〈BD〉ボーニング、賞金未払い問題に言及。「今後契約書を取り交わさないと海外の試合に出ない」

 

アメリカNo.1プレイヤー、S・V・ボーニングが、

Facebookで数日間に渡って投稿を続け、

その内容が大きな反響を呼んでいます。

 

主題は「チャイナオープンの賞金未払い」について。

 

大会は6月に終了。

ボーニング自身も含め、上位の何名かが

2ヶ月間賞金の支払いを待っている状態だとのこと

(※ちゃんと支払われている選手もいます)。

 

ボーニングは憤りを露わにし、

来月中国で行われる"予定"のWPA公認イベント、

『済南クラシック8ボール』

(JINAN HERITAGE CLASSIC)に

不参加を表明しました。

 

(※男女の『8ボール世界選手権』から大会名称変更)

 

チャイナオープンとこの済南クラシック8ボールは

主催者が異なるのですが、

ボーニングは、チャイナオープンに

公認を与えていたWPA

World Pool-Billiards Association)に

不信感を持っているようで、

 

同じくWPAが公認し、

中国で行われるイベントということで、

済南クラシック8ボールへの参加を

取りやめたようです。

 

済南クラシック8ボール側にしてみれば

とばっちりと言えばとばっちりです。

 

ボーニングは、この先、

「契約書を交わさない限り海外の試合には出ない」

とも宣言しており、

世界中のプレイヤーやトーナメント主催者に

少なからず影響を与えるのではないかと思います。

 

これまで国際トーナメントで度々起こってきた

賞金未払い問題。

 

昨年末の『クウェートオープン』でも

一部が未払いになっているということで、

 

それらの大会に(公認料を取り)お墨付きを与え、

ワールドランキングポイント対象試合にしていた

WPAに責任はないのかなど、

欧米のプロたちもコメント欄に顔を出し、

様々な意見を延べています。

 

…………

 

以下、意訳ですが、

ボーニングの発言をまとめました。

 

古い発言から時系列順になっています

(コメントに対する返信も混ざっています)。

 

ボーニング談:

 

「先日の『チャイナオープン』の賞金が支払われていない選手がいる。それなのに、WPAの公認イベント(※『済南クラシック8ボール』のこと)が来月中国で行われるという。飛行機を取ろうとして思いとどまった。行くべきかどうなのか」

 

「WPAは不要だと僕は皆に言っている。誰もが出られるようなイベントを作れるプロモーターがいるし、賞金も用意される。WPAが予選(※例えばチャイナオープンのステージ1のことか?)を仕切って、プレイヤーからお金を集めているのに、プレイヤーに賞金が支払われないなんて、一体何の冗談だ?」

 

「一番の問題は、いつになったら賞金が払われるのかということ。WPAはまだ答えてくれない。今僕が考えていることは、今後海外の試合に出る時は、弁護士に契約書を作成してもらって、主催者と個別に契約を結ぶということ。僕に出て欲しいというなら、事前に契約書を作ろうと。もし賞金が払われないなら、それを持って法廷に行く。賞金未払い問題からプレイヤーを守るために、他に良いアイディアはあるだろうか」

 

「たしかに強硬すぎる姿勢かもしれないけど、チャイナオープンの優勝者(J・フィラー)の賞金が払われてないなんて悲しすぎる。いったいWPAの役割って何なんだ?」

 

「もうたくさんだ。みんなの投稿を見て決めた。今年は海外に行かない。僕だけのためじゃない。プレイヤー仲間皆のために。賞金は試合が終わって1週間以内に、全選手に支払われるべきだと思う。これから適任の弁護士を探すよ。そして、契約書なしでは国外の大会には出ないことにする」

 

「今日(8/10)、僕とS・ウッドワードとB・ソープは、来月の中国でのWPAイベント(『済南クラシック8ボール』のこと)に出ないことを公式に決めた。チャイナオープンの賞金の支払いを2ヶ月待っていて、他の上位入賞者にもまだ払われてない。あり得ない。少なくとも僕にとってこのことは中国の試合に出ない理由としては十分だ。未だにWPAは『支払いはいつになるのか』という質問に答えてくれない。責任は誰にある?」

 

「僕の考えはシンプルで、本来WPAはプレイヤー達を守るような契約をプロモーターと結ぶべき立場にあると思う。それができていれば大会後にこんな問題は起きないはずだ。一つ言いたいのは、僕はWPAと敵対したい訳ではなく、WPAに慎重に動いてもらいたいだけだ。WPAがまっとうな契約書を用意して、プロモーターがそれにサインしないというなら、そのプロモーターは金を持ってないということになる。それがわかれば、プレイヤー達は無駄に時間をかけて遠征に行くこともないし、未払い問題も起こらない。僕は例えばPGA(ゴルフツアー)のような仕組みに注目しているんだ。PGAがどうやって運営されていて、ちゃんと賞金が支払われているのか。誰かわかる人はいるだろうか?」

 

…………

 

正しく訳せてないところもあると思いますが、

だいたい上記の通りです。

 

もちろん悪いのは、

賞金を払ってない主催者サイドなのですが、

ボーニングは明らかにWPAのこれまでのやり方と、

現在の対応に苛立っています。

 

ボーニングのFacebookのコメント欄では、

 

「USオープンはどうなんだ?

あれもWPA公認試合で、

支払いが異常に遅い年もあったはずだが?」

 

という質問もあり、

それに対してボーニングは、

 

「僕らは(近年USオープンの主催者側となった)

P・フレミングがちゃんとお金を持っていることを

知っている(から問題はない)」

 

と答えています。

 

また、J・ショウ(イギリス)は

『済南クラシック8ボール』に出る予定のようですが、

 

それに対してボーニングは、

 

「楽しんでくれ、ジェイソン。

人それぞれ思う通りにやればいい。

プレイヤー仲間の判断を尊重するよ」

 

とも答えています。

 

さらには、D・グレイブ(エストニア)からは、

 

「気持ちはよくわかるけど、

アメリカのたった3人が欠場することで、

果たして何かが変わるんだろうか。

プレイヤーのユニオンが必要じゃないだろうか。

 

また、チャイナオープンと

済南クラシック8ボールは主催者が違う。

賞金未払い問題の解決と、

試合のボイコットは分けて考えるべきでは?」

 

といった冷静な意見も。

 

『プレイヤーのユニオンを作るべき』といった声は、

コメント欄に散見され、

ボーニングにその旗振り役やリーダーたることを

期待する人も多いようです。

 

今後、この件についてWPAが何かを言うのか、

 

いつチャイナオープンの賞金が完全に支払われるのか、

 

そして、本当にボーニングはこの先、

契約書なしでは海外の試合に出ないのか。

 

多くの人々が推移を見守ることになるでしょう。

 

…………

 

……と書いていたら、

『済南クラシック8ボール』の開催も本決まりではなく、

むしろ今危うい状況……とのこと。

追ってお知らせします。

 

…………

BD Official Partners :  
世界に誇るMade in Japanのキューブランド。MEZZ / EXCEED 
創造性と匠の技が光る伝統の国産キュー。ADAM JAPAN 
ビリヤードアイテムの品揃え、国内最大級。NewArt 
末永くビリヤード場とプレイヤーのそばに。ショールームMECCA 
カスタムキュー、多数取り扱い中。UK Corporation 
徹底した品質の追求。信頼できる道具をその手に。KAMUI BRAND
BAGUS 横浜西口店。2017年3月グランドオープン。BAGUS
カーボン繊維構造REVOシャフト発売中。PREDATOR JAPAN
プレイヤーをサポートするグローブ&パウダー。TIE UP 
最寄り駅は中延(品川区)。工藤孝代プロ所属。Billiard Oops !
………… 
Cue Ball Samurai―ビリヤードサムライLINEスタンプ