11/9~11/10(土―日)に
愛知で行われた『アマローテ』
(全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会)。
A級の部で優勝した
杉山功起選手の談話をお届けします。
昨年(2018年)、
『全日本ジュニア9ボール』で
優勝している杉山選手。
一般カテゴリーでは、
自身初のアマ全国タイトルとなりました。
19歳と1ヶ月での戴冠。
アマローテ67回の歴史の中で最年少なのかどうか、
ビリヤードウォーカーさんに聞いてみたところ、
「1990年大会優勝の鈴木純志選手(京都)が
18歳3ヶ月弱だった」ということを
調べてくださいました(ありがとうございました)。
杉山選手の「19歳1ヶ月」は、
これに次ぐ記録だろうと思います。
…………
Kouki Sugiyama
生年月日:2000年10月7日
出身・在住:岐阜県・神奈川県
所属店:『POOL LABO』(神奈川県横浜市)
ビリヤード歴:約5年
使用プレーキュー:Black Jack(タップはKAMUIブラックM)
タイトル:
2017年『アジア選手権男子ジュニアダブルス』優勝
2017年『日本学生9ボール選手権』優勝
2017年&2018年『東海球聖位』優勝
2018年『全日本ジュニア9ボール選手権』優勝
2019年『アマローテ』(全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会)優勝
アマローテ参加回数:今回が5回目(初回はB級に参戦。A級で4回参加)
※決勝戦&プレーオフ試合動画
(2試合が1動画に入っています)↓
…………
――初優勝・初全国タイトルのお気持ちを。
「アマローテという素晴らしい大会で
優勝出来てめっちゃ嬉しいです。
僕は一昨年(2017年)に5位まで行けて、
『2018年は頑張ろう』って思ってたら
負け―負けでした(苦笑)。
そうしたら今年は優勝出来たので
自分でもびっくりしています(笑)
大会協賛・協力・後援の企業・団体様、
主催・主管のNBA、JAPA、
そして愛知や東海の連盟の方々のおかげで
この大会の伝統が守られていると思いますし、
そんな大会で初めての全国タイトルが
獲れたことがとても嬉しいです」
――ローテーションは好きですか?
「ローテーションの試合は
このアマローテしか出たことがなくて、
練習をするのは大会前ぐらいです。
でも、ローテーションのゲーム性は
面白いと思っていますし、
試合でローテーションを撞くのは
いつも楽しみです」
――2日間で13試合しました。
体力や集中力は最後までもちましたか?
「はい、全然大丈夫でした。
今までだったら、10試合ぐらいしてから
決勝戦を撞くことになったら、
もう疲れてヘトヘトになって、
ガチャガチャな試合をしてたと思いますけど、
今回はそんなことはなかったです。
試合の合間に外の空気を吸いに出たりとか、
会場での過ごし方や心身のバランスを考えながら
体力や精神状態をキープしていました。
それも、日頃からお世話になっている
羅立文プロ(神奈川『POOL LABO』)のおかげです。
コーチとして名古屋まで付いて来てくださって、
色々なアドバイスをしてくださったり、
2日間ずっとサポートしてくださったのは
すごく大きかったです」
――敗者側から勝ち上がって行って、
もう負けられない状態で迎えた
決勝戦とプレーオフ。かなり緊張したのでは?
「あの2試合はすごくテーブルに集中出来ていて、
緊張を感じてなかったです。
変に『勝ちたい』と欲が出すぎることもなく、
初タイトルへの思いが裏目に出ることもなく。
自分の点数も相手の点数も
全くわからずに撞いてました。
そのぐらい入り込めていたと思います。
最後僕、13番がゲームボールだと
思ってなかったですもん(笑)。
レフェリーの和田敏幸プロに
『ゲームボール』と言われた時に、
『あっ』と我に返った感じでした」
――ゲームボールを入れてガッツポーズ。
「嬉しくて自然と出ちゃいましたね(笑)。
全くあれは考えてなかったです」
――展開的に苦しかった、危なかった試合とは?
「決勝戦とプレーオフも含めて、
2日目のほぼ全ての試合が危なかったと思います。
自分が先にリードしてから相手に追い付かれたり、
逆転されるという展開が多くて。
やっぱり180点先取ですし、
自分が先行していても、ワンチャンスで
ひっくり返してくる人ばかりなので。
でも、たまたま今回は
終盤にもう一度僕にチャンスが来て、
そこを拾って勝てたって試合が多かったです。
ずっとそういう展開で戦っていた感じで、
苦しいのは苦しかったですね」
――苦しさに耐えられるだけの精神力も
身に付いてきたと言えるでしょうか。
「それもあると思います。
羅プロからも言われていることですけど、
ビリヤードはたしかにテーブル上での
駆け引きはあるけど、相手が撞いている時は
こっちは何も出来ないじゃないですか。
だから、相手のプレーに一喜一憂しないで、
待っている間は集中を切らさずにリラックスする。
この2日間はその姿勢を保てていたと思うし、
だから、ラッキーを呼び込めたのかなって
思うところもあります。
今まではまくられそうな展開になると、
だいたいメンタルが崩れてたんですよね。
チャンスが来ても、こっちがミスしてしまって、
相手に取られてしまうことが多かった。
でも、今回は最後までメンタルが乱れることはなくて、
チャンスが来たら取り切れることが多かった。
そこはだいぶ成長出来たなと思います」
――技術面で成長を感じられたところとは?
「ミスもたくさんしてますし、細かく見ると
まだまだ全然なところもありますけど、
取り切りの組み立てとか、トラブルの解消とか、
セーフティとか、全体的に少しずつ
上達していると思います。
それがプレー全体の安定感に繋がり、
メンタルにも良い影響があったと思います」
――今は横浜の『POOL LABO』で
勤務しながら腕を磨いていますね。
岐阜から移って来てどのぐらいになりますか?
「半年ですね。
横浜に来てからさらに成長出来ていると思います。
羅プロからはビリヤードのことだけじゃなくて、
普段の生活のことや、アスリートとしての
心構えとかも教わっています。
ビリヤードに集中して取り組める環境なので、
それも今回の勝因の一つだと思います」
――プロ志望でしょうか?
「はい、そうです。
これから僕がどれだけ成長出来るか次第なので、
まだ完全には決めてないですけど、
来年(2020年)のプロ入りを考えています。
それまでは一戦一戦を大事に戦って、
経験を積んで、プロになってすぐに
潰れないだけの実力を身に付けたいです。
トップレベルで活躍出来るような
プロになりたいと思っているので」
――応援してくれた人達へメッセージを。
「普段から応援してくれている皆さん、
会場で声を掛けてくれたり、
試合を見てくださった方々、
家族や岐阜の皆さん、
POOL LABOの皆さん、
そして、様々な形で日頃から
サポートしてくださってる皆様。
応援していただき、本当にありがとうございました。
皆さんの応援のおかげで
タイトルを獲れたと思っていますし、
皆さんが僕の優勝を喜んでくれていることが
自分にとっても大きな喜びです。
これからもまた応援よろしくお願いします」
(了)
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