〈BD〉「チャンスはあった。でも自分で隠した。あの6から7は頭に残ってます」――ジャパンオープン準優勝・梶谷景美の談話

 

先週末の『ジャパンオープン』。

女子の部準優勝の梶谷景美プロの

談話をお届けします。

 

試合の2日後に取材しました。

 

特にセミ・ファイナルの陳佳樺戦と

ファイナルの郭思廷戦。

 

台湾の若手2人との試合は

手に汗握る熱戦でした。

 

梶谷プロの胸のうちにあったものとは?

 

…………

 

――試合から2日経ちましたが、今の心境は?

 

「今ですか……今はもう普通です。

 

ただちょっといくつかね、

ずっと頭に残っている球はあります。

 

例えば、終盤の6番から7番のポジションで、

手球が9番に隠れたこと。

 

あれは撞いた瞬間に『あっ』と思いました」

 

――郭思廷選手に5-5と追い付かれた直後の

第11ラックですね(※その後、5-7で敗戦)。

 

「はい。あのラックは

相手のブレイクスクラッチから

私が1番から取り切って行って……

というところでのミスだったので痛かった。

 

手球を9番に当てに行っても良かったんですけど、

そこは当てないようにちゃんと決め切って撞きました。

でも、6番が少し薄めから入っちゃったんで、

その分手球が転んじゃいましたね。

 

時間があればもうちょっと

落ち着いて撞けたと思うけど……

特にあのラックは時間との戦いでした。

 

あれで相手に6-5にされてしまい、

そのままマスワリで上がられてしまったので、

あのミスは大きかった。

それはずっと頭にありますね。

 

でも、ミスはあれだけじゃないですから。

 

前半で言えば、4-1に出来るところ

(第5ラック)で7番をやってしまった。

あれを取っていれば、ワンサイドで

私が走れた可能性もあったと思います。

 

あとは4-4に追い付いた直後の

(第9ラックの)ブレイクスクラッチ。

 

あれは『力んだらアカン』と思ったら、

力まなさすぎてスクラッチして。

そして、その次(第10ラック)は

イリーガルブレイクをしてますからね(苦笑)。

 

それだけミスをしてもまだチャンスは来ていた。

でも、最後に自分で7番を隠した。

だから、やっぱり頭に残ってますね」

 

――しかし、特設会場での3試合を通して、

梶谷プロらしいメリハリあるプレーリズムと

しっかりとしたキュー出しが見られ、

頼もしく感じました。

 

「そうですか。

たしかに特設の3試合はちゃんと集中した状態で

プレー出来たかなと思います。

 

初日(予選)は敗者側に回ったし、

危ないところもありましたけどね。

 

少しさかのぼると、

京都の『全日本女子プロツアー第2戦』(4月)の

時はすごく良い状態で(準優勝)。

 

そこから大阪クイーンズがあって(5月。9位タイ)。

 

そして、先月の大森のプロツアー第3戦は

良くなかった(17位タイ)。

 

大森の頃は、ちゃんと練習はしていたけど、

試合勘や集中力が薄れていた状態だったと思います。

 

でも、そこから状態を上げて来られたし、

自分らしく撞くことと、

やってきたことを出すことを意識して、

ジャパンオープンに臨めたと思います。

 

自分が持って来たテーマというか

目標みたいなものを

ここで出したいという気持ちがあって、

その全部が出来た訳ではないけど、

その意識があったことで

集中力もより高まったのかなと。

 

それでもファイナルに行くまでに

何度か危ないところがありましたし、

そこから崩れてしまうパターンに陥る

雰囲気もあったけど、

今回はなんとか踏ん張れたなと思います」

 

――2012年(優勝)以来のファイナル進出と

なりました。緊張感は?

 

「いや、ファイナルはそこまででもなかったです。

その前の2試合の方が緊張してました。

 

ベスト8の初めの3ラックぐらいは

ものすごく緊張していて、

そこから落ち着きを取り戻し。

 

セミ・ファイナルが始まって、

また初めの2ラックぐらいは緊張して……」

 

――セミ・ファイナルと言えば、

最後のヒルヒルでの取り切りは

重いプレッシャーがあったと思います。

 

「そうですね。

あの前に一度上がりを失敗しているので、

回って来ただけでもほんとにね……。

 

あの場面はちゃんと集中出来ていたし、

思ったよりも冷静だったかなと思います。

でも、ポジションは全然思った所に

出てなかったですよ。

 

というか、セミ・ファイナルの途中から

全然でしたけど(苦笑)。

 

まあでも、なんとかシュート出来る範囲に

出して取って行けたと思います」

 

――結果は準優勝でしたが、

今年のジャパンオープンはどんな大会でしたか?

 

「毎年思うことですけど、

あの特設会場で撞くのは楽しいですね。

 

長いことこのニューピアホールで

開催して来ている中で、

運営や演出面が年々磨かれていっている

印象があって、プレイヤーとして見ても、

ますます良い大会になっていると感じます。

 

私達、選手の控室は舞台脇にあるので、

このイベントにどれだけのスタッフが

関わっていて、どんな働きをしてくださって

いるかもよく見えています。

 

そして、表舞台に出ていくと、

たくさんのギャラリーが暖かく見守ってくださって、

応援してくれて、いっぱい拍手もしてくださる。

 

今年もそんな素晴らしい環境で試合が

出来ることがいち選手として嬉しかったですし、

やっぱりあそこで撞くのは

純粋に楽しいなと思いました」

 

――来月(8/4、8/5)は、女子ツアーとしては

初めての北海道ラウンドですね

(全日本女子プロツアー第4戦 in 札幌)。

 

「そうですね。北海道にはイベントや仕事で

何度か行ったことがありますが、

女子公式戦が開催されるのは初めてなので、

今からとても楽しみです」

 

(了)

 

Akimi Kajitani

1968年12月8日

大阪府出身・東京都在住

JPBA24期生

『全日本選手権』優勝4回

『ジャパンオープン』優勝5回

『女子ナインボール世界選手権』3位3回

『女子テンボール世界選手権』3位1回

他、国内プロ公式戦での優勝は100を超える

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※男子準優勝・大井直幸プロの談話はこちら
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