日本のプロ達も結構動画を観ていたようで、
口々に「すげー」と言ってました。
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さて、この人のランアウトも、
「見る楽しさ」では負けていません。
フィリピンのJ・イグナシオ。
今年もジャパンオープンに出ています。
先ほど『BAGUS六本木』で見たのですが、
相変わらずのプレースタイル。
ブレイクで好配置になると、
90秒ぐらいでマスワリします。
その一例。↓
ブレイク4個インから、スルスルとランアウト。
急いでる訳ではなくて、
だいたいいつもこんな感じです。
日本トッププロ達から聞いた話を総合すると、
さしものイグナシオも
ずーっと競ったまま進んだり、
相手にミスなく先行されたり、
ガーッと追いかけられたりすると、
こんな感じではなくなるそうなので
(昨年のジャパンオープンベスト16 vs
栗林達プロ戦がそうでしたね)、
追い詰められる方、募集。
イグナシオ、Day 2に進みました。
このマスワリを含め、2-8で敗れた
TPAのO選手の一言。
「もう少し悩んで撞いてほしいですね……」
わ、わかります……。
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さて、そのイグナシオのブレイクフォームを
連写でおさえてみました。
絵的に地味と言えば地味。
イグナシオは大きな体重移動をせず、
右足を蹴り上げず、
下半身を固定してブレイクしています。
磨き上げた「手打ち」です。
左手(スタンダードブリッジ)が
ラシャから全く離れません。
ラックシートのセルフラックの10ボールの場合、
こう打つと決めているのでしょう。
あのS・V・ボーニングも似た打ち方をします。
フィニッシュ時の写真を見るとわかる通り、
キューがかなり前方に伸びていて、
左手(ブリッジ)を、
ジョイント部を越えてバットが通っています。
しかも、キュー方向は真っすぐのまま。
やってみるとわかるんですが、これが難しい。
ブリッジが浮いてしまいますし、
キューをなかなか真っ直ぐ残せない。
右手の人差し指をテーブルのへりに
ぶつけたりもする。
でも、ラックシートを採用した
10ボールブレイクの、
一つの完成形がこれなのかなとは思います。
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