4/18～4/19に行われた
スリークッションの
（第27回東京オープン）。
優勝した小野寺健容プロの
試合直後の談話をお届けします。
…………
Takehiro Onodera
東京都出身
1966年7月12日生
1999年プロ入り（JPBF）
2012年『東日本マスターズ 第7回アカデミーZ戦』優勝
『全日本プロ3C選手権大会』準優勝2回（2011、2014）
2021年『27th TOKYO OPEN』優勝
使用キューは『K-CUES』
スポンサー：木村整形外科
――まずは大会を終えての率直な感想を。
「信じられないぐらい上出来でした。もうほんとに嬉しいです。こんなに嬉しいことは他にないですね」
――ワンモアを当てた時にキューを掲げるような仕草も見られました。
「相手へのリスペクトがありますのでやるつもりはなかったんですけど、あの瞬間は気持ちが溢れてしまいました（笑）」
――準決勝は逆転勝利、決勝戦はリードを保っての戦いと、異なる展開の2試合でした。
「準決勝の新井（達雄）さんも、決勝戦の森（雄介）プロも、そして他の方々もそうですが皆実績ある人達ですので相手のことは意識せず、自分がどういうふうに撞くかだと思ってました。どんな場面でも僕は心静かに撞くだけだと。決して完璧ではなかったですが、ビリヤードをやってきて初めてというぐらいそれに近い状態で撞けたと思います。準決勝と決勝戦だけでなく、大会全体を通して落ち着いて撞けてました」
――決勝戦の上がり際は、さすがに緊張感が高まっていたのではないですか？
「多少は高まってましたけど、結構頭はクリアで当てたい気持ちが先走ることもなかったです。自分でも『こんなに落ち着いて撞けるんだ』と。球のアベレージとかで言うと、ビリヤード場に勤めていた頃の方が良いとは思いますけど、球を楽しむ気持ちであったり、試合での精神状態は今の方が良いですね」
――そうでした。ビリヤード場（『ARAI』）を辞めておられましたね。
「2年半ぐらい前に辞めました。今は違う仕事をしていて、練習時間は以前の1/5……いや、もっと少なくなっているかもしれないですけど、今までにないぐらい楽しさを感じてます。技術的には前より上がったところは特にないと思うので、試合で良いプレーを出すために出来ることと言ったら心静かに撞くことぐらいしかないなと。そう腹をくくって今大会に臨みました。それが良かったのかなと思います」
――2012年の『東日本プロマスターズ アカデミーZ戦』以来、9年ぶりの優勝。この9年、優勝への思いは？
「もちろん『勝ちたい』と思い続けてました。ただ、強く思いすぎてしまっていて悪い意味でそれがプレーに現れてましたね。でも不思議なんですけど、環境が変わったことによってそういう気持ちも切り替わった感覚があります。球を撞くのが楽しい、球を見るのも楽しい。そういう気持ちが根本にあるから、『勝ちたい』を意識することがないというか。そういう精神面の変化も今回の優勝に関係があると思います」
――東京オープンというビッグタイトルを手にした喜びもあるでしょうか。
「もちろんです。僕は以前、東京オープンで一度2位になっていて、他には『全日本プロ3C選手権』（アダム杯）で2度2位があります。大きなタイトルに手が届きそうで届かないという経験をずっとしてきてたので、今回はその意味でもすごく嬉しいです」
――次は5月上旬の『全日本選手権』。そこに向けてどんな準備を？
「今回と変わらないです。仕事をしながら、短い練習時間を無駄にせず集中して、あとは今日と同じような気持ちを持って本番に臨みたいと思います。何をどう準備すればいいのかということはもうわかっていますので、特別な意識を持たずにやるだけです」
――最後に、応援してくれた方々へ一言お願いします。
「僕は『ARAI』で20年近くお世話になりました。この優勝は、ARAIで練習して身に付いたものが発揮できたからだと思いますので、ARAIというお店と新井さんとARAIで出会った方々に感謝しています。本当にARAIでは多くの方々と球を撞いたり飲んだりしてきて、友人や仲間と言える人もたくさんいます。なので、ARAIの皆さんに『やったよ！』と。それと、2年ぐらい前に結婚して子供もできましたので、家族にも『やったよ！』と言いたいですね。そして、いつも支えてくださっている木村整形外科様、K-CUE様やファンの皆様にも良い報告ができて嬉しく思っています。ありがとうございます」
（了）
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