9/20~9/23、
ロシア・モスクワでは、
ロシア最大級のプールトーナメント、
『クレムリンカップ』が開催。
10ボール(8ラック先取。決勝は9ラック先取)で
行われた本大会。
今年の『ワールドプールマスターズ』で優勝した
スペインNo.1プレイヤー、D・アルケイドが、
ファイナルで、
ディフェンディングチャンピオンの
A・カザキス(ギリシャ)を9-6で破って、
大会初優勝を飾っています。
優勝:D・アルケイド(スペイン)
2位:A・カザキス(ギリシャ)
3位:E・カチ(アルバニア)
N・バンデンバーグ(オランダ)
アメリカ勢もS・V・ボーニングを筆頭に
複数名が参戦していましたが、
ヨーロッパ勢が表彰台を占めました。
…………
さて、クレムリンカップの終わりがけの頃に、
モスクワでは面白いイベントが行われていました。
9/23から『ドリームチャレンジ・モスクワ』
というイベントの初回大会がスタート。
これはアメリカ5名 vs ロシア5名のチーム戦で、
9ボールの5ラック先取のシングル戦や
ダブルスを4日間に渡って最大17マッチ
行うというフォーマット(9マッチ先取)。
そう、これは、毎年年末に行われている
アメリカ vs ヨーロッパの対抗戦
『モスコーニカップ』を模したイベントです。
主催者はABN Billiards。
ロシアのビリヤードプロモーターのようです。
アメリカチームは、
S・V・ボーニング
B・ソープ
O・ドミンゲス
D・ハッチ
C・デュエル
というメンツで、
今年のモスコーニカップメンバーと一人違うだけ
(モスコーニはデュエルではなく
S・ウッドワードが出ます)。
一方のロシアは、
R・チナホフ
K・ステファノフ
F・ゴースト
S・ラツカー
M・デュダネツ
というメンバーで、
チナホフとステファノフという
ロシアトップ選手が、
中堅・若手を引っ張るような形。
(まだモスコーニカップのヨーロッパチーム
メンバーは確定していません。
ロシア選手で選ばれる可能性がありそうなのは
チナホフだけでしょう)
試合は、最終日まで互いに譲らぬ接戦となりました。
最後はアメリカが、
マッチカウント7-8ビハインドから、
デュエル&ハッチペアがダブルスを5-0で勝ち、
8-8に追い付いて、
最後はボーニングがシングルで
ゴーストを5-2で破り、
マッチスコア9-8でロシアに勝利しています。
賞金は勝利チームに5000ドル
(負けたチームには1000ドル)と
決して大きなものではなかったようですが、
TVマッチスタイルで、
フォーマットがモスコーニに酷似しており、
特にアメリカにとっては格好の強化試合、
ロシアにとっても格好のチャレンジマッチ、
だったのではないでしょうか。
アメリカは本番のモスコーニでは7連敗中なので、
たとえ強化試合でギリギリの辛勝であっても、
チームで一つ勝っておけば
本番に向けて士気も上がるというものでしょう。
ロシアのABN Billiardsが
企画・運営したのだと思いますが、
独自性をあまり出さず、割り切ってモスコーニを
コピーしているところが良いと思います。
モスクワは英語でMoscow(モスコー)なので、
本大会を、本家「Mosconi Cup」になぞらえて、
「Moscowni Cup」と書く人もいたようです。
ここまでモスコーニカップに寄せるかどうかは別として、
日本でもこういうチーム戦をまた見たいですね。
…………