主役のアリソン・フィッシャーの
ハイレベルなパフォーマンスはもちろんのこと、
共演した梶谷景美、
赤狩山幸男(バグース所属)、大井直幸という
3名の日本トッププロの存在や、
会場、食事、ナレーション、
記念撮影&サインタイムなど、
観覧環境とプログラムがしっかり整っていて、
「見るビリヤードイベント」の楽しみを
再認識した思いです。
以下、当日の模様を
写真でざざざっと振り返ります。
本稿の最後にはフィッシャーのコメントもあります。
※フォトギャラリーはこちら
…………
2/26夕刻。
BDは開場時刻前に会場の
『BaneBAGUS渋谷宮益坂店』に到着。
店内は急ピッチで準備が進められていました。
18時30分から続々とお客さんが入場し、
開演時刻(19時)にはほぼ満員に。
約100名が詰めかけたとのこと。
…………
19時ちょうどに開演。
MCを務めるバグースチーフインストラクターの
西尾祐プロ(左端)のアナウンスに導かれ、
4名のプレイヤーが登場。
「日本の皆さんにこんなに歓迎されて嬉しいです」
(フィッシャー)などと、
皆がうやうやしく挨拶をする中、
大井プロは
「Hello Everyone ! Today I enjoy…」と
英語で決めてくれました。
…………
エキシビションマッチその1は、
フィッシャーvs梶谷プロの
9ボール7ラック先取マッチ。
…………
宮益坂店のこの空間は、
やはりスペシャル感がありますね。
フィッシャーが撞いていると
日本ではないような気さえします。
…………
バグース所属の渡辺剛史プロが配っているのは、
場内FM実況放送を聴くためのラジオ。
フィッシャーのプレイヤーとしてのルーツである、
イギリスのスヌーカー事情にも明るい
福田豊プロ(左)と、西尾プロの実況解説を
聞きながら試合観戦を楽しめました。
…………
吹き抜けの上階からフィッシャーを撮ると
よくわかるのですが、右足の甲、頭部、肩、
肘がきれいにキューラインに重なります。
そして撞く時に全く身体が動きません。
スヌーカースタイルのこのフォーム、
本当にカッコイイですよね。
真似しようと思っても
出来るものではないですが……。
…………
フィッシャーと梶谷プロは、
約20年に渡り、世界の各大会で数多くの
名勝負を繰り広げてきたライバルであり戦友。
互いが互いのプレーを慈しむように見守ります。
2人の対戦を初めて生で見て、感激で胸一杯という
ギャラリーも少なからずいました。
…………
一方その頃、舞台の袖では
こんなものが用意されていました。
…………
公式戦さながらのハイレベルなバトルは、
前半はフィッシャーペースでしたが、
梶谷プロが後半猛烈に追い込んで、
7-6で逆転勝利。
「私がリードしている時にバカなミスを
してしまったことが残念。でも、後半の
アキミのプレーは本当に素晴らしかったわ」
(フィッシャー)
…………
ここで第一部終了……というところで、
お店側の粋なはからいで、
2/24に誕生日を迎えたフィッシャーに
特製バースデーケーキのプレゼント。
皆で「ハッピバースデートゥーユー♪」と
声を揃えて、50歳の誕生日を祝いました。
「本当に嬉しい!
ロウソクが50本なくて良かった(笑)」
(フィッシャー)
…………
この後、ディナービュッフェ、
記念撮影&サインタイムへ。
もちろん、
フィッシャーと梶谷プロだけでなく、
赤狩山幸男プロと大井直幸プロも
指名可能です。「待ってます!」(2人)
また、店内では、
ビリヤードアイテムの展示即売会も開催。
『DIGI CUE Blue』や『REVOシャフト』などの
新商品・人気商品もセール価格で販売していました。
…………
BD的にディナービュッフェで
リピートしたのはこの写真のキッシュ。
野菜ゴロゴロで美味しかった。
特製バースデーケーキも振る舞われましたが、
さすがに皆、顔のところを食べることは
出来なかったようです。
…………
さて、お腹も満たされたところで、
第2部のドリームペアマッチに入ります。
フィッシャー&赤狩山ペア vs
梶谷&大井ペアです。
9ボール5ラック先取。
「勝つためにはパートナーの
ナイスプレーが不可欠。カーリーには
頑張ってもらいたいです(笑)」
(フィッシャー)
…………
この試合は、大井プロが持ち前の
クイック&オフェンシブなプレーで、
梶谷プロを強力アシスト。
序盤からリードを広げます。
「なんか私まで早く撞かないと
いけない気になる~(笑)」とは
梶谷プロのプレー中のつぶやき。
…………
そんな相手ペアを眺めるこちらのペア、
表情のシンクロ率100%。
…………
ペアを組むのが初めてとは思えない
息の合った連携を見せた
梶谷・大井ペアが5-2で勝利。
こうして2つのエキシビションマッチは、
ところどころに和やかな空気が流れつつも、
BATTLE of CHAMPIONSの名にふさわしい
ハイレベルなものとなりました。
…………
最後は、皆が一言ずつ感想を述べて閉幕。
フィッシャーは希望者がいる限り、
最後まで記念撮影やサイン(印刷かと
思うほど美しい筆致でした)に応じて、
メディアやスタッフにも
「Thank you so much !」と声を掛けて
舞台を去りました。
ビリヤードの技術面もさることながら、
フィッシャーのトップアスリート然とした
姿勢や立ち居振る舞いに感銘を受けた
ギャラリー多数。
「世界女王のオーラ」と呼ぶしかないものが
たしかにそこにありました。
ぜひまた来日してほしいものです。
…………
さて、出演した4名のコメントをお届けします
(※会場で喋っていたことや、その後に聞いた
内容などをまとめています)。
大井直幸:
「僕自身、お酒を楽しみながら見るビリヤードイベントが好きなので、参加出来てとても楽しかったです。こういったイベントが日本でもっと開催されることを期待しています」
赤狩山幸男:
「素晴らしいイベントに参加出来て良かったです。『関東オープン』でも思いましたが、フィッシャーは撞く時にホントに腕以外が動かないし、チョイスも的確だなと。プレイヤーとして勉強になるところがありました」
梶谷景美:
「こういうイベントをバグースさんが開催してくださって、自分が参加出来たことを嬉しく思います。見て楽しむビリヤードの良さを感じていただけたら私も嬉しいです。アリソンが東京に来てくれたおかげで実現したことなので、アリソンに『ありがとう!』ですね」
フィッシャー:
「何を置いても先に、ノリコさん(『関東オープン』のスポンサーでもある(株)アドバンスの前山紀子さん)に感謝の気持ちを述べさせてください。ビリヤードを愛するノリコさんが私を東京に招いてくれたおかげで素晴らしい旅になりました。ありがとうございました。
まず、関東オープンでプレーするのはとても楽しかった。自己最高レベルのプレーが出せて、優勝を飾ることが出来ました。キャリアの最盛期に戻ったような気持ちになりました。そして、日本のプレイヤー達のレベルが上っていたことと、誰もが私を歓迎してくれたことが嬉しかったです。アキミ(梶谷景美)の公式戦100勝達成にもおめでとうと言わせてください。
そしてバグースのイベントもまたとない体験でした。ギャラリーは皆熱心で、アキミ、オーイ、カーリーは素晴らしい人達で、ともにプレーするのが楽しかったです。素敵なケーキを用意してくれて皆でハッピバースデーを歌ってくれたのは忘れられない思い出になるでしょう。こんなイベントを開いてくれたバグースとニシオさん(西尾祐プロ)にも感謝しています。今回は良いことがたくさんあって、生涯最良の旅の一つになりました。いつかまた日本に戻って来たいです」
(了)