約30年の歴史を持つ
アメリカンキューケースブランドで、
現在はアジアを製作拠点とする
『J. FLOWERS』（ジェイフラワー）。
良質な革をふんだんに使った
堅牢で重厚な造りと、
正統的なスタイルから
インパクト十分の鮮やかで独創的な
デザインのモデルまで、
レパートリーの豊富さが特長。
そのジェイフラワーの新作が、
国内ビリヤード用品取り扱い大手の
NEW ARTに入ってきたばかりですが、
今回の商品群もらしさ全開です。
早速、4種に分けてご紹介しましょう。
全モデルに共通するスペックは、
素材：本革
ケースタイプ：ハードケース
収容本数：2B4S（バット2本・シャフト4本）
ポケット：大小2つ
……となっています。
…………
●『オペラマスク』シリーズ×2本
まずはじめに紹介するのは、その名の通り、
オペラマスクを小ポケットに描いた
『オペラマスク』シリーズ。
モチーフは恐らく西洋オペラではなく、
中国の京劇（北京オペラ）でしょう。
カラーバリエーションは
黒ボディーにブルーと
オレンジボディーにレッドという2つ。
大ポケットとケース背面に描かれた
図案が何かは想像が付きませんが
（舞台美術を模したものでしょうか）、
色鮮やかで賑やかな北京オペラの世界を
想起させるキューケースです。
ジェイフラワーケースの革ケースは、
どのモデルも一点ずつ職人の手作業で
作っているため、同じデザインでもわずかに
細部の仕上げや色の濃淡などは異なります。
また、単に染色や塗装をしているだけでなく、
カービング（革彫刻）との合わせ技になっていて、
その凹凸や陰影によってデザインの立体感が
強調され、ケースそのものの存在感も
高められています。
※黒ボディーにブルー 商品ページ
※オレンジボディーにレッド 商品ページ
…………
●『鷹頭』シリーズ×3本
続いては、小ポケットに鷹の頭を描いた
『鷹頭』シリーズです。
カラーは、
ブラック、オレンジ、ブラウンの3種。
ケース開口部近くには
翼の生えた8番ボールが、
そして、大ポケットには鷹とは異なる鳥が
翼を広げている姿が描かれています。
フェニックスなどのいわゆる
「霊鳥」の類だろうと思われます。
ケース全体のデザインコンセプトは
さしずめ「飛翔」でしょうか。
ジェイフラワーのこういった
デザインケースシリーズの中では、
比較的、色数とインパクトが抑えめの
モデルと言えるでしょう。
ジェイフラワー入門にも良いかもしれません。
※ブラック 商品ページ
※オレンジ 商品ページ
※ブラウン 商品ページ
…………
●『忍者』
これはスゴい！
ジェイフラワーのデザインケースの極地。
作りに作り込んだモデルです。
大ポケットのモチーフは忍者。
背面にも忍者のシルエット。
……なのですが、
日本人の感覚からすると
そんなに忍んでいません。
これは海外の方が想像する、
スーパーヒーローとしてのNinjaでしょう。
ケース全体のデザインは、
西洋人の忍者観と日本観を
アニメ的味付けで融合させたような
独特の世界になっていますが、
これはこれでクールというか
突き抜けていてカッコイイと思うのは
BDだけでしょうか。
もちろん収容部の作りや内部の生地などは
しっかりしていますので、ご安心ください。
※忍者 商品ページ
…………
●『AB006』
最後にご紹介するのは、
ここまでの3種のような
シンボリックなペイントデザインは
入れられていない
オーセンティックなモデル。
カラーはブラック1色のみで、
ケースの表、裏、側面、ポケット、
ストラップ、トップハンドル……など、
ほぼ全面に精緻なレザーカービングが
施されています。
同じデザインのチョークケースも付属。
革の風合いと質感、カービングの模様を
存分に楽しめる上質な一品です。
実は今回ご紹介した4種の中では、
これが最も高額（税別販売価格107,200円）。
シンプルにして王道。
使えば使うほど味の出てくるケースです。
※AB006 商品ページ
※本稿執筆時点では品切れ中ですが、
同デザインの3B6Sタイプもあります。
…………
BDではたびたびジェイフラワーの
ケースを紹介していますが、
商品撮影をするたびにメーカーの
チャレンジングな姿勢や遊び心が
伝わってきて楽しくなります。
本革のケースだけでも
デザインや仕様は多岐にわたりますが、
近年はABS樹脂のケースをリリースするなど
新しい展開も見せているジェイフラワー。
今回ご紹介した以外にもたくさんの
モデルがありますので、より詳しくは、
NEW ART公式サイトの
紹介ページをご覧ください。こちら
