先日掲載した
の続編となるインタビューです。
土師プロのこれまでの使用シャフト遍歴や、
プレデターというメーカーとその商品群について
思うことなどを語っていただきました。
※前編はこちら
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Rieko Haji
1977年10月20日生
大阪府出身・神奈川県在住
JPBA37期生（2003年）
2013年『全日本女子プロツアー第1戦』3位
2011年『全日本女子ナインボールオープン』3位
など上位入賞多数。
所属店：キャノンボール、ポイント、エスパシオ各店
（7月の勤務スケジュールはこちら）
使用キュー：PREDATOR P3コニャック（REVOシャフト12.9。斬タップ）
ブレイクキュー：PREDATOR BK3（REVOシャフト12.9。斬タップ）
ケース：PREDATOR CSP（3B4S）
2015年からプレデタープロスタッフ
聞き手：BD
語り手：土師理恵子プロ
取材場所：ポイント国立旭通り店
――プレデターのプロスタッフになったのは
2015年だとのことですが、
その前に使っていたキューは？
「『ランブロス』
（アメリカのカスタムキューメーカー）でした。
シャフトは色々と使いましたが、
『314-2』を付けていた期間が一番長くて、
自分的にはしっくり来ていました」
――そうだ、ランブロスでしたね。
「はい、私は大阪で球を覚えて……
今でもそうなんじゃないかと思うんですが、
関西ってカスタムキューの人が多いんですよ。
私もそれが普通だと思っていて、
自然にランブロスを手にしていました。
そんな私が3年前に関東に来て驚いたのは、
PREDATORや、EXCEED（三木）や
MUSASHI（アダムジャパン）を
使っている人の多さでした。
あ、ちょっと脱線してしまいましたね（笑）」
――いえいえ。ランブロスに314-2を付けて
使うようになったのはいつ頃でしたか？
「2011年か2012年だったと思います。
それから数年使って完全に慣れていた時に、
プレデターさんから
プロスタッフのお話を頂きました。
願ってもないことで嬉しかったですね。
シャフトって消耗品じゃないですか。
だから、
『あ、これからプレデターのシャフトがずっと使える』
って気持ちもありました（笑）」
――ランブロスに314-2を付けて使っていた時、
実際に良い効果を感じていましたか？
「はい、成績が結構上がりました。
具体的には……なんて言うんでしょうか、
『球が届く』感じがとてもありました
（※手球にかけたスピンがほどけず、
手球の軌道もあまりズレずに的球に到達すること）。
逆にそれで、それまで
『届いてない球』が多かったんだなと思いました。
『届く』のは、
やっぱり切れがあるからなんだと思います。
それまでカーブが速く出て、
薄く抜けて（外れて）いたような球が
抜けなくなってきたし。
もちろん314-2もカーブは出ますけど、
出方が少なくて扱いやすい印象でした。
そして、私はもともと細いシャフトが苦手で、
314-2も細めなので、
初めは上手くレスト（スタンダードブリッジ）が
組めなくて苦労しましたけど、
使い続けて慣れていきました。
慣れたら、キュー出しも良くなって、
よりキュー切れがアップしたような感覚もあります」
――314-2になって良いことばかりのような。
「314-2は3、4本ぐらい持っていたんですが、
ちょっと個体差があって、
カーブの出方は違ってました。
それはやっぱり木だからでしょうね。
一番長く使ってたのに戻したら、
『結局これが合うなぁ』みたいな（笑）」
――2015年にプレデタープロスタッフになった時、
バットとシャフトはどれにしたんですか？
「バットは今も使っているこの
『P3 コニャック』です。
シャフトは
『314-3』にしようかなとも思ったんですけど、
プロスタッフだった塙圭介プロから
『Vangege（バンテージ）、良いよ』
と聞いていたこともあり、バンテージにしました」
――314-2からバンテージへは
すんなり移れましたか？
「はい。『ちょっと径が太いな』とは思ったけど、
それもすぐに慣れましたし、
性能面でもそんなに違和感はなかったですね。
むしろパワーアップできたので良かったです」
――バットは契約当初から今に至るまで
『P3 コニャック』のままですね。
気に入っているのでしょうか？
「昨年、REVOシャフトが出た時に
『REVO限定シリーズ』のバットも
試させてもらったんですけど、
私には径が細く、感触も硬く感じられて、
どうしてもそれが合わなかったので、
P3コニャックをそのまま使わせて
いただくことにしました。
REVOシャフト自体にパワーがあるので、
REVO限定シリーズのバットは少し細めにして、
そこまでパワーが出すぎないように
なっているんじゃないでしょうか。
私はこのP3コニャックのグリップの太さに
慣れていて、これが一番合ってますね。
ただ、重さは結構変えてます。
『ウェイトカートリッジキット』で、
まめに調整しています」
――ブレイクキュー『BK3』については？
「とても良いですね。
周りで見ている人達からもそう言われます。
『ブレイク、良くなったんじゃない？』
『キューが合ってるね』って。
BK3も重さは結構変えています。
今はすごく重りをたくさん入れていて、
ゴムがギリギリ閉まるぐらい（笑）。
それで、撞点重視でパワーを抑えた感じの
合わせる打ち方でブレイクしています」
――いちプレデタープロスタッフとして、
プレデターというメーカーは、
土師プロの目にどう映っているのでしょうか？
「えぇ～、それは難しい質問ですね（笑）。
まだ語れるほど詳しくはないですから。
でも、プロスタッフになって、
人が使っているキューを意識するようになってみると、
プレデターキューのファンは
日本にもたくさんいるなと思うことが多いですね。
特に関東に来てみたら
『使っている人が多いな』って。
そんなキューメーカーの
プロスタッフであることを光栄に思います。
また、プレデターが好きな人って、
プレーキュー、ブレイクキュー、ケースという
一式で揃えてる人が多い印象があります。
デザイン的にも、
伝統的なカスタムキューとかとは違う、
スポーティーな感じなものが多いから、
一式で揃えやすいんだと思います。
そして、やっぱりシャフトですよね。
プレデターのシャフトはどれも性能が良くて、
種類も多いので、持っているバットや、
使う人のレベルに合わせて
組み合わせられる楽しみがあります」
――女性目線で見るとどうでしょうか？
「女性でも使いやすいキューが
揃っていると思います。
特にREVOシャフトについては、
女性プレイヤーからよく質問をされました。
REVOシャフトは、前回言ったように、
パワーも切れもアップしますので、
本当に女性におすすめできます。
カーボンなので長く使い続けても
性能や径などが変化しないのも良いところ。
初めてのマイキューでREVOシャフト付きの
キューを選んでももちろん良いですし、
特に、一通り技術的なことは理解しているけど、
押し引きヒネリがまだ上手くかけられないとか、
抑えた力加減で楽に撞きたいという人には
かなり合うんじゃないかと思うので、
ぜひ一度体験してみてほしいですね」
（了）
