BD、遂にあの伝説のキューをこの目で見ました。
一時期は、
1本のキューの値段としては世界最高額である
約3,000万円の値が付けられたこともあると言われる
メウチの『タージマハル』です
（『Taj Mahal』by MEUCCI）。
…………
ある日、西千葉の
New Artのショールームを訪れると、
テーブルの上には重厚なキューケースが……。
Bob Meucciのプレートが付けられたケース。
開けてみるとそこには……、
明らかに日頃見ているキューとは別種の、
おそろしく作り込まれたキューが。
こ、これは……15年ぐらい前に
アメリカのビリヤード雑誌で見たことがあります。
そう、これは……
「はい、メウチの『Taj Mahal』です」
（New ArtスタッフAさん）
…………
創業42年を誇るアメリカのキューメーカー、
MEUCCI（メウチ）。
アメリカの若きスター、S・ウッドワードが
メウチを使っていることでも知られています。
メウチは、安価なモデルからプロ仕様のものまで
幅広いラインナップを展開しているメーカーで、
日本でも根強い人気があります
（New Artのメウチページ（新品）はこちら）。
創業者のボブ・メウチが
1990年頃、当時のアメリカトップ選手、
J・レンピのために作ったのが
この『タージマハル』です。
ボブ・メウチが自身のクリエイティビティ
全開で発揮した、渾身の作品。
「Art Cue」の代表的キューの一つと言われ、
発表当時から話題になっていました。
「デザイン部は全て手作業。
作るのに350時間を要した」と言われる、
作り込みの極致にある逸品です。
非常に精緻な仕上がり、
以下の画像からもわかるでしょうか。↓
…………
バーズアイメイプルをベースに、
黒檀でゆるやかに蛇行する道を表現。
神聖な動物である象が隊列を組んで
その道を進んでいきます。
路傍の植物までインレイで表現しているという
こだわりよう。
グリップ部は糸巻きの上からコーティング。
メウチらしい、あのグリップです。
そして、スリーブ側の意匠は、
星空のもと、荘厳な佇まいを見せる
『タージマハル』（世界遺産）。
インド北部のアーグラにあるタージマハルは、
1653年に完成した総大理石の墓廟で、
インドイスラム文化の代表的建築です。
象たちがタージマハルに向かっているのか、
あるいはタージマハルから旅立っている
情景を描いたのか。
まるで一幅の絵巻のような
物語性のあるデザイン。
そのあちこちに、
ラピスラズリ、ブラッドストーン、14金など、
高価な貴石がふんだんに使われています。
撮影した時に「もしや」と思ったのですが、
どうやらジョイントピン（雄ネジ）も
インサート（雌ネジ）も14金のようです。
材料費だけでもかなり高価なのは間違いありません。
さすがにこれをプレーキューとして
常用してきた人、常用しようという人は
少ないと思いますが、
スタッフのAさんいわく
「コンディションも良く、十分にプレー可能です」
とのことです。
※New Artのタージマハル商品ページはこちら。
…………
J・レンピのために作られた『タージマハル』。
しかし、レンピ自身が所有していた時期は
短かったようで、
完成以降、多くの人の手を渡りました。
一説には、第一の（または初期の）買い手は
日本人で、当時の値は5万ドルだったとか。
その後、投機対象と見られたのでしょうか、
10万ドルの値が付けられ、さらには、
30万ドルまで高騰した時期もあったと言います。
まさに芸術作品です。
その昔、現アメリカ大統領ドナルド・トランプも、
タージマハルが10万ドルだった時代に、
クリスマスショッピングのリストの
トップに載せていたという逸話が残っています。
完成から四半世紀が経った今は
もちろんそこまで驚くような金額ではないと思いますが、
さて、おいくらなんでしょうか……!?
お問合わせはNew Artまで。
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