〈BD〉「『静かに熱く撞く』が最低限」――『関東オープン』優勝・大井直幸の談話


 

先週末の『関東オープン』で

優勝した大井直幸プロの談話を

お届けします。

 

大井プロは5月に欧州遠征に出発。

ワールドプールマスターズ』、

『ブカレストオープン』、

『UKオープン』に出場します。

 

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Naoyuki Oi

JPBA40期生/1983年1月10日生/東京都出身

JPBA年間ランキング1位・6回(2006年、2012年、2014年、2015年、2017年、2018年)

2007年『ワールドカップオブプール』3位

2012年『9ボール世界選手権』3位

2014年『全日本選手権』準優勝

2015年『ワールドカップオブプール』3位

2017年&2018年『ジャパンオープン』準優勝

2017年『ワールドゲームズ・ヴロツワフ大会』銅メダル

2017年『USオープン9ボール』5-6位

2018年『CBSAツアー 中国・密雲戦』優勝

2019年『ジャパンオープン』優勝

2021年『チャンピオンシップリーグプール』5位

2021年『10ボール世界選手権』準優勝

2021年『USオープン』3位

他、優勝・入賞多数(国内で約40勝。こちらへ)

使用グローブはOWL

使用プレーキューはHOW(ハオ) 

使用タップは斬(ZAN)

所属:Shop FLANNELPool & Darts FLANNEL

スポンサー:Owl products、Session、catalyst、Andy Cloth、ココカラダ、姫路ミルキーウェイ、アルシオ、競輪ニュース AOKEI

 

…………

 

 

――久しぶりの国内大会でした。

 

大井直幸:穴がデカかったなと(笑)(※いわゆる「ノーマルサイズ」のポケット)。それもあってほとんど慌てることはなく、緊張感はちょっとはあったけど、落ち着いて撞けましたね。簡単に言えば、終始心拍数があまり上がらずに終わった感じかな。

 

――決勝戦(vs 嶋野聖大)はあっけないと言えばあっけない幕切れでした。

 

大井直幸:あれは「マサくんありがとう」だね(笑)。でも、終盤マサが追い掛けてきた時も焦ったり緊張したりすることはほとんどなかったです。「(撞き番が)もう回って来ないかな」「回って来てほしい」みたいなことも頭になかったし。もちろん「勝つ」と思ってやってるし、そこに向けて最善を尽くすんだけど、回って来たらただ撞くだけ。ある意味、かなりドライに撞けた感じですね。ゲームに対して、配置に対して、相手に対して。なんでですかね、よくわからないけど。

 

――たしかに、あのプレー姿はドライに映りました。撞き急ぐこともないし、勝ち急いでる素振りもなく。淡々ときっちりポイントを抑えていく。

 

大井直幸:ああ、そういう感じ。自分もやっててそう思いました。静かに熱く撞くということですよね。それが最低限必要なことかなって思うし、僕がゲームを仕切ってるというか、ゲームメイクしているような感覚は結構ありました。普通はもうちょっとバタバタするだろうけど、今回はだいぶ落ち着いてましたね。テーブルコンディションが簡単だったんで余計に落ち着いて撞けてたんでしょうけど、トップ達が揃ってる国際大会に出続けていると、そういう余裕が持てるようになる……っていうのも変な言い方だけど、ステージの違いから来るものはあると思います。

 

――日本のギャラリーの前で久しぶりに撞きました。

 

大井直幸:何人かは見に来てくれるんじゃないかとは思ってて、実際に2日間とも会場で見てもらえて良かったです。でも、せっかくプロ達が各地から集まってる試合だし、もっとお客さんが見に来てくれたらいいなと思います。……だけど、どうなんでしょうね。僕としてはもうちょっとポケットが渋くてテーブルが難しい方が、ギャラリーやファンも見てて面白いと感じるんじゃないかって思うんですよね。日本だとプロの大会もだいたいテーブルがだいぶイージーだから、同じ10ボールでも、海外で行われてるものとはゲーム性が変わってきちゃってるとは思いますね。

 

――「世界基準のセッティングで撞くべき」ということは以前から口にしていますね。

 

大井直幸:見る人・やる人が何を求めるかにもよるんでしょうけど、どっちのゲーム性が良いんでしょうね。少なくとも僕にとっては、今回試合で撞いた10ボールは、最近撞き慣れてきた国際大会の10ボールとは違うゲームだなと。今回のものの方がある意味誰にでも負けることがあるゲーム性なんで、感覚的にはずっと危ない試合続きでした。僕自身は今の世界基準に合わせた方が、プロとしての「戦い」を見せられると思ってるし、日本のプレイヤー達も一段上を志すことでレベルが上がるんじゃないかなと思います。

 

――わかりました。今年のここまでの海外大会についても少し聞かせてください。2つの世界選手権(10ボール9ボール)はそれぞれ5位と9位でした。

 

大井直幸:どの大会でもだいたいいつも通りに撞けてたと思うし、やりながら手応えはそれなりに得られたし、成長を実感できました。結果と内容は良い時もあれば悪い時もあるし、それはこの先も一緒だろうけど、プレイヤーとしての自分は良い方向に進んでると思ってます。もうどこに遠征に行くのにもそんなに心拍数は上がらなくなってるし(笑)、最近はあんまり内容にこだわることもないし、その時のベストを尽くすというのを繰り返すだけですね。

 

――5月の『ワールドプールマスターズ』(ジブラルタル)からまた欧州遠征が始まります。なにかテーマは?

 

大井直幸:なんにもないかなぁ……。いや、なんにもないことはなくて、詳しくは言えないけど作戦のようなものはあります。それはまた大会後に聞いてください。あとは今までと変わらないですよ。

 

――アスリートとしてコンディションを整えたり、当たり前の準備をするだけ。

 

大井直幸:そうそう、ほんとそんな感じで、それが根本にありますね。もちろんビリヤードでは日々ちょろちょろ新しいことを試したりしてますけど、全部を採り入れることはないし、今はもう無駄なことを削ぎ落としていきながらやってる感じですね。だから、なんだろう……やっぱり「静かに熱く撞くだけ」ってことなんですよね。自分に期待せずに、でも期待する。そんな気持ちでジブラルタルに行って来ます。

 

(了)

 

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