先週末の『GPE-3』で優勝した
大井直幸プロの談話をお届けします。
表彰式直後のコメントです。
…………
Naoyuki Oi
JPBA40期生
1983年1月10日生 東京都出身
JPBA年間ランキング1位・5回('06年、'12年、'14年、’15年、’17年)
2012年『ナインボール世界選手権』3位
『全日本選手権』準優勝1回
『ジャパンオープン』準優勝1回
『関西オープン』優勝1回
『全日本ローテーション』優勝3回
『北陸オープン』優勝5回
『北海道オープン』優勝3回
『東海ナインボールグランプリ』優勝3回
『グランプリイースト』(GPE)優勝3回
『グランプリウエスト』(GPW)では通算16勝
『ワールドカップオブプール』3位・2回
2017『ワールドゲームズ・ヴロツワフ大会』銅メダル
2017『USオープン』5-6位
他、優勝・入賞多数
使用プレーキューはEXCEED
使用グローブはOWL
使用タップは斬(ZAN)
決勝戦最終ラック。↓
――感想を。
「いやぁ、疲れました。
感想は……
ブレイクがちょっとヘタクソだったかな。
そんなにバラツキがあった訳じゃないけど、
イメージ通りの形にはあまり出来なかった。
今回はブレイクのパターンが
基本的に一個しかなくて、
途中で違うのもやってみたんだけど、
もうちょっと仕上げていかないと使えない。
なんか、みんなブレイク上手いし、
最近マスワリしすぎやもん(笑)。
交互ブレイクっていうフォーマットは
昔反対してたけど、今は嫌いじゃない。
でも、みんながこれだけマスワリしたら、
9ボールが面白くなくなるんじゃない?(笑)」
――決勝戦は取ったり取られたりの
スリリングな展開でした。
「そうですね。
最後(7-7で迎えた最終第15ラック)は
土方プロがマスワリするだろうと思ってました。
バンキングは土方プロが取ってたんで、
最後は土方プロがブレイクだというのは
もちろんわかってたし、
土方プロならあの場面でブレイクが決まったら
80%ぐらいマスワリするだろうと。
だから、自分に番が回ってくることは
全く期待してなかったです。
ただひょっとすると最後のブレイクは
力が入ってたのかもしれないですね。
だとしたら、僕がちょっとツイてました」
――最終ラック、土方プロがブレイク後に
長考の末に1番でプッシュアウト。
ロングカットの配置になりました。
大井プロは「パス」。
あれは相手に撞かせようという判断ですか。
「いや、撞かせようっていうか、
僕には成功率が低すぎるだけ(笑)。
セーフティもあるにはあるけど、
それもあまり成功しないだろうなと思って。
あれは僕には難しすぎて無理だけど、
土方プロに決められたら仕方ないです」
――結局、土方プロは1番カットミス。
サイドポケット近くにあった9番に対して
手球でキャノンショットも
狙っていたようですが、それも外れました。
「たぶんですけど、9番がサイド穴前になくて、
1番だけに集中出来る形だったら、
土方プロなら決めてたかもしれないですね。
ツーウェイで狙ったから、
2つとも外れたということかもしれません。
僕だったら同じ選択はしてないと思います」
――1番が見える形で回ってきました。
「よし!」と思いましたか?
「いやいやいや(笑)。
1番は難しそうだったし、
配置も簡単じゃなかったんで、
もう普段通りテーブルに向かいました」
――これでGPE(グランプリイースト。
JPBA東日本男子プロツアー)で
3連続優勝です。
「何回連続とかそういうことは
意識しないでやってるけど、
GPEは自分でも楽しくプレー出来てるなって
思います。
久しぶりにGPEに戻って来て
まだ慣れてないところもあるし、
今日だと鈴木淳プロがそうですけど、
あまり撞いたことのない方も多いので、
まだ新鮮だから楽しいんでしょうね。
同じ試合にずっと出てるとね、
やっぱり色々とあるんですよ。
その点、GPEには高いモチベーションで
臨めているのかなって思います」
――今年は海外遠征もそれほどないですね。
「そうなんですよ。
例年だったら今頃もっと海外に行ってたり、
予定が決まってるんですけどね。
だから、正直テンションが低い(苦笑)」
――次は『ジャパンオープン』(7月)です。
現在の心身やビリヤードのコンディションは?
「状態は悪くないけど……
もうちょっとよく撞けるかなと思います。
今はアップダウンが激しすぎる。
自分の中の波がね。
ここのところ海外の予定もなくて
暇だというのもあるし、
そうすると試すことが増えちゃって。
無駄な練習もしちゃうからね。
試す必要がないことまで
試しちゃってるのもあるし、
壊さなくて良いものまで
壊しちゃってるところがある。
それでメンタルともども
マイナスに行っちゃう時があるし。
もちろんその反対もあるんですよ。
上手く行くこともある。
でも、試しすぎちゃってるかな今は。
だから、どうしても波があるんで、
いつも同じように撞くというのが
難しいんだけど、そこを
意識してやらないといけないかなと」
――昨年、ジャパンオープンは準優勝
(優勝は張榮麟)でした。
「そう、ファイナルで負けてる。
僕は全日本選手権も準優勝だから(笑)。
でも、ファイナルまで行ければ、ね。
勝つことも負けることもあるけど、
ホントにチャンスやから。
さっき言ったことですけど、
ジャパンオープン本番に向けて、
どこまで自分を壊して作り直すか、
何を壊さずにいるかというのが、
この1ヶ月のテーマですね。
もうそんな急に上手くなることはない訳だし、
伸びしろはちょっとしかないだろうから、
そういうことまで考えながらやらないと(笑)。
そろそろ気持ちをあげて行きますよ」
(了)