11月の『全日本選手権』で撮った
トッププロ達のブレイクショット動画を
並べて行きます。
まずは、男子チャンピオンのJ・チュア
(フィリピン)のブレイク。
会場や映像で見ていた方はおわかりの通り、
これがもうスキのない
完成されたコントロール系ブレイクでした。
こんな感じ。↓
これはワンラック練習でのもの。↓
ブレイク直後に、
会場で観ていた人から毎回のように
「またマスワリだな」
という声が上がるほど、
出来球配置が多かったです。
全日本選手権のラックシートは
ラシャに貼り付けてあります。
ということは、
一般的なラックシートとは違い、
ラックを組む時にシートが
上下左右にズレたり傾くことがない。
なので、的球を毎回同じような形に
散らしやすい状況が整っています。
チュアはそんな環境を活かして
ほぼ毎回同じスピード、同じ撞点で
打ち続けていました。
再現性の高さは技術です。
一方で、単純な力強さや華々しさ、
そして、配置の偶発性に由来する
そのワンラックの予見不能のおもしろさといった
"ブレイクショットらしさ"が
感じられるかどうかと言うと、
意見が分かれるところだと思います。
チュアはルールに抵触している訳では
ありませんし、
プレイヤーの領分ではない話ですが。
…………
次は、同じくフィリピンのJ・イグナシオ。
映像は一つだけです。↓
先日ご紹介した張玉龍にも通じる、
弛緩と緊張のバランス感の良い
ブレイクフォームです。
この時は手球が横に流れた上に
的球に蹴られて手前の短クッションまで
戻って来ていますが、
それ以外は悪くないブレイクだろうと思います。
※こちらのBD過去記事で、
スロー動画も含め、たくさん動画を載せてます。↓
…………
続いて、フィリピンのJ・デルーナ。
世界屈指のパワーブレイカーとして
知られるデルーナですが、
この全日本選手権では、
良いブレイクが連発したと思ったら
ノーインが続いたり、と、
他の上位陣に比べるとバラツキが
あったように思います。
上手くキマった時。↓
この試合何度目かのノーインで天を仰ぐ。↓
おそらくこの時のブレイクは、
彼の中ではだいぶスピードを落とした、
ラックシート&新ラシャコンディション向けの
ものだとは思いますが、
チュアほどには再現性が高くない
ということなのでしょう。
いっそのこと逆にこのぐらい
ハードに行った方が良かったりして。
4年前のジャパンオープンDay 2より。↓
デルーナにはやっぱりこういうのを
期待してしまいますよね。
…………
近日、パート2、行きます。