↑ 撮影場所:BAGUS道玄坂店
2011年9ボール世界チャンピオン、
赤狩山幸男(JPBA)。
その赤狩山プロの新キューが2017年秋に完成し、
すでに10月から実戦投入されています。
ご存知のように赤狩山プロは、
大阪のキューリペアサービス/
カスタムキューメーカーの、
『TⅡFactory』(ティーツーファクトリー)製の
キューを7年間使っていて、
世界チャンピオンになった時は
赤狩山プロモデル1st Editionを、
2013年からは同2nd Editionを使っており、
今回の新キューが3rd Editionとなります。
今作も「赤」をテーマカラーにしていますが、
これまで以上にコントラストが
はっきりした鮮やかなデザインです。
…………
TⅡFactory代表の土田龍彦さんによると、
3rd Editionの構想そのものは、
2nd Editionを完成させた2013年頃からあり、
実際に製作に着手したのが
2016年の年末だったとのこと。
これまで同様、赤狩山プロは、
「ツッチーは僕のことをよく知っているので」
デザインも性質も完全にお任せ。
土田さん曰く、3rd Editionの
全長、硬さ、重さなどの基本スペックは
1st Editionとほぼ同じ。
「どちらかと言えば、2nd Editionは
柔らかめで軽めのキューだったけど、
3rdは1stとほぼ同じスペックで、
硬めの質感で重量は重め。
その分、シャフトはしなりを重視しているので、
カーリーは『シャフトが細くなった』と
感じてると思う」
(土田)
バットのベース材には、
サティーネ(別名ブラッドウッド)を採用。
バット中央部から、
両端に向かって6剣の白ハギ(白樹脂)が
長く伸びています。
「余計な装飾は省いてシンプルにして、
『遠くから見ても目立つように』というのが、
3rd Editionのデザインコンセプト。
このハギはインレイではなくて本ハギ。
ちゃんと組んでから削ってる。
それがなかなか大変やったね。
特に下側(バット後端側)が
逆テーパーになるから。
……っていうのが
製作者側のエピソードかな(笑)」
(土田)
「完成品を見た瞬間に『おぉ~!!』と。
はっきりしたデザインで、
派手っちゃ派手だけど、行きすぎてない。
特にこのサティーネの色合いが気に入ってます。
光の当たり具合で表情が変わるので
飽きずに眺めていられます」
(赤狩山)
シャフトはこれまで同様
『TⅡカスタムシャフト』
(8分割貼り合わせ、先端部中空構造)。
赤狩山プロは違和感なく
2nd Editionから
3rd Editionにすんなり移行し、
10月の『USオープン』、
11月の『全日本選手権』を撞きました。
「そもそも僕は
そんなに変なところは撞かないので、
大きくズレることがないですが、
この3rd Editionはトビは少なくて、
押しのパワーがあるし、
引きのキレもある。全く問題ないです」
(赤狩山)
「前にも言ったと思うけど、
うちはまず性能重視。
カーリーのキューに限らず、
全てのキューは出来た段階で僕が撞いてみて、
手球の動きも全部見て、
『よし』と思わなければ出さないからね。
今回のも自信を持って渡してるよ」
(土田)
これまでの赤狩山プロモデルと同じく
この3rd Editionも、
同デザイン・同スペックキューの
製作販売はありません。
ですが、様々なデザイン・スペックの
相談に乗ってくれて、「世界で1本だけ」の
キューを作ってくれるので、
オリジナルキューに興味がある方は
TⅡFactoryへ問い合わせを。↓
代表の土田氏は卓越したリペアマンとしても
知られている方なので、
キューのリペアやチューンナップもお任せを。
そして、新キューを手にしたカーリーの活躍に、
2018年も要注目です。