先週末の
『九州レディースオープン』で優勝。
3連覇（通算4勝）を飾った、
栗林美幸プロの談話をお届けします。
取材は大会翌日に行いました。
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Miyuki Kuribayashi
JPBA37期生
1979年1月13日生
香川県出身・東京都在住
2007年・2008年・2016年『ジャパンオープン』優勝
『関西オープン』3連覇（通算5勝）
『東海グランプリ』3勝
『北陸オープン』2勝
『大阪クイーンズオープン』4勝（※前身大会合わせて）
『九州レディースオープン』3連覇（通算4勝）
『全日本女子プロツアー』3勝
2017年『全日本選手権』準優勝
他、優勝・上位入賞多数
2013年後半に産休からトーナメント活動に復帰
所属店：『KULICKS』（東京）
所属・スポンサー：（株）三木、（株）TMY、（株）東和サプライ、（株）JUST DO IT
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――3連覇達成です。
「いや～、自分でもびっくりしました。
『リバーウォーク北九州』で
開催されるようになって4年目。
私は毎回ファイナルを撞いています
（2015年大会は準優勝。その後3連覇）。
やっぱりこの大会は相性が良いのかなと
自分でも思いました。そしてそれが、
妙な自信に繋がっているような気もします。
毎年お世話になっている
『淡路』（ビリヤード場）の方々を
始めとして、小倉の人々のおかげで、
リラックスした状態で試合に臨めているのも、
勝因の一つだと思います。
楽しさというかワクワク感を感じながら
撞けてましたから……
北谷好宏・英貴兄弟（淡路所属プロ）から
パワーをもらってるんですかね（笑）」
――決勝日、ベスト8（vs 溝口清美）は
苦しい試合になりました（7-6）。
「ギリギリ打法でしたね（苦笑）。
ブレイクに迷いがあるまま撞いていたことが
あの展開を呼んだのかなと思います。
特設会場で、ラシャはさら（新ラシャ）
だけど重めのコンディション。
それに対して、
『引きのブレイクが良いかな』とか
上手いブレイクをしようとしてしまい、
迷いがあるままやってました。
結果、取り出しが良くなくて、
自分でリズムを壊してしまったと思います。
乗って撞けなかったというか、
自分のペースに持ち込めなかったというか。
そこは今大会の反省点です」
――準決勝以降は普段のブレイクに
戻したんですか？
「そうです。
試合の合間によしくん（北谷好宏）に
相談してみたら、
『なんでそんな上手いことしようとしてんの？』
『……だよね』と（笑）。
そこから普段やっている、
厚め・強め・順ヒネリのブレイクに戻しました。
それで持ち直すことが出来たと思います」
――配置が出来た時の取り切りの
テンポが良く、迫力がありました。
「ああ、そうでしたか。
プレーリズムは結構意識してました。
1週間前の『北陸オープン』の
決勝戦（vs 河原千尋）は、
例えば、歩くスピードや
撞くペースとかにしても、
相手のペースがうつったような感じで、
相手に合わせてしまっていたなと。
少なくとも全く自分らしくは
なかったという反省があったので、
今大会はそこを心掛けていました。
それは試合前にクリ（夫の栗林達プロ）
にも言われたことです。
『自分のペースで撞きなさい』と」
――決勝戦は先週の『北陸オープン』の
決勝戦の再戦となりました。
相手に対する意識はありましたか？
「やっぱりありましたね。
河原プロも言っていたと思いますが、
私も『連敗はしたくない』と思っています。
そして、誰が相手でもそうだとは思いますが、
特に対河原プロ戦では、単純に
ミスが多い方が負けると思ってるので、
いかにミスなく撞けるか。
そこを意識していました。
もちろん展開とか配置とか運勢の要素も
あるんですけど、それ以前に
相手より多くのミスをしてしまったら
お話にならないと思います」
――決勝戦の自己評価は？
「序盤は硬かったですね。
2-0でリードしていたけど、
第3ラックで3番を飛ばし（ミスし）、
第4ラックで8番を飛ばし、
2-2-に追い付かれ……。
『あぁ、やばいな。2、3点は行かれるかな』
と思ってました。
『硬いな』という自覚があったので、
すぐタイムアウトを取って、
気持ちを切り替えられたのは良かったです。
中盤以降はシュートミスはなかったと思いますし、
こちらに流れが来ていたかなと思います」
――これで今シーズン3勝目です。
優勝回数やランキングへの意識は？
「今年は前半の成績が
あまり良くなかったですし、
ランキングはほとんど気にしてないです
（9月終了時点で3位）。
3回優勝出来てるということは、
流れを掴めている大会もあったということなので、
私なりに頑張れてるかなとは思います。
その半面、ベスト16敗退が多く（※今年5回）、
アベレージが悪いという印象です。
もちろん1位は毎年目指していますが、
今年の前半がもっと良くて、
1位争いをずっとしてきているような
状況ならランキングを気にしていますけど、
今年はだいぶ厳しいところにいるので。
『1位かそれ以下』というのが私の考えで、
2位以下だと数字はほとんど気にならないですね。
ただ、私の知る限り、ママで1位に
なった方は今までにいないと思いますので、
それは今年に限らず、目標の一つです。
近年中に成し遂げたいと思っています」
――今年は11月の『全日本選手権』と
12月の『世界選手権』を残すのみ。
どんなプレーを心掛けたいですか？
決勝戦（vs 陳思明）の負け方は
やっぱり悔しかったですし、
『昨年より一つでも上を』となると、
やはり優勝しかないので、
そこを目指して頑張りたいと思っています。
獲りたいタイトルなので。
一昨年までは、毎年つい
気負ってしまっていたなと思います。
みんな同じだと思うんですけど、
苦しくなると、すぐにダメになる
大会なんですよね、全日本選手権は。
だから、この九州レディースのように、
自分のペースを保ちながら、
ビリヤードを楽しめたらと思っています。
世界選手権に関しては、成績どうこうの前に、
『海外で自分のプレーを出す』ことを
目標にしているので、まずはそこです。
何度か出場していますけど、
どうしてもよそ行きの球になるというか、
なんかかしこまっちゃう感じになってしまう。
そうならないように、自分らしい
ビリヤードをすることが目標です。
まず自分の球が撞けないと、
土俵にも立てないと思っています。
全日本選手権も世界選手権も、
『自分らしさ』が少しでも発揮できるように、
日頃から意識して練習していきます」
――最後に、応援してくれた方々に一言。
「今年も北谷兄弟を始め、
『淡路』の方々には大変お世話になりました。
特にUさんには本当に良くしていただきました。
ありがとうございました。
小倉の皆さん、温かい方ばかりなので、
滞在中も全くストレスがなく、
おかげさまで良いプレーが出来たと思います。
そして、日頃からサポートしてくださっている
スポンサーの皆様方、そして、
クリと家族とお店のお客さん、
いつも応援ありがとうございます。
皆さんに喜んでいただけるのが一番なので、
これからも頑張ります」
（了）
