日曜日に行われた、
『PRO 3-Cushion Tournament GLANZ戦』。
プロ3Cでは初優勝を飾った森雄介プロ(JPBF)の
談話をお届けします。
…………
「ユースケの優勝は僕としても嬉しい。
彼は素晴らしい才能を持っている。
なんと言ってもあのストローク。
もっとたくさん勝っていておかしくない。
早く世界の舞台で活躍してほしい。
オメデト、ユースケ」
とは、森プロを指導していたこともある
現・世界王者、現・ワールドゲームズ金メダリスト、
ダニエル・サンチェス(スペイン)の言葉。
サンチェスのインタビューも近日お届けします。
…………
Yusuke Mori
JPBF最年少プロ
1993年10月15日生・O型・天秤座
アマ時代戦績:
2012年全日本アマ3C準優勝
2012年全関東アマ優勝
世界ジュニア3C・8回出場(最高位はベスト8)
プロ戦績:
2014年全関東バンド選手権優勝
2014年全関東3C 3位
2014年全日本バンド選手権優勝
2015年3Cプロマスターズ・アカデミーZ戦 3位
2016年東京オープン 3位
2017年全関東3C 準優勝
2017年PRO 3-Cushion Tournament GLANZ戦優勝
使用キューはADAM JAPAN
東京『アレナ』所属
初優勝まであと3点↓
――率直な今のお気持ちを。
「嬉しいです。でも、
思ってたほど興奮することはなかったです(笑)」
――プレー内容を自己評価すると?
「キュー数を見ると(1回戦から順に)
16キュー、22キュー、17キュー、17キュー
……でしたよね。悪くないです
(※30点ゲーム。4試合のアベレージは「1.666」)。
悪くはないですけど、
特別すごく良かった訳でもなくて、
それなりでした。
でも、運は最高でした。
これ以上ないぐらいツイてたと思います(笑)。
4試合ずっと。
テーブルコンディションもだいぶ読めてたというか、
僕の好きなコンディションでした。
ツキとコンディション。
両方がちょうど良い具合にハマった感じです」
――準決勝は終盤に相手(宮下崇生)に
ギリギリまで追い込まれて、苦しくなりました。
「苦しかったですね。
僕は『勝ちたい』と思って撞くことは
ほとんどないのですが、
さすがにあの勝負際の場面は
ちょっと震えてました。
そして、あの試合は特にツイてました。
途中、ランが続いた時にラッキーショットも出ましたし、
上がり際も僕に運勢があったなと思います」
――決勝戦の最後、ワンモアを当てた瞬間の気持ちは?
「実はワンモアの形を見て、
撞く前にちょっと喜んじゃったんですよ。
『あ、良い配置、きちゃった』と(笑)。
なので、当てた時に思ったのは、
『変な外れ方をしなくて良かったな』です。
あのガッツポーズは、なんとなく
『やっておいた方が良いのかな?』という(笑)」
――プロ(JPBF)入り4年目での初優勝。
ご本人としては「遅い」ということになりますか?
「だいぶ遅かったですね。
もちろん今まで
いい加減にやってきた訳ではないんですけど、
噛み合ってなかったというか。
『試合』っていうのを意識しすぎていて、
いつもと違うやり方をしていた部分がありました」
――具体的に言うと?
「一つ挙げると、リズム面ですね。
『試合っぽくやろう』みたいな。
『試合だから、よーく狙おう』とか、
そういう感じでした。
でも、韓国修行を終えて帰国した頃(今年4月)から
『いつも通りやれば良いじゃないか』
という感じになりまして、
それでだいぶ良くなりましたね」
――約1年の韓国修行は力になったと思いますか?
「かなりなったと思います。
例えば、狙い方の引き出しもだいぶ増えました。
ある配置を前にして、
『こう撞けばまず外れない』
『こうやっとけばだいたい行く』
というのが増えたので、
試合中も細かく狙ったりせずに構えられています」
――逆にまだまだだなというところは?
「気持ち……の面になりますかね。
まだ上下の波が激しくて、
ちょっと上手く行かなかったりすると、
なんか変な気分になってきたりしてしまう。
精神面が一貫していなくて、
ずっと同じテンションを保ててない。
なんでそうなるのかはわからないんですけど、
昔からそうです。
だいぶまともにはなってきたと思うんですけど、
まだ全然ダメなんで、そこは改善したいです」
――もともと気合いをみなぎらせて……という
スタイルではなく、ひょうひょうとしてますね。
「『相手を絶対倒す!』みたいな気持ちは、
前からあまりないですね。
まず自分。自分がよく撞ければ、
結果負けてしまったとしても構わない
という考え方です。
だから、この先の目標は? と聞かれても、
具体的なものがあまりないんですよ。
あの試合に勝ちたいとか、
あのタイトルが欲しいというのがありません。
ただただ良いプレーをしたいというだけで、
ずっとそれを続けたいという思いが強いです。
理想的には、いつどんな試合でも
『普段通りにやったら勝てる』こと。
そこまで行きたいです。
もちろん試合に備えて調整とか練習はするんですけど、
特別なことをしなくても、
『いつも通り撞けたら勝てる』
というレベルまで行きたい。
それが僕の目標です」
(了)