――まずは優勝の感想を。
「久しぶりの試合ということもあってだいぶ緊張してましたけど、優勝という結果で終わることができて良かったなと思います。やっぱり嬉しいですね」
――試合はいつ以来でしたか?
「大きな試合は7月の『ナインボールクラシック(10ボール)』(準優勝)以来です。1年前にこのマスターズで優勝してから、試合に出たのはハウストーナメントを含めて4、5回ぐらいだと思います。コロナ禍で試合もあまりなかったので」
――今回のマスターズに向けての準備は?
「特別なことはしてないです。もともと仕事中は撞けないので、お店のオープン前に練習しています(※埼玉のビリヤード場『セスパ東大宮店』勤務)。この1年、相撞きする機会はさらに減ったと思いますし、そうすると試合に影響するんだなと感じました。駆け引きの感覚が鈍りますね」
――2日間、思うように撞けていましたか?
「そんな感覚はほとんどなかったですし、改めて振り返ってもそんなに良くなかったなと思います。周りを見ても、他の選手達も苦しんでいるような印象を受けました。おそらく多くの人が試合感みたいなものが少し低下してしまってたんじゃないかなと思います。僕が勝ち上がって行けたのはそういう理由もあるかなと。……って昨年も同じことを言ったような記憶がありますけど(笑)、コロナが長引いてよりそう感じました」
――準決勝はSPAの同僚でもある建川雄司選手と対戦。決勝戦は以前から親交のある磯朋如選手と対戦。やりづらさもあったでしょうか?
「よく知っている人とタイトル戦の上の方で撞けるのはやっぱり嬉しかったですし、感慨深いような不思議な感覚があって、準決勝と決勝戦はなんとも言えない気持ちで撞いてました。全く自分の心理的に余裕はないんですけど、対戦しながら相手のことを応援するような気持ちになる時もあって、『撞き番、回ってきてくれ』というよりは『互いに頑張ろう』という感じで、他の選手と当たる時とは違う心理状態になってました」
――特に決勝戦は互いに意識するものがあったように映りました。
「そうですね。特に前半は。まあ……やりづらかったです、はい(苦笑)。磯さんはたしか全国タイトル戦の決勝戦は初めてだったと思いますので、そのプレッシャーもあったのではないかと思います。勝った瞬間は嬉しいというより、なんというかまずホッとしました。磯さんも祝福してくれたので『ああ、良かったな』と。試合後、色々な話をしながら一緒に関東に戻りました」
――おそらく男子のアマ全国公式戦で4連覇は「初」となります(※『球聖戦』と『名人戦』の「防衛」は除く。3連覇までは他大会で前例あり。女子では2015〜2018年に『アマローテ』で西野早苗選手が4連覇あり)。
「それは僕も周りの人に言われました。そこを意識していた訳じゃないですけど、前例のないことを自分が初めて達成できたというのは素直に嬉しいです。たぶんマスターズという大会と会場の『玉出ビリヤードACE』さんとの相性の良さがやっぱりあるんだと思います。今回も決して自分の出来が良かったという訳ではないですが、優勝できたのはそういうことなのかなと」
――約10日後には現名人として『名人位決定戦』を戦います(9/26『セスパ東大宮』)。さきほどJAPAから、挑戦者に決まっていた大坪和史選手の辞退と、愛知の木村善広選手の繰り上がり出場が発表されました(※この取材は9/14の夜に行いました)。
「初めて聞いた時は驚きました。これまで大坪さんとは名人戦や球聖戦で撞かせていただきましたし、以前から憧れている先輩選手でもありますので、今回も決定戦を撞くのを楽しみにしていました。おそらくご本人も辞退という決断を下すのは悩まれたでしょうし、苦しい思いがあったのではないかと思います。ですが、まずは身体が第一ですので、ゆっくり治していただいて、いずれまた一緒に撞けたらと思っています。そして繰り上がりで出場する木村選手は、以前タイトル(2013年『アマローテ』)を獲っていますし、今回もA級戦のファイナルまで勝ち上がってきている方ですので、こちらはもう気を引き締めて迎え撃つだけです。これから本番を想定して実戦形式の練習も増やして、当日(26日)を迎えたいと思います」
(了)
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Yasuhiro Kijima
1983年1月7日生 埼玉県出身・在住
所属:『セスパ東大宮店』、『5&9』(ともに埼玉)、SPA
プレーキュー:オリビエ
ビリヤード歴:約23年
現在ある「アマ個人全国タイトル」全てを獲得している↓
『第55期、第58期、第59期名人位』
『第19期~第22期、第26期、第27期球聖位』
『プレ国体』(全国アマチュアビリヤード都道府県選手権大会)
『アマローテ』(全日本アマチュアポケットビリヤード選手権大会)
『アマナイン』(全日本アマチュアナインボール選手権大会)
『マスターズ』優勝5回
また、2016年&2017年『都道府県対抗』の連覇メンバー(埼玉県。SPA)
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