〈BD〉ビリヤード漫画『ミドリノバショ』単行本第1巻、小学館より8/12発売! 作者の岡Qさんにインタビュー

A new Japanese Billiards Manga "Midorino Basho" (The Green Place)  vol.1 will come out 12 Aug 2020 from Shogakukan.

 

 

小学館の漫画アプリ『マンガワン』で

連載中のビリヤード漫画、

 

『ミドリノバショ』(by 岡Q)が、

遂に単行本になります。

 

第1巻は8月12日(水)発売。

 

小学館公式サイトの

単行本紹介ページはこちら

(※ここから予約注文もできます)

 

上記サイトより部分引用:

 

“天才ビリヤード少女登場! 爽快ヒロイン漫画

天才少女・翠(ミドリ)が、一癖も二癖もある大人達とビリヤードで翔ける!”

 

“小学館の漫画アプリ「マンガワン」の読者が決める【第8回連載投稿トーナメント】第2位。ビリヤード専門誌で約7年連載していた著者がおくる、爽快ヒロインスポーツ漫画がここに誕生!!”

 

“単行本特典として、初心者でもわかる簡単ルールブック、プロビリヤードプレイヤーを紹介するコラムなどを収録!!”

 

“著者の岡Q氏は本作で長編デビュー。注目の室内スポーツ・ビリヤードを扱っている本作ですが、実は著者自身も腕に覚えありのビリヤードプレイヤー。それゆえ、本編の核となる試合シーンの緻密さと迫力は大きな見どころとなっております!”

 

…………

 

初の単行本の発売を間近に控えた

作者・岡Qさんの声をお届けします。

 

 

――「投稿トーナメント」挑戦から約2年。遂に単行本が出来ました。今の率直なお気持ちをお願いします。 

 

岡Qようやく、というより『え、もう?』と言う感じで本当にあっという間でした。単行本の発売は嬉しさがある一方で、不安な気持ちも大きかったです。ですが、SNSで書影を公開した時に、応援してくださっている多くの読者さんの存在を改めて感じました。商業で連載を続ける以上、ある程度の結果を出さないといけないというのは事実ですが、今は『第1巻においては力を尽くせた』と言う満足感の方が上回っています。不安な気持ちは少なくなりました。

 

――投稿トーナメントの頃からすでに、この第1巻刊行までの道筋や物語世界はイメージできていたのですか?

 

岡Q上手く説明できないのですが、当時から今まででストーリーを考えたことは一度もないんです。頭に浮かぶのはシーンのイメージ、『誰かが何かをした→周りはこう感じた』みたいな動く映像だけです。なんならそこに音楽までついています。その点を繋いだ線が一般にはストーリーとか展開というものに見えているのだと思います。今も担当編集者と打ち合わせをする時はストーリー自体を話すことはほぼ無くて、『こいつの気持ちは?』『誰の視点で見てるの?』というようにキャラクターの感情の話しかしていません。この先の展開も、明確な点のイメージだけが存在しています。

 

――ビリヤードを漫画で表現することの難しさとは? 楽しさとは?

 

岡Q難しさは、皆さんの想像どおり、ビリヤードのルールや文化、もっと言うと空気感を、未プレイヤー層の読者さんに伝えることです。その反面、そういったことを伝えること自体が、読者さんにとっては知ることそのものが、一つのエンターテインメントとして成立します。作中で私が書くウンチクを喜んでくださる読者さんも多いんです。それがビリヤード漫画を表現することの楽しさ、なのだと感じています。

 

――連載しながら読者や周囲の方から多くの感想や反応を見聞きしたと思います。嬉しかった声とは?

 

岡Q嬉しかったことは『生まれてくる子供に翠と名付ける』や『この漫画を見てビリヤード始めました』のような、漫画が読者さんの生活にまで関わりを持てたのかな? と思えるコメントをもらえた時です。大げさに思われるかもしれませんが『生きてて良かった』って思うコメントです。『子供に翠と名付けた人』がもし本当にいたとしたら、その方は一生この作品を忘れることは無いでしょうし、『漫画でビリヤード始めた人』が、そこで知り合った人と親友になったり、なんなら恋人ができて子供が生まれて、老後も仲間とビリヤード場に通って、となったら、その方の人生の大半にこの作品が良い意味で関われることになるのかもしれない。そう思うと嬉しいです。

 

――この第1巻をどんなふうに楽しんでもらえたら作者としては嬉しいですか?

 

岡Qさきほどの回答と重複するかもしれませんが、ミドリノバショの目標は2.5次元なんです。といっても同名の舞台芝居のことではなく、『現実のように感じて欲しい』というのを目指して表現しています。翠の周りには、彼女の成長を暖かく見守るあらゆる世代の男性がいます(※BD註:今後女性も出てくるとのこと)。これは、どの世代の方が読んでも感情移入できるようにと思ってそうしています。ビリヤード場なんかでまるでそういう人がいるかのようにキャラクターの事を話してくれたりすると、大変嬉しいです。

 

――作中の『球撞楽』の常連のおじさん達と同じ気持ちで翠を見守っている自分に気付きます。

 

岡Qミドリノバショの世界に触れてくれた老若男女様々な世代の方が『よしビリヤードに行こう! ビリヤードを始めよう!』と第一歩を踏み出すこと。その敷居は高くないと感じていただくこと。それが私の目指すミドリノバショの2.5次元で、作品の完結はそこにあると考えています。究極を言うと、最終巻の表紙は写真にして、翠ソックリな体型の若い女の子がポニーテールにしてTADを持って箱台に向かって構えている後ろ姿にしたいくらいです(※BD註:TADは実在する人気カスタムキューのこと。箱台はキャロム台を改造してポケット台にした非常に古いタイプのテーブルのこと。ともに作品内で描かれている)。そうしたら読者さんに『翠ちゃんって、ほんとにいたんだな』って思ってもらえませんかね(笑)。

 

――その写真は見てみたいですね(笑)。最後にBD読者やビリヤードファンにメッセージをお願いします。

 

岡Q読者さんたちから『単行本、予約したよ』と言う声をすでに頂いています。本当にありがたいです。幸せな気持ちになれました。単行本版はウェブ版の画質より、はるかに微細に描画されているのが最大のウリの一つだと考えています(※BD註:ウェブ版はトラフィックを抑えるために画質を下げている)。その他、まだ詳しくは書けませんが、おまけ要素も入っていて、通常の650円の単行本(192ページ)より少しボリュームのある208ページになってます。ご購入の参考にしていただけると幸いです。

 

(了)

 

…………

 

岡Qさん、ありがとうございました。

 

近年、商業ベースでは

全く存在していなかった

本格的なビリヤード漫画。

 

それが、小学館という大手出版社の

漫画サイト主宰の2018年の

投稿トーナメントで2位入賞に輝き、

連載スタートにこぎつけて、

この夏、単行本化にまで至りました。

 

これはビリヤード業界にとっても

画期的なことです。

 

岡Qさんが生み出した魅力的な作品世界と、

献身的な創作活動が実を結んだと

BDは思います。

 

もちろん翠はまだまだ成長しますし、

ミドリノバショはもっと広がっていきます。

 

ぜひこの第1巻を家族や友人にも勧めて、

皆でミドリノバショの仲間になりましょう。

 

…………

 

※『ミドリノバショ』の連載決定までの

ヒストリーと、作者の岡Qさんの

コメント(連載開始前)はこちらから。

 

※以前、岡QさんとBDとで作った

「ビリヤードサムライ」LINEスタンプはこちら

 

 

 

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