今年もラスベガスで盛大に行われた、
『2019 APA World Pool Championships』
(以下「WPC」)。
日本(JPA)からは、
関東・関西それぞれのチャンピオンシップを
勝って権利を手にした5チームが参戦。
大阪の『TAKKAN』が、マスターズで
3位に入るという好成績を残しました。
そんな2019 WPCの模様を、
日本勢の戦いを中心に
各チーム代表者のコメントも交えつつ、
JPA撮影の写真とともに振り返ります。
(※JPAのFBページのアルバムには
より多くの写真がアップされています)
…………
会場はラスベガスの
『ウエストゲート カジノ&ホテル』。
“世界最大のアマチュアビリヤードトーナメント”
WPCが、ここで開催されるようになって
今年で4年目。
8/8~8/17の10日間で、
アメリカ(APA)
カナダ(CPA)
日本(JPA)の3ヶ国から、
2,383チーム・13,887名が参加します。
…………
今年はこれまでとは異なり、
大会前半:8ボール→大会後半:9ボール
というスケジュール。
まず日本から先発隊として、
8ボールに挑戦するTFF-PPTと
マスターズのTAKKANがラスベガス入り。
「50」はウエストゲート50周年の意。
…………
テーブルは299台(7フィート台)。
何度訪れても壮大なスケール感です
(写っているのはTFF-PPTの岩永さん)。
…………
8ボールと9ボールのトロフィー。
この2部門を含め、6部門が行われます。
…………
こちらは「ミニマニア」会場。
「ミニマニア」は
APA、CPA、JPA、メンバーなら誰でも
個人で参加出来るミニトーナメント。
会期中、約1,000のトーナメントが開催。
JPAメンバーも個々に好きな
トーナメントを選んで参加していました。
…………
毎回出店しているAPA公式アパレルショップ。
ビリヤード柄のTシャツ、キャップなど
たくさん取り扱っています。
会場内にはその他ビリヤード関係の
ショップが40ほど出店されています。
…………
全くWPCと関係ありませんが、
ウエストゲートではちょうど
ミスコンの『Miss America(ミスアメリカ)』
が行われていて、全米各州代表の
美女が集まっていました。
…………
ここからは日本(JPA)勢の戦績をまとめます。
まずは、8ボールのTFF-PPTから。
TFF-PPT(ニッカ/東京)
◯ 1回戦 BYE
◯ 2回戦 vs 9-5 Doctor $3.98
● 3回戦 vs 3-7 This Isnt A D8
◯ 敗者3回戦 vs 8-3 Team Black Jacks
◯ 4回戦 vs 7-3 Team Kevin Semchee
◯ 5回戦 vs 8-6 Family Ties)
● 6回戦 vs 3-8 English Majors - NY
720チームが参加していた8ボールの部。
TFF-PPTは33位タイ(賞金2,000ドル)という
優秀な成績を収めました。
8ボールでは日本勢過去最高位タイです。
…………
TFF-PPTの磯谷さん。
昨年はマスターズ、今年は8ボール。
2年連続のラスベガス挑戦でした。
…………
TFF-PPTの羽鳥さん(左)のコメント:
「日本記録タイで終ってしまいました。
英語が比較的得意なチームでしたが、
それでも言葉や文化の違う国で
勝ち上がるのは難しく、作戦不足でした。
でもミニマニアに出たり、
現地のビリヤード場に行ったりと
負けても楽しめました。
優勝を狙って身を削って練習したみんなは、
ガッカリしてるかもしれません。
でも私はKTC最終日、少しでも
長くみんなとチームでいたい、
と口に出せるくらい大好きなチームで
頑張れたことに大満足です!!!」
…………
次に、マスターズで3位入賞を飾った
TAKKAN(達観)です。
TAKKAN(ツェット野田/大阪)
◯ 1回戦 vs Chessmasters
◯ 2回戦 vs Vegas Bound 638
◯ 3回戦 vs Slovak
◯ 4回戦 vs Dalton's Nightmare
◯ 5回戦 vs Quad 7s
◯ 6回戦 vs Latin Smoke
◯ 準々決勝 vs Spilled Milk
● 準決勝 vs WHO'S WHO
マスターズには256チームが参加。
TAKKANは3位(賞金2,400ドル)で
フィニッシュ。これはマスターズでの
日本勢の最高記録です。
…………
TAKKANの土井さん。
2年前は応援団長として、
今年はメンバーとしてベガス入り。
自分がプレーしていない試合でも
チームをサポートし、盛り上げていました。
…………
TAKKANは、観客席付きの特設エリア、
「チャンピオンシップアリーナ」で
準決勝を戦いました。
…………
準決勝はまず、
福田さん(記事トップ画像)が2-7で敗北。
次の久川さん(画像)は7-5で勝ちましたが、
この時点で所定の時間が経過していたため、
規定により最後の瀬戸山さんの試合は
2ラック先取のサドンデスに。
相手選手がバンキングを取って
8ボールでマスワリ2連発で上がりました。
…………
TAKKANの瀬戸山さん:
「なんといってもこの大会は
規模が違うと来るたびに思います。
会場、人数、システム!
全てのスケールの違いに圧倒されます。
試合は、悔しさを残しました。
でも後悔は、していません。
作戦をもっと大切にすれば
良かったと思いますが、
それより相手のプレーを讃えたいです」
…………
そしてここからは、
9ボールに出た3チームの戦績を。
まず、今年2月の『アロハチャレンジ』に
参加したメンバーが多く在籍している
Heaven Field Saturnから。
…………
Heaven Field Saturn(ビリヤードMAG/東京)
◯ 1回戦 BYE
● 2回戦 vs Nine Ball Mafia
● 敗者2回戦 vs Blinded The Lites
Heaven Field Saturnはディヴィジョンで
3連覇を果たすなど、国内で優秀な成績を
残しているチームですが、
結果は残念ながら負けー負け。
385位タイ(賞金350ドル)で終了しました。
…………
この写真はチームの紅一点、
『アロハチャレンジ』でも活躍した
増見さんのプレー時のもの。
Heaven Field Saturn終戦間際の1枚です。
…………
Heaven Field Saturnの天野さん:
「『ラスベガスに行きたい』という
目標を掲げ、3年目にして権利を獲得。
そして、ラスベガスへ。
我々の想像を超える大規模な大会、
会場、国歌斉唱……あの場で
試合ができることに感動しました。
試合の方は、負け―負けであっという間に
終わってしまい、応援いただいた皆さんの
期待に応えられませんでしたが、
貴重な体験をすることが出来ました。
JPAスタッフの皆さんや、行程をともに
した皆さん、本当にお世話になりました。
次は『ラスベガスで勝ちたい』という目標に
切り替え、夏シーズンのプレイオフに挑みます」
…………
続いて、チーム全員が初ラスベガス。
WISH FIGHTERSです。
WISH FIGHTERS(WISH/東京)
◯ 1回戦 BYE
◯ 2回戦 vs OriginalKingsOfBilliards
● 3回戦 vs Racks on the Rocks-Greg
◯ 敗者3回戦 vs Ginger's Snaps
● 4回戦 vs Stuck On Stupid
129位タイ(賞金350ドル)で終了。
ちなみに、3回戦で当たったチーム、
「Racks on the Rocks-Greg」は、
昨年アニゴンズが優勝した時の
決勝戦の相手でした。
…………
WISH FIGHTERSの畠山さんは
今回のベガスメンバーの中で最年長の62歳。
60歳からビリヤードを始められたとのこと。
ミニマニアでも優勝していました。
…………
WISH FIGHTERSの四條さん(右側):
「仕事で成増に来た時、
『WISH』の林紀代プロと久々に再会し、
JPAに誘われたのが1年前。
知らない方ばかりでしたが、
皆、優しくてすぐに溶け込めました(たぶん)。
段々とチームが逞しくなって
本当に楽しくなってきたのを思い出します。
ビリヤードを続けていたことで、
再会と新しい出会いがあり、そして今回、
ベガスでも貴重な経験をさせていただき、
感謝しています。林プロ、野内麻聖美プロ、
WISHの常連様、御指導、応援有難うございました」
…………
9ボールの最後の1チームは、
65位タイまで勝ち進んだJuggernautです。
Juggernaut(PERRO CALLEJERO BILLIARD/愛知)
◯ 1回戦 BYE
◯ 2回戦 vs Masterminds
◯ 3回戦 vs Stick N Stoners
◯ 4回戦 vs Pixie & The Styx
● 5回戦 vs Lucky Strike
65位タイでフィニッシュし、
賞金500ドルを獲得しました。
今年の日本の9ボールチームの中で最上位です。
…………
JPAが愛知でスタートした2013年からの
メンバーでもある森田久美子さん(の後ろ姿)。
開会式には浴衣を着て登場していました。
…………
Juggernautの森田あずさん:
「最期の瞬間は呆気なかった。
相手の外した球はスリークッションした後に
サイドポケットに吸い込まれ試合は幕を閉じる。
今のチームを作り3年、たくさんの衝突や
苦難を乗り越え辿り着いたラスベガス。
悔しさは部屋に戻ってから溢れ出した。
わたしの視界で美しい夜景が滲む。
またこの場所に挑戦したい、
そんな気持ちにさせてくれた、
そして一生の思い出になった2019年の夏でした。
ありがとうJuggernautの皆んな」
…………
今年の日本勢の挑戦が終了。
帰途につく9ボール代表チームたち。
…………
最後に、JPAスタッフYさんより、
2019年ラスベガス大会のまとめの
言葉をいただきました。
JPAスタッフYさん:
「今年はJPAにとって12回目の夏のラスベガス大会でした。渡航前に『今年は珍しくベガスにバッタが大量発生している』との情報があり、先月ベガスでの『10ボール世界選手権』に出ていた赤狩山幸男プロにも『外に居れば当たる』というようなことを聞いていたため戦々恐々としていたところ、なんと一匹も遭遇せずじまい……。一体どこへ行ってしまったのでしょうか、実はちょっと見たかったのに(笑)。
閑話休題。
WPC各年度の日本勢最高位を書き出してみましたが、年々アベレージが上がってきているのがよくわかります。今年はTAKKAN(達観)チームがチャンピオンシップアリーナでプレーできましたが、いずれまたその機会はやって来るでしょう。
結果もさることながら、例年言えることですが、日本のチームはマナーが大変良く、相手チームを不快にさせることがありません。これは特筆すべきことです。過去にも3度スポーツマンシップ賞をいただきましたが、今年の代表チームも、複数の対戦チームから『スポーツマンシップ賞に推薦したよ』と言ってもらえました。
日本から来ているから特別扱いされているのではありません。アメリカは『多種多様の国』、日本人がそこに居ても向こうからすれば日常のことです。言葉を交わすまで、どこかの州を勝ち抜いたアジアンのチームとしか思われていなかったりします。
その上、対戦しても言葉の壁から思うように意思疎通できない状況下で、数時間の対戦後に『良いチーム』と思ってもらえるということは相当にすごいことです。マナーが良く、爽やかなプレーで、対戦相手に対する気遣いができているからこそで、このことは『チーム日本』として本当に誇らしく思います。来年もまた、楽しみですね」
(了)
…………
■JPA公式ブログ
■JPA公式FBページ
■JPA公式Twitter
…………
BD Official Partners :
世界に誇るMade in Japanのキューブランド。MEZZ / EXCEED
創造性と匠の技が光る伝統の国産キュー。ADAM JAPAN
ビリヤードアイテムの品揃え、国内最大級。NewArt
末永くビリヤード場とプレイヤーのそばに。ショールームMECCA
カスタムキュー、多数取り扱い中。UK Corporation
13都道府県で開催。アマチュアビリヤードリーグ。JPA
徹底した品質の追求。信頼できる道具をその手に。KAMUI BRAND
赤狩山幸男プロ参加の平日トーナメント開催中。 BAGUS
カーボン繊維構造REVOシャフト発売中。PREDATOR JAPAN
ジャストなビリヤードアイテムが見つかる。キューショップジャパン
2018年4月大阪市淀川区西中島に移転リニューアルオープン。日勝亭
オウルグローブ新モデル「+」(プラス)発売中。SHOP FLANNEL
国内外トッププレイヤー達が信頼する国産積層タップ。斬タップ
…………
Cue Ball Samurai―ビリヤードサムライLINEスタンプ