使い勝手の良さや携行性の高さをうたう
キューケースが日々登場する中で、
そういった機能重視のケース群とは
一線を画するケースが、
2017年夏にデビューしました。
それが『レジェンドケース』
(LEGEND BILLIARD CUE CASE)です。
((株)ジャストドゥイット)の
オリジナル商品で、
同社が「コレクションシリーズ」と
位置付けているハイグレードラインの
第一弾商品でもあります。
特徴はなんといっても、
「1B2Sのみ」という商品展開と、
上質な本革で仕立てられた
スタイリッシュなデザイン。
ビリヤード愛好者でもある
経験豊富な日本の革職人が、
一つ一つ手作業で作り上げている
メイドインジャパンのケースです。
BDも見せていただきましたので、
写真中心でご紹介しましょう。
※キューショップジャパン公式サイトの
レジェンドケースのページはこちら
…………
レジェンドケースのカラーは、
ネイビー
ブラウン
グリーン
ワイン
ホワイト
という5色展開。
そして、
「ポケット&ショルダーストラップ付き」タイプと、
「ともになし」タイプの2種類があります。
(※撮影時はホワイトの
「ともになし」タイプは売り切れでした)。
収容本数は1バット2シャフト(1B2S)。
これのみ。
革職人が企画考案したコンセプトをもとに、
キューショップジャパン担当者との
綿密な打ち合わせや試作を経て、
今の形になっていったとのこと。
“スタイリッシュさ”と”機能性”という
二兎を追うことはせず、
革の質感やシルエットの美しさに
「全振り」したケースです。
では、ブラウンの
「ポケット&ショルダーストラップ付き」
タイプを見ていきましょう。
…………
ポケットは11×7×3cmとコンパクト
(Sasakiのティップシェイパーを
入れてみました)。
このポケットは
マグネットとフックで着脱可能。
シンプルさの飽くなき探究が
こんなところにもうかがえます。
…………
ケース背面のショルダーストラップも
もちろん取り外し可能。
外したところに「Legend」の革ロゴが。
ちなみにショルダーストラップの上部には、
金具(Dカン)が2つ。
1つはストラップ取り付け用ですが、
もう1つは何のためのものかというと、
「壁掛け用」です。
自室の壁などに吊るせば
ケースそのものがインテリアの一部に。
こんなところにも革職人の
アイディアが活かされています。
…………
本革に施されたカービング(彫刻)の
意匠はどのケースも同一ですが、
裁断された場所により
使われている革の場所が異なるので、
わずかに一つ一つ表情が違います。
そして、金具の存在感が前に出過ぎて
浮いてしまうことのないように、
ネイビー、ブラウン、グリーン、ワインの
ケースには黒メッキの金具を使い、
ホワイトには明るいメッキの金具を採用。
金具の選定一つにも神経を注いでいます。
もちろんケース本体の縫製や磨きも丁寧で、
丹精に仕上げられています。
…………
キューの出し入れは、
サイドのジッパーを開けて行います。
企画段階ではこのジッパーの長さは
半分もなかったそうですが、
テストを繰り返しながら、
今の「ほぼ全開スタイル」に。
ラバーグリップを巻いたキューでも
楽に横から出し入れ出来ます。
シャフトは袋状の収容部に
天面から挿入する格好です。
バット1本とシャフト2本を入れて
ジッパーを引き上げると、
かなりしっかりとしたホールド感があり、
中でキューが動くことがありません。
ジッパー部はバットに
接触しないので、傷つく恐れはなし。
また、このケースには革製の
「シャフトフック」が2枚付属しています。
タイトなケースなので、
シャフトが奥に潜り込むと、
指でつまんで取り出すのが難しくなりますが、
このシャフトフックを挟んで
ジョイントキャップを締めておけば、
シャフトを引っ張り上げることが出来ます。
…………
本革のケースは
各社からリリースされていますが、
2B3S以上の収容本数のものがほとんど。
ある程度習熟した
ポケットビリヤードプレイヤーなら、
ブレイクキューやジャンプキューも
持つようになるので、
複数本入るケースが欲しくなるもの。
それもあって、革の1B2Sケースは
もともと選択肢があまりありません。
ですが、キャロムプレイヤーや
ポケットの14-1プレイヤーなど、
「1本でやってます」という人もいますし、
メインケースは別にあるけど、
さっとプレーキューだけ持って出掛けたい、
という人もいるでしょう。
レジェンドケースは、そんな
「キュー1本派」のビリヤードライフを
かっこよく彩ってくれるケースと
言えるでしょう。
服や靴、装身具とコーディネートとして
おしゃれに持ち歩くのもまた良し。
革の風合いを味わい、
育てていく楽しみもあります。
シンプルで上質なケースを探している方に、
ぜひ見てもらいたいケースです。
※キューショップジャパン公式サイトの
レジェンドケースのページはこちら