2度の『9ボール世界選手権』優勝を始め、
14-1など他種目でも数々の国際タイトルを獲得し、
ドイツNo.1プレイヤーとして活躍している
トーステン・ホーマン。
日本にも毎年のように訪れており、
秋の『全日本選手権』でプレーする姿も
すっかりお馴染みになりました(2010年大会覇者)。
そして、日本のタップ/チョークメーカー、
KAMUI BRANDの看板選手でもあります。
そんなホーマンに、
自身が今使っているタップのことや、
KAMUI BRANDとの関係性などを聞いてみました
(※取材は昨年12月に行いました)。
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Thorsten Hohmann
1979年7月14日生
ドイツ出身
2003年&2013年『世界選手権』優勝
2005年『BCAオープン』優勝
2005年『ワールドプールリーグ』優勝
2006年、2011年、2013年、2015年『ワールド14-1』優勝
2009年『チャイナオープン』優勝
2010年『全日本選手権』優勝
2011年『ワールドカップオブプール』優勝
他、ドイツ国内やヨーロッパでのタイトル多数
KAMUI Tip、KAMUI Chalk使用
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ホーマン出演の
KAMUI BRANDプロモーションムービー。↓
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語り手:トーステン・ホーマン
聞き手:BD
取材協力:KAMUI BRAND
――2018年年明けのご予定は?
「地元のビリヤードチームリーグ(『フォルトゥナ シュトラウビング』所属)や、ドイツツアーのファイナル、そして、ドイツで1月初旬に開催されるエキシビションマッチ(『バトル・オブ・レジェンズ』)があるので、年明け早々から全力でプレーするよ。エキシビションでは、E・レイズ、E・ストリックランド、F・ブスタマンテとプレーするんだ。1月の終わりには『ダービーシティクラシック』もある。今のところ僕のワールドランキングは10位。この先、プレーをさらに向上させていくため、大きなプランを実行に移す予定だ」
――さて、ここからはあなたのタップについてお聞きします。長年カムイタップを使っていますが、具体的にはどれを選んでいますか?
「今はカムイブラックのSだ。最近の僕にとってMは硬く感じられるし、ミスキューを度々してしまったから」
――1年で何個のタップを使いますか?
「2~4個だね」
――取り替えるタイミングは? 大きな試合の前ですか?
「タップが薄くなりすぎたり、硬すぎると感じたり、しっくりこなくなった時だね。信頼しているタップフィッター(タップ交換ができる人)が近くにいれば替えるよ」
――例えばそれはどなたですか?
「普段ドイツにいる時、最も頼りにしているのはマイケル・フォルマー(Vollmer Cues代表)だ。他にも、アメリカではジョー・ブラックバーン(ベテランキューリペアマン)に、日本ではKAMUIの工場(株式会社ENVISION)にお願いすることが多い。大きなトーナメントがある時に合わせてね」
――好みの「R」の形は?
「丸すぎるまでいかない程度だね」
――日常のタップメンテナンスは?
「毎回プレーする時や、ミスキューをしてしまった時に、タップメンテナンスツールを使って天面を揉むぐらい」
――ビリヤードにおいてタップの重要性はどのぐらいあると思いますか?
「タップは手球に触れるただ一つのもので、プレイヤーの意志や様々な情報を手球に伝えてくれる。スピンのディテールやショットの正確性はタップで決まる。そして、しっかり手球を捉えてミスキューの不安をなくすことで自信を持ってプレー出来るという意味でも、タップの果たしている役割は大きい」
――あなたとKAMUI BRANDの繋がりはいつ始まったのですか?
「何年も前のユーロツアーで、マサト(代表の平岡正人氏)がカムイタップを使わせてくれたんだ。すぐ積極的に関わらせてもらうことにした」
――あなたが使い始めた当時のカムイタップと今のカムイタップ。品質面などで何か違いはありますか?
「一般的に言って、近年はタップ全体がより硬めになってきていると思う。でも、僕の使ってるカムイブラックSは今のところ一貫して同じ硬度・性能を保っているからとても嬉しいよ」
――KAMUIというブランドやスタッフ達をどう思っていますか?
「KAMUI(株式会社ENVISION)の企業理念に触れる最良の方法は、実際に広島を訪れ、工場を見ることだと思う。以前僕は数日間の間、許される範囲内の通常業務に加わらせてもらったことがあるけど、工場で生み出される全ての商品が、どれだけ細部にこだわって懸命に作られているかを知って感銘を受けたんだ。そこで働く人々の一体感はもちろんのこと、継続的な改良やリサーチというものがこの会社を強くしてきたし、その過程に自分も参加出来たことを誇りに思っている。『カムイクリア』という名前、『ピンクグローブ』のアイディア、それに『スカイ』『フォレスト』といったカムイチョークの名前は僕の提案が元になっているんだ。それはKAMUIが、プレイヤーのアイディアや創造性に耳を傾け、評価してくれる会社だということを示していると思う」
(了)