「ストロークの見張り番」と題して
BDでも紹介したトレーニングツール、
『DIGICUE』
（ディジキュー。アメリカ『OB CUE』社製）。
その新モデル、『DIGICUE BLUE』が、
今年2月に国内で発売されました。
初代DIGICUEとの大きな違いは
なんといっても、
「Bluetooth（無線接続）でスマホと連動し、
専用アプリでストロークの詳細データが
瞬時に確認・蓄積出来る」こと。
これにより、
初代DIGICUEではモヤッとしていた、
「ダメだと判定された時の原因」も
わかるようになりました。
さらに、初代DIGICUEでは失敗時にしか
バイブレーションが振動しませんでしたが、
新モデルでは「成功時に振動」も選べます。
この進化の幅はかなりなもので、
BDも新モデルを使ってみたのですが、
「遂にここまで！」という感動がありました。
と同時に、自分のストロークの悪癖を
否応なく突きつけられ悲しくもなりました……。
それはともかく、
初代DIGICUEからずっと愛用している
西尾祐プロ（JPBA。
BAGUSチーフインストラクター）に
新モデルの使用感をお聞きし、
動画も撮らせていただきましたので、
まとめてお届けします。
まず、商品そのものを見ていくと……。
…………
商品パッケージや内容物は初代とほぼ同じ。
ゴムキャップが2つ
（太めのキュー尻用と細めのキュー尻用）と、
判定ユニット（加速度センサー。
水色のパーツ）が入っています。
準備の仕方も初代DIGICUEと同じ。
ゴムキャップの内側に判定ユニットを
セットし、キュー尻にはめ込みます。
一般的なプールキュー
（ポケットビリヤードキュー）には、
太い方のゴムキャップが合います。
…………
DIGICUEアプリをダウンロード。
アプリを立ち上げ、
DIGICUE BLUE本体の電源を押し、
Bluetoothでペアリング（同期）をします。
BDがやってみたところ、
接続出来るまで少し時間が掛かりました
（一旦繋がったら後はスムーズでしたが）。
接続出来たらあとは撞くだけ。
ショットをした1、2秒後に、
スマホ（アプリ）に
ストロークデータが反映されます。
アプリを見ると、History（履歴）、
Stats（統計）、Settings（設定）など、
様々なメニューがありますが、
まずはSettings（設定）の
画面を見てみましょう。
…………
DIGICUE BLUEでは、
判定（ダメ出し）基準を、
「初球」「中級」「上級」の
3つの初期設定から選べます。
そこは初代DIGICUEと同じですが、
それに加えて今回は、任意に各項目を
設定出来るようになりました。
以下は、西尾プロの設定値です。
◯「フィニッシュ」
＝撞き終わった後、
キューがどのぐらいの時間、
きれいに静止しているか。
上限は2.5秒。
西尾プロは「1秒」に設定。
これより静止時間が短いと
「失敗」となる。
◯「真っ直ぐさ」
＝テイクバックの頂点から
インパクト時にかけての、
上下左右あらゆる方向の真っ直ぐさ。
10段階評価で10が一番良い
（真っ直ぐである）。
西尾プロは「中」に設定。
◯「コジリ」
＝テイクバックの頂点から
インパクト時にかけてのキューの回転。
左右どちらに回したかまで検知してくれる。
10段階評価で10が一番良い
（コジリがない）。
西尾プロは「中」に設定。
◯「フォロースルー」
＝インパクト以降の撞き出し
（フォロースルー）の滑らかさ。
10段階評価で10が一番高い
（押し出すような撞き方になっている）。
「バチッ」と止めると低い採点になる。
西尾プロは「しばき」に設定。
◯「後ろダメ」
＝テイクバックの頂点でのポーズ
（一時停止）の時間。
上限は1.0秒。
西尾プロは「0.1秒」に設定。
◯「バイブ設定」
＝成功時も失敗時も「オン」を推奨。
成功時のバイブは「1度」、
失敗時のバイブは「2度」振動する。
……こんなふうに
各データを好みの値に設定したら
（あるいは初級・中級・上級の
初期設定の中から選んだら）、
画面右下の「設定を保存」をタッチし、
DIGICUE BLUE本体の電源ボタンを
2度押して、設定をアクティブにします。
…………
使い方やデータの意味がなんとなく
おわかりいただけたでしょうか。
プロが特に重要視するのは、
「真っ直ぐさ」と「コジリ」ですが、
この動画の時はそれぞれ「9.6」「10」と
高い数値が出ています。
（※BD註：西尾プロは普段は、
「ジャブ」〈インパクト直後に
キューを引っ込めてしまう動き〉や
「ショット間隔」
〈前のショットからの時間〉は
オフにしていますが、
今回のこの映像ではオンにしています）
では、反対に、
DIGICUEにダメ出しをされた
ショットは……、
長くなってきましたので、
「後編」に続きます！
（前編・了）
※後編はこちら
