルス』(9日)や
『第14回BAGUS×JPA企業対抗9ボール』(30日)
が行われます。
それらバグースのビリヤードイベントの
根底にあるスタンスとはどういうものなのか。
BDは再びバグースの
『ビリヤードプロジェクトチーム』の会議に
参加させていただき、リサーチしました。
…………
前列左より:
黒木浩さん(第三事業部 事業部長)
中島美秀プロ(専属プロ・インストラクター)
平隆春さん(第二事業部スペース統括店長)
後列左より:
西尾祐プロ(専属プロ・チーフインストラクター)
小関貴幸さん(第一事業部 統括店長)
…………
まず、POOL HALL CHAMPIONSHIPの
運営をしておられた西尾祐、中島美秀の両プロと、
会場におられた黒木浩さんは、
どのような感想を持っているのでしょうか。
中島プロ:
「エントリーの段階からそうだったのですが、
非常に良い反響をいただきました。
定員の48チーム(192名)がすぐに埋まり、
キャンセル待ちも8チームありました。
会場で見ていても、
チーム戦ならではの雰囲気というか、
皆でワイワイと賑やかにプレーする空気感は
とても良いものだなと改めて感じました」
黒木さん:
「私も会場で見ていましたが、
皆さんが楽しんでプレーされていたのが
何よりも印象的でしたね。
他のイベントに比べても飲食のご利用が多く、
チームメイトと食事やお酒を楽しみながら
プレーされていたと言えると思います。
次回についてはまだいつとは言えませんが、
年に1度の名物イベントという位置付けで、
今後も継続していきたいと思っています」
西尾プロ:
「本気で勝ちに来ていたというよりも、
仲間と共に試合をする楽しさを求めて
参加してくださったチームが
多いように感じられました。
こちらとしてもそれは狙いの一つでしたし、
良い雰囲気だったと思います。
今は所属店がないというお客様も
増えていますよね。でも結局、
ビリヤード場がなければ
ビリヤードはできないですし、
ビリヤード場が続いていくには
お客様が通って
お店が盛り上がらないと成り立たない。
そこで、同じお店に通うお客様共通の目標となり、
団結意識が高まるようなイベントを創りたい
ということで企画したのが
POOL HALL CHAMPIONSHIPです。
『球屋のプライドをかけた戦い』
となれば否が応でも熱が入り、
連帯感が高まると思うんです。
これを継続することで、
市場の活性化に繋がればという思いがあります」
…………
以前にもBDに書いたことですが、
数々のバグースのビリヤードイベントに
共通するコンセプトは、
「純粋に競技を楽しみたい人が集まる場」。
それが
「気軽に参加しやすいムード」を作っています。
バグースの基本方針として、
イベントに高額な賞典を用意することはなく、
また、賞典の内容や
その多寡を大きく謳うことがないのも、
そういったコンセプトがあってのこと。
そのせいか、ギスギスした感じがなく、
朗らかで爽やかな空気が流れているのが
バグースイベントの特徴ではないでしょうか。
西尾プロ:
「バグースのイベントの根本にある考えは、
様々な層のお客様に対して、
ビリヤードを続けていきたくなるような
目的・目標をご提案しつつ、
繋がりや出会いの場をご提供するということ。
皆が本気で勝ちに行くような
ガチなトーナメントは他店でも
すでに多く開催されていますので、
バグースで同じことをしようとは思っていません。
ビリヤードを通じて人と競うことを楽しんだり、
試合という場を通じて交流を求めている人に
集まっていただきたいという思いがあります。
その代表的な例が毎回ご好評いただいている
『企業対抗』(次回は7月30日開催)や、
『9ボールダブルス』(次回は7月9日開催)です。
今回のPOOL HALL CHAMPIONSHIPでも、
その基本コンセプトは満たすことが
できたのではないかと自負しています」
バグースのイベントには、
『参加してくださる方が、
ビリヤードをやるモチベーションが
高まるようなイベントを提供したい』
というビジョンがあります。
一口にビリヤードファンといっても
様々な層の方がいる訳ですが、
バグースでは多くの層をカバーできるように、
『ビギナーズ戦』から『企業対抗』まで、
異なる対象層と特徴的なキャラクターを持つ
イベントが併存しています。
…………
「ビリヤードを長く楽しんでもらえるようなイベントを」
「純粋に競技を楽しみたい人が集まる場を」
そんなビジョンを第一に掲げているからなのか、
バグースはイベント単体での収益を
そこまで重視していない……
ようにBDには思えました。
参加者目線からすると、バグースのイベントは
比較的エントリーフィーの価格が抑えられていて、
それがまた「参加しやすさ」に
繋がっているように感じられます。
西尾プロ:
「もちろんイベント当日も
売上が出たら出たで良いことですが、
それを第一に追求してはいません。
では、何を考えているのかというと、
本番の日の前後を始めとして、
バグース各店への来店頻度が
増えてくれたらということです」
再度POOL HALL CHAMPIONSHIPを
引き合いに出しますが、
今回はエントリー特典として、
『試合前日までバグースのお会計20%オフ』
を実施していたのですが、
常連客を中心に利用率は高かったとのこと。
とは言え、
イベントの前後に来店増が見込めるから、
イベントをたくさん打てば良いかというと
そうではありません。
西尾プロ:
「一つ一つのイベントの質や
お客様の満足度が低下してしまっては
やる意味がありません。
バグースではお客様の層に応じた
様々なイベントがありますが、
そのバランスは常に見ていますし、
同じ層ばかりターゲティングしても
お客様も疲弊してしまいます。
実際のところ、スケジュール的にも
これ以上イベントを増やすのは難しいですし、
今あるイベントはどれも好調ですので、
現状の数・バランスで良いと考えています」
“バランス”ということで言えば、
バグース利用客向け(常連様対象)イベントと、
オープンなイベントの割合のバランスも
思案のしどころではないでしょうか。
今はだいたい「半々」。
バグースとしては、
「日頃からご利用くださっている方々が、
『バグースに通っているから出られた』と、
付加価値的なものを感じていただけるような
イベントの提供は継続していきたい」
という考えがあります。
西尾プロ:
「常連様向けのイベントだけではなく、
オープンタイプのイベントをきっかけとして
バグースを訪れて、『バグース、いいな』と
感じてリピートしてくださるようになる方も
いますので、そこもバランスだと思います。
試合の時『だけ』バグースに来る方を
いかにして振り向かせることができるか。
それも常に我々が考えているところです。
オープンな『ビギナーズ戦』へのお申込みを、
バグース店舗で一度プレーした後に
店頭で受け付けるようにさせていただいているのも、
そういう理由からです」
…………
全てのお客様をいっぺんに納得させられるような
ビリヤードイベントは存在しません。
バグースでは、様々な利用者層の、
時代とともに移り変わるニーズを常に調査・検証し、
それに応じたイベントを企画・実施してきた結果、
数々の魅力的なイベントが生まれ、
その多くが継続的に開催されています。
バグースの皆様、今回も色々とお教えいただき、
ありがとうございました。
…………
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