〈BD〉祝・掲載100本。キューショップジャパンの企画『My Favorite Cues』担当の「スタッフ野田」さんに聞いてみた

 

豊富な品揃えを誇るビリヤード用品通販サイト、

キューショップジャパン』。

 

同サイト内には、キュー好きな人が

更新を楽しみにしている企画ページがあります。

それが『My Favorite Cues

(マイフェイバリットキュー)。

 

稀少なプレミアムキューや

美しいカスタムキューを毎回1本ずつ、

2週間に1度のペースで紹介。

 

オーナーの思い入れやこだわり、

メーカーの基礎情報や製作秘話、

そしてそのキューの注目ポイントなどを、

キューショップジャパンの「スタッフ野田」さんが

巧みに織り交ぜつつ、優しい筆致で描きます。

 

そんな『My Favorite Cues』が、

2019年12月に「掲載数100本」を達成。

 

「スタッフ野田」こと野田恒一さんに、

キューショップジャパン秋葉原セレクトショップで、

改めて企画立ち上げの経緯からお聞きしました。

 

野田さんはキューショップジャパン入社前は

別のビリヤードショップで長く勤めた経歴を持ち、

自身もプレイヤーであり(14-1がお好き)、

キューコレクターでもあります。

BDも以前から存じている方です。

 

現在は、キューやビリヤード用品全般に精通した

「ビリヤードアドバイザー」として、

『キューショップジャパン 秋葉原セレクトショップ』と、

『キューショップジャパン 池袋ロサ店』の

店頭に立つこともあります。

 

※トップ画像で野田さんが持っているキューは、

向かって右がNo.100に登場したバリー・ザンボッティ、

左がNo.102に登場予定のマイケル・ウェブです。

 

…………

 

↑ No.100に登場したバリー・ザンボッティ。野田さん所蔵の私物です

 

 

語り手:野田恒一さん

聞き手:BD

 

 

――掲載100本、おめでとうございます。さかのぼってお聞きしますが、My Favorite Cuesはどんな経緯で立ち上げられたのでしょうか?

 

「色々なカスタムキューを取り揃えて、キューショップジャパンで掲載・販売するのが理想なのですが、近年は輸入に色々な制限があって、特にアメリカのプレミアム・カスタムメーカーのキューを取り寄せることが困難になってきています。それでも名職人による傑作をぜひ多くの人に知ってもらいたいという思いが発端でした。そこで貴重なキューをお持ちの方に写真と情報を提供していただき、紹介するコーナーを作ろうと。イメージはネット上のキューの博物館です。特にアメリカンカスタムに限定している訳ではありませんが、ご紹介するのは珍しくて希少価値の高いキューとなってきます」

 

――会社からはすんなりGOサインは出たのでしょうか?

 

「はい、会社は私の経歴や私がコレクターだということもわかっていましたので、『スタッフ野田として発信していくことを始めから期待してもらっていました。そこで私から企画をいくつか出して、My Favorite Cuesと『ノダブロ』(主にビリヤードのテクニックや基礎知識などを紹介。現在40本の記事がある)をやることになりました。私自身の感覚では、ノダブロからプレミアム・カスタムキューに関するものだけを抜き出して、My Favorite Cuesとして別仕立てにしている感じです。キューのことだけを集中的に見たい方もいると思いますので」

 

↑野田さんのコレクションは多岐に渡る。上:キューメーカーの販促ツール用・スタッフ用として作られた非売品のウェア類。下:各メーカーのリーフレット、キューイベントのプログラム、名刺など。左上にバリー・ザンボッティから野田さんに宛てられた直筆のレターも

 

 

 

――そして、スタートから約2年間で掲載100本を達成しました。

 

「とりあえず100本までたどり着けてほっとしましたが、これは単なる通過点です。実際100本程度では全く不十分と思っています。出来れば1,000本くらい集めて、ブルーブックのような資料になることを目指しています(※『Blue Book of Pool Cues』。アメリカで出版された圧倒的情報量と高い網羅性を誇るキュー図鑑。キュー産業従事者やコレクターにとってバイブルのような書籍)」

 

――My Favorite Cuesは特定の掲載日はないですよね?

 

「はい、特に決まった日時に掲載ということはありません。通常業務の都合を優先するので、その合間でできそうなところでアップしています。掲載ぺースは現状では月に2回ぐらいです。ノダブロもやっているのでこれ以上ペースを上げることは難しいですが、できれば一生続けていきたいと思っています」

 

――文章を書く事はお好きですか?

 

「私は工業大学の出身なので物書きの専門教育を受けたことはないですが、文章を書くのは嫌いではないです」

 

――記事を制作していてどんなところが楽しいですか?

 

「紹介するキューについて、オーナーさんから仕様や思い出をお聞きすることが多いのですが、そうした中で自分の経験と重なる部分もあり、また今まで知らなかった新しい発見があったりします。『このメーカーはこんな形のハギやインレイを使っていた』といった話など、オーナーさんは所持するキューについてはさすがに詳しい情報をお持ちです。そういったやり取りが楽しいですね」

 

――反対に、大変なところとは?

 

「やはり取材をしたり、記事を作成する時間がなかなか取れないところです。できるだけ読んだ人に面白いと思ってもらえる内容にしたいので何度も推敲を重ねますし、掲載情報に誤りがないようキューやメーカーに関する資料をチェックしますので、1本の原稿を作るのに結構時間がかかります。著名なメーカーや私が好きなメーカーのキューであれば、自分の頭の中にある知識やエピソードなども絡められますが、あまり詳しくないメーカーのキューが出て来た場合は下調べに時間が掛かります。そんな時、ブルーブックは重要な資料の一つですし、ネットの情報も参考にしています」

 

↑日本にはほぼ入って来ていないであろうマイケル・ウェブのキュー。その面白いギミックについて詳しくは近日公開のNo.102をご覧ください。

 

 

 

――社外でキューオーナーさんに会って、その場でキューを撮影したりということも?

 

「あります。知人のキューを載せる時の手順として、休日にどこかのビリヤード場で待ち合わせをしてその場で写真を撮らせていただいたり。ビリヤードのサークルなどの集まりに参加した際に、複数の方にご協力いただき、撮り溜めておくとか。もちろん、全く面識のない方からの投稿も多くあります。その場合は連絡を取ってキューについての情報や思い出などを聞き取りさせていただきます」

 

―― 野田さんご自身がお好きなキューのタイプとは?

 

「初めて訪れたキューメーカーの工房がシュレーガーとジナだったので、この2つのメーカーは思い入れがあります。ちなみに2メーカーを同じ日に訪問しました。また、バリー・ザンボッティも工房で親切にしてもらい、工房にあったキューを譲ってもらったりしましたので、やはり思い出深いです。注文して作ってもらったのは1本だけですが、バリーから紹介されて入手したザンボッティが何本もあります。私が好きなデザインのタイプはクラシックスタイルですが、近代的デザインの物でも『これは欲しい!』と直感するものがあります。ベンダーの『オットーマン・キンジャル』などがそうです。いわゆる一目惚れですね」

 

↑ベンダーの『オットーマン・キンジャル』。これも野田さん自身が所蔵しているもの

 

 

 

――My Favorite Cues 100本の中で、特に印象に残っている3本を挙げていただくとすると?

 

「なかなか難しい質問ですね。自分のキューは見慣れているので除くとして、No.45のバラブシュカNo.54のジナキューNo.99のカーセンブロックといったところでしょうか。できれば自分のコレクションに加えたいところですが、どれも絶対無理ですね。No.45はアメリカの知人、No.54はジナキューの代表であるアーニー・ギュテレス本人、No.99は世界的カーセンブロックコレクターの方からの提供です」

 

――今後に向けての抱負や、読者へ向けて一言お願いします。

 

「お伝えした通り、目標は100本や200本ではないのですが、マイルストーンとしてまず200本を目指します。何年後になるかわかりませんが、本企画がビリヤードの歴史的な資料になって役立つようなことがあれば大変嬉しいです。まだまだ国内には珍しいキュー、貴重なキューがたくさんあるはずです。ぜひそういったキューをご紹介させていただきたいです。これをご覧の皆様で我こそはというキューをお持ちの方、キューショップジャパンのLINEやメールでも投稿を受け付けておりますので、よろしくお願いします」

 

(了)

 

↑いつかMy Favorite Cuesに登場するはずというジナ。人気の「ラスプーチン」と呼ばれるデザインですが、よく見ると……

 

…………

 

My Favorite Cuesに掲載ご希望の方は、キューショップジャパンLINEまたはメールで直接ご自慢のキューの写真を添付送信ください。

キューショップジャパンLINEはこちら

メールは mail@cue-shop.jp

 

必要な写真は以下の4点となっております。

①全体 ②フォアアーム ③バットスリーブ ④ジョイント

※写真の構図・アングルなどは紹介されているキューをご参照ください。
※お客様のこだわりや自慢のエピソードなどもございましたら、ぜひメッセージご記入をお願い致します。

 

…………

 

BD Official Partners :  

世界に誇るMade in Japanのキューブランド。MEZZ / EXCEED 

創造性と匠の技が光る伝統の国産キュー。ADAM JAPAN 

ビリヤードアイテムの品揃え、国内最大級。NewArt 

末永くビリヤード場とプレイヤーのそばに。ショールームMECCA 

カスタムキュー、多数取り扱い中。UK Corporation

13都道府県で開催。アマチュアビリヤードリーグ。JPA

徹底した品質の追求。信頼できる道具をその手に。KAMUI BRAND

赤狩山幸男プロ参加の平日トーナメント開催中。 BAGUS

カーボン繊維構造REVOシャフト発売中。PREDATOR JAPAN

ジャストなビリヤードアイテムが見つかる。キューショップジャパン

2018年4月大阪市淀川区西中島に移転リニューアルオープン。日勝亭

オウルグローブ新モデル「+」(プラス)発売中。SHOP FLANNEL

国内外トッププレイヤー達が信頼する国産積層タップ。斬タップ

 

………… 

 

Cue Ball Samurai―ビリヤードサムライLINEスタンプ 

 

 

 

<<<前の記事