世界各国で競技プレイヤー層を中心に
強い支持を得ているハイクオリティ積層タップ、
『斬』（ZAN）。
この春、新モデルが誕生しました。
名前は『BOOST』（ブースト）。
『斬』（「PLUS2」世代）は、
ベーシックラインの
「ソフト」「ミディアム」「ハード」、
プレミアムラインの
「プレミアムソフト」「ハイブリッドマックス」
「グリップハード」
……という計6種のタップをラインナップ。
新しい『ブースト』が7番目のタップとなります。
5月1日に発売開始。
お求めは全国の斬タップ取り扱い店にて。
…………
（※↑最後の缶は50個入りのケースです）
ブーストは、斬タップの他のモデルと同じく、
「豚革の積層タップ」で、レイヤー数は「8」。
プレミアムラインの一つという位置付けですが、
単なる「従来品の硬度違い」ではありません。
開発コンセプトは
「球離れの速さ」と「直進性の高さ」。
革の硬度だけで言えば、
「斬シリーズの中で最も硬い革」を採用し、
新しい製法で作られているとのこと。
斬タップの代表、湯山功プロに
より詳しくお聞きしました。
…………
――ブーストの開発はいつ頃始まったのでしょうか？
湯山功：1年以上前です。斬タップのラインナップは6種類で安定していましたし、新しく増やす必要はないと思っていましたが、僕自身の好みを反映したタップ、つまり「球離れが速く直進性の高いタップ」を作りたいと思うようになりました。（湯山プロ自身がマスタートレーナーを務める）『プールワークアウト』でもレッスンしていることなんですが、ショット力向上やキュー切れアップにおいて大事な要素が球離れの速さ。球離れが遅いタップやタッチの長い撞き方を好む方がいることは知っていますが、それは僕のメソッド、僕の好みとは異なります。
――それは以前から語っておられましたね。
湯山：ええ。そして、MIKIのカーボンシャフト『IGNITE 12.2』（イグナイト）と出会ったことが良いきっかけになりました。販売開始前から試打をさせていただいていて、その性能には驚いていたんですが、こういった高性能シャフトにもっと球離れの速いタップを付けたらさらにポテンシャルを引き出せるんじゃないか……と考えたら、新しく作りたい気持ちが高まってしまって。それで、1年ぐらい試作と研究を繰り返してできたのがブーストです。たぶん斬タップの中で完成まで一番時間がかかってます。従来品から圧縮率や革の硬度を変えただけのタップではありません。独自の製法を確立しました。
――「ブースト」という名称に込めた意味は？
湯山：球離れの速さと直進性を「強化する」「増進させる」という意味です。実は前から「ブースト」という言葉の響きが気に入っていて、いつか使いたいなと思い、温めてました（笑）。
――直進性の高さというのは、ヒネッた時（左右のスピンを撞いた時）の手球のトビやカーブが少ないということですか？
湯山：そうです。強くヒネッた時も弱くヒネッた時も、トビもカーブも出にくいような仕様にしています。全てのシャフトではないですが、カーボン製シャフトなど現代の高性能シャフトでは、球離れの速い撞き方の方がスピンの効きと直進性を両立させやすいと僕は考えています。ブーストはそこを追求したタップです。
――ブーストは強靭な革を使って作ったそうですが、いわゆるパワー（反発力）も大きいのでしょうか？
湯山：はい、パワーも十分にありますし、スピンもしっかりとかかります。瞬発的なパワーだけで言えば、斬の「H」や「グリップハード」の方が上と感じる方が多いと思いますが、手球をコントロールしやすい範囲でのパワーという意味ではブーストの方が上です。パワーのあるタップだとやりづらいと言われる、スローでヒネる球や“殺し球”もやりやすいです。
――ショットフィーリング（打感）はいかがですか？
湯山：たとえるなら「パーンと弾けるような感じ」でしょうか。使っている革が硬いから、そのまま打感も硬い……かどうかはプレイヤーそれぞれの捉え方によると思いますが、少なくともブーストの打感は柔らかいとは言えません。「グニュッ」という、手球を乗せるような感覚を味わいたいという人には合わないと思います。
――キャラが立ったタップと言えそうですね。
湯山：ストロークやシャフトによっては「合わない」「硬い」と感じる人もいるだろうなという予想はしています。ですが、性能的には誰にでもおすすめできるオールマイティなタップなので、一度試してみていただきたいと思いますし、ブーストについての僕自身の考えやショットの実演などを、YouTubeチャンネル（「ねりちゃぎTV」）で発信していくつもりです。
（了）
湯山プロは、YouTubeチャンネル
『ねりちゃぎTV』内のこちらの番組（↓）でも
たっぷりブーストについて語っています。
ぜひご覧ください。↓
「これが斬BOOSTだ！！」
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