中国・上海で行われていた
国際9ボールトーナメント
『チャイナオープン』は、
男子:柯秉逸(台湾)
女子:付小芳(中国)
の優勝で幕を閉じました。
フォーマットは、
9ボール交互ブレイク(1オンフット)。
男子は11ラック先取、女子9ラック先取。
…………
まず、男子の部。
柯秉逸は予選E組を、
勝ち(vs J・セロン)→
勝ち(vs 呉珈慶)の2連勝で
勝者側から通過。
ベスト32から、
R・ハリデイ(南アフリカ)、
F・ゴースト(ロシア)、
D・アルケイド(スペイン)、
そして中国の呉珈慶と連破し、
最後は、優勝候補筆頭格の
J・ショウ(イギリス)を11-9で破って
初優勝を飾りました。
●Men's Div.
優勝:柯秉逸(台湾。カー・ピンイー)
2位:J・ショウ(イギリス)
3位:呉珈慶(中国。ウー・ジャーチン)
党金虎(中国。ダン・ジンフー)
ファイナルはショウが4-1と
スタートダッシュに成功。
しかし、柯秉逸もブレイクが
よく決まっており、
じりじりと追撃を続けます。
ショウはこの試合は
ブレイク(というよりラック)が良くなく、
終盤はフラストレーションを
溜めながらのプレーに。
柯は7-7に追い付いてからも、
それまで同様丁寧なプレーで
コツコツとポイントを積み上げ、
最後はショウの甘く残った3番セーフティを
サイドバンクで決めて、残りを取り切りました
(11-9)。
一方、負けたとは言え、
現在のショウは最盛期の
E・ストリックランドを思わせる
圧倒的なパワー&スピード感があり、
誰もが目を離せないという存在だったと思います。
日本の大井直幸と栗林達は、
17位タイで大会を終えています
(※詳しくはこちらの記事で)。
そして、女子の部。
2011年チャンピオンの付小芳は
予選G組の敗者側から決勝トーナメントへ。
ベスト16から、
魏子茜(台湾)、
周婕妤(台湾)、
金佳映(韓国)と倒し、
最後は2012年覇者の
ケリー・フィッシャーとの再戦に
9-1で勝利。大会2勝目を飾りました。
●Women's Div.
優勝:付小芳(中国。フー・シャオファン)
2位:ケリー・フィッシャー(イギリス)
3位:金佳映(韓国。キム・ガヨン)
劉莎莎(中国。リュウ・シャシャ)
付小芳は大会を通じて、
圧倒的なパフォーマンスを発揮し続けて
いたという訳ではないのですが、
地力の高さはやはり折り紙つき。
運勢もギャラリーも味方に付け、
ファイナルでは堂々たるプレーを
展開して優勝を飾りました。
なお、日本勢は、
河原千尋が昨年に引き続き5位タイ。
平口結貴がグループステージ敗退でした。
…………
初めて取材したチャイナオープン。
実質的に、「アジアで見られる
男女同時開催の世界選手権」と
言って良いでしょう。
出場プレイヤーも
会場も舞台も演出も運営も賞金額も
プール(ポケットビリヤード)界最高峰。
指定ホテルも立派で、
会場への送迎体制も整い、
街中にも無数にのぼりや垂れ幕が見られ、
町を挙げてイベントを盛り上げている様子が
うかがえ……と、
アジアのメジャーイベントとして
10年継続してきた威厳や格といったものを
実感する4日間でした。
…………
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※Day 1終了時の日本選手戦績まとめと
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