トレッドウェイキュー
(Treadway Custom Cues)。
まだ日本国内に
それほど多く入って来ていない、
新鋭の若手カスタムキューメーカーの
2017年製モデル2本です。
トレッドウェイキューの代表は、
Josh Treadway(ジョシュ・トレッドウェイ)。
ミズーリ州セントルイスが製作拠点で、
師はジム・バス。
トレッドウェイが第一に掲げる製作理念は、
プレイアビリティとクラフトマンシップ。
それこそが高品質なカスタムキューを作る上で
最も大事な要素だと考えています。
トレッドウェイは2010年に製作を開始し、
2012年にACA(American Cuemaker's Association)に
加盟した、まだ若い新興メーカーですが、
その新作や動向には、
すでにディーラー・コレクター・プレイヤーから
大きな注目が集まっています。
今回ご紹介する2本は、昨年(2017年)の
『ICCS』(International Cue Collector Show)で
展示されていたモデルで、
国内ビリヤード用品取り扱い大手、
NEW ARTに「新古品」として入って来たもの。
試打しかされていない、
いわゆる”ミントコンディション”
(限りなく新品に近いきれいな状態)です。
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●Treadway #2282
上から下までふんだんに
バールウッド(こぶ材)を用い、
ブラウンでまとめられた、
神秘的なまでに上質な佇まいを見せる
4剣ハギモデルです。
フォアアーム&スリーブのベース材、
ハギ&インレイ材、
ウッドグリップ部と、
種類の異なるバール材を使って
ブラウンのグラデーションを表現し、
ジュマ(樹脂)製のプロペラインレイを
点景として添えることで、
色の濃淡と木目がさらに引き立っています。
規則性のないうねるような紋様に魅せられ、
虜になってしまう人も多いバールウッド。
それをたっぷり使って、
クラシカルな4剣ハギの
デザインフォームに落とし込んだ、
トレッドウェイのセンスと
バランス感覚の良さが光る1本です。
純正シャフト(ノーマル)2本付属。
ジョイントはラジアルピン。
※NEW ARTの商品ページはこちら
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●Treadway #2281
こちらは定番とも言える、
バーズアイメイプルベース/エボニー4剣ハギの
クラシカルなデザイン。
手にとって眺めてみると、
非常に精巧な工作精度と、
フォーマット化された意匠の中にも
他メーカーとは似て非なるものを追い求める
トレッドウェイの心意気が感じられます。
エボニーのハギを、
メイプル・黄・オレンジ・赤・黒のベニア材で飾り、
間に黒のペーパーベニアを挟み込んで、
繊細かつ鮮やかに暖色グラデーションを
強調しています。
インレイやリングのデザインも、
華美になりすぎることのない一線を守りつつ
精緻な工作で個性を表現しています。
こちらも純正シャフト(ノーマル)2本付属。
ジョイントはラジアルピン。
グリップは牛の革巻きです。
※NEW ARTの商品ページはこちら
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高い技量、鋭敏な感覚、
そしてオリジナリティを備えながらも、
それを前面に出しすぎることなく、
抑制のきいたデザインにまとめあげている2本。
今後ますます多くの人に注目されるであろう
トラッドウェイの「今」を、
このキューから感じ取ってください。
※NEW ARTのトレッドウェイの
紹介ページはこちら