カタールの首都ドーハで開催されていた
今年の『9ボール世界選手権』。
日本時間12/18午前1時すぎに決勝戦が終わり、
ロシアの若きトッププレイヤー、
フェダー・ゴースト（19歳）が、
決勝戦で台湾の張榮麟を13-11で破り、
9ボール世界チャンピオンの座に就きました。
男女あわせて初のロシア人世界チャンピオンです。
優勝：F・ゴースト（ロシア）
2位：張榮麟（台湾）
3位：劉海濤（中国）、柯秉中（台湾）
5位：C・マチカイネン（フィンランド）、A・パグラヤン（カナダ）、ドテーキエン（ベトナム）、柯秉逸（台湾）
J・フィラーと同じく、
クセのないなめらかなストロークで
軽快なプレーをするゴースト。
19歳とは思えない落ち着きと
高い攻撃力も魅力です。
2年前（2017年）に
『世界ジュニア』で優勝した後、
2018年『ユーロツアー・
トレビソオープン』（9ボール）や、
今年（2019年）の
『欧州選手権』（9ボール）で優勝。
ワールドメジャータイトルを獲得する日も
近いと言われていたプレイヤーです。
今大会では、ベスト64から、
J・コニアー（スロバキア）、
鄭喻軒（台湾）、
M・スニーガキ（ポーランド）、
柯秉逸（台湾）、
柯秉中（台湾）を倒して決勝戦へ。
ショットクロック（タイムルール）が
ないこともあり、決勝戦序盤〜中盤は、
張榮麟が得意とする
ゆったりとした間合いのまま進行
（試合時間は4時間オーバーでした）。
ブレイクの形も良くならず、ゴーストは
なかなか自分のリズムが掴めずにいましたが、
7-9ビハインドで迎えた第17ラック、
張榮麟がブレイクスクラッチをしたところから、
取り切り、マスワリ、取り切り、マスワリと
相手にほとんど撞かせずに逆転（11-9）。
大舞台経験に勝る張榮麟は
さすがに粘りを見せて2点を返しましたが、
最後はゴーストが自らのブレイク番を死守して
13-11で上がりました。
ゲームボールを入れた直後の姿は
昨年のフィラーにそっくり。
「Come on !!!!」と絶叫し、
キューを放り投げていました。
ロシアのビリヤード史を書き換えた
19歳のヤングスターが、
思い切り感情をあらわにした瞬間でした。
一方、敗れた張榮麟は、
2012年の『8ボール世界選手権』に続く、
2つ目の世界タイトル獲得は叶いませんでした。
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