〈BD〉カーボンのREVOシャフトは実際のところどうなんですか?――和泉早衣子プロに聞いてみた

 

『PREDATOR』(プレデター)が昨年発表し、

現在はシャフト単体でも購入できるようになった、

 

カーボン繊維複合材を用いた新世代シャフト、

『REVO』(レボ)

 

その使用感について語っていただく

プロインタビューシリーズ。

 

5人目となる今回は、

今年の春からプレデタープロスタッフとなった

静岡の和泉早衣子プロにご登場いただきました。

 

…………

 

Saeko Izumi

1978年10月21日

JPBA50期生(2016年プロ入り)

出身・在住:静岡県

所属店:『57モータース』(静岡県藤枝市)

2017年『大阪クイーンズオープン』優勝

※アマ時代には、

2012年『全国アマチュアビリヤード都道府県選手権大会』

(通称『プレ国体』。東京開催)優勝、

2014年『ジャパンオープン』3位あり

 

…………

 

 

右:プレーキュー PREDATOR Blak3-5

(REVOシャフト12.4。KAMUIブラックMタップ)

中央:ブレイクキュー PREDATOR BK RUSH(スポーツラップ)

左:ジャンプキュー PREDATOR AIR 2

 

…………

 

語り手:和泉早衣子プロ

聞き手:BD 

 

 

――このプレーキュー、

『Blak3-5』を選んだ理由は?

 

「デザインです。

 

私はシャープな剣が入っているデザインが

好きなので、プレデタージャパンが

オススメしてくれた『ICON』と

『Blak』というシリーズの中から、

見た目でこれを選びました。

 

実際に手にしてみたら

画像でのイメージ以上にカッコよくて、

ひと目見て好きになりました」

 

 

――そして、シャフトは『REVO』。

 

「私はもともとREVOを使いたくて

プレデターにコンタクトを

取らせていただいたようなものでした。

 

実際にREVOを試打させていただいた時に、

『この性能をフルに引き出せたら、

すごいことになる』と思ったので、

『ぜひこれを使わせてください』

とお願いしました」

 

――REVOの前がカスタムキュー(TAD)の

ノーマルシャフトでした。

 

「はい、だからREVOに移った瞬間は

色々と違いすぎてて大変でした。

 

でも、もともと前のシャフトも

使いこなせていた訳ではなかったですし(笑)、

 

REVOを使いこなせたら

ものすごく自分の力になるだろうなと思ったので、

 

『たくさん撞いて早く慣れよう』と

プラス思考で練習していました」

 

――特にズレ(ヒネった時の横トビ。

「見越し」とも)の度合いがまるで違うのでは?

 

「はい、前のキューでヒネる時は

だいぶズレを見越して撞いてました。

 

REVOはほぼ全くズレないので、

合わせるのは大変かもと思ったんですけど、

 

基本的には『見越さないでいい。そのままでいい』

と単純に発想を変えるだけで大丈夫でした」

 

 

――REVOの性能面での特徴は?

 

「押し引きのパワーや、

ヒネリのかかり具合にはビックリしました。

前のキューとあまりに差があったので。

 

撞くたびに『これも違う。

あれも違う。こんなに違う』みたいな。

特に初めの頃は毎日発見があって楽しくて、

ワクワク感しかなかったです。

 

前のキューとREVOで、

同じ撞き方、同じ撞点、同じスピードで

引き球を撞いたら、

シャフト1本分ぐらい距離が違ってた

ということもありましたし、

押し球も手球の伸びがまるで違います。

 

ヒネリも、前のキューだったら

だいぶ手球の端を撞いていたような球でも、

REVOなら芯からタップ一個分ぐらいの所で

同じようにスピンがかけられました。

 

前のキューだとしっかり腕を振らないと

出来なかったことが、

REVOだとそんなに腕を振らなくても

出来るという感覚があります」

 

――見た目、音、テーパーなどは?

 

「最初構えた時は、シャフトが真っ黒なせいか

手球までの距離感に違和感があったんですけど、

それは3日ぐらいで慣れました。

 

音も全然気にならなかったです。

 

テーパーは、

最初は『12.9』を使ってたんですけど、

私は手が小さいので

『12.4』の方にさせていただいたところ、

より振りやすくなりました。

 

0.5mmの差は私にとっては結構大きかったです。

でも、細くなったからといって、

性能が劣るとか違うということはないです」

 

 

――半年以上REVOを使ってきていますが、

和泉プロとREVOのシンクロ率は?

 

「いや~、どうでしょう、

シンクロ率で言ったらまだまだですね(笑)。

 

あまりにもシャフトが良すぎて、

私の実力が追い付いてないと言いますか。

REVOのマックスは全然引き出せてないです。

 

ただ、それでも以前より球の種類が増えて

出来ることもだいぶ増えたので、

戦闘能力が上がったのは間違いないです。

 

実際に試合でも

自信を持って撞ける球が増えました。

 

今までだったら、ロングでヒネる球とかは

だいぶ怖がりながら撞いてたんですけど、

今では不安なくしっかり行けます」

 

――逆にREVOでの課題とは?

 

「前のキューでは、

パワーを出そうと思ったら

大きく速く腕を振る必要があったんですけど、

REVOになった今でもそのクセが抜けなくて

ミスをしてしまうことがあります。

 

緊張してきた時につい腕を振りすぎて、

すごいパワーが出てしまって的球を外したり、

ちょっとの撞点の狂いで

すごくヒネリがかかってしまい、

手球がとんでもない所に出てしまったり。

 

抑えて軽く振るだけで大丈夫だと

頭ではわかっているんですけど、

まだキューを振り回してしまうことがあるので、

そのクセを抜くのに苦労しています。

 

でも、それも含めて、

REVOでの練習は今も楽しくて仕方ないです」

 

――この先、シンクロ率が上がった時が

楽しみですね。

 

「REVOを使いこなせたら、

もっと球の幅が広がるし、もっと結果も出せると

確信しているので、あとは私がやるだけです(笑)。

 

REVOの購入を考えてる人、迷っている人には、

『まず使ってみてほしい』と言いたいです。

使えば違いがはっきりとわかるはずなので。

 

女性プレイヤーにも強くおすすめします。

腕力がない方でも、REVOを使えば

より楽にショット出来るようになると思います。

 

今のキューと同じぐらいのパワーを、

今ほど腕を振らずに出せるので、

色々なメリットがありますよ」

 

――ありがとうございます。

『BK RUSH』の話は次回おうかがいします。

 

(了)

 

※後編はこちら

 

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※吉岡正登プロ:前編後編

※原口俊行プロ:前編後編

※土師理恵子プロ:前編後編

※塙圭介プロ(現在はプレデターではありません):前編後編

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