〈BD〉半世紀前の「広告」が物語る日本ビリヤード史【シリーズ・日本ビリヤード新聞 番外編 Part2】

 

約半世紀前の月刊紙、

『日本ビリヤード新聞』を

紹介する連載企画の番外編。

 

10月21日の【Part1】に続いて、

【Part2】をお届けします。

 

今回もテーマは【広告】。

 

【Part2】ではビリヤード用品

(商品・メーカー・取扱業者)の

広告を見ていきます。

 

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I氏・記:

 

ビリヤードをこよなく愛する皆様、こんにちは。

 

前回に引き続き【シリーズ・日本ビリヤード新聞】の番外編として、当時の紙面に載せられた広告を紹介いたします。

 

ビリヤード用品の情報は、現在ではインターネットなどですぐに入手できますが、昭和40年代初めの頃は、当時おそらく唯一のメディアであった『日本ビリヤード新聞』上の広告が大きな情報源になったと思われます。

 

50年前の製品情報は、今となってはほとんど必要のないものではありますが、当時のビリヤード事情を知るうえで大変貴重な記録ではないでしょうか。

 

今回は、『日本ビリヤード新聞』に掲載されたビリヤード用品の広告をいろいろ紹介しましょう。

 

※BD注:広告中の電話番号は本稿編集時にボカしたり消したりしています(下2桁を読めなくしています)

 

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●『日勝亭』『淡路亭』 

 

昭和40年(1965年)5月号(創刊号)

 

 

関西と関東を代表する、老舗のビリヤード用品会社です。両社の広告は『日本ビリヤード新聞』の創刊号から最終号までほぼ毎月掲載されたようです(※現在淡路亭はビリヤード用品は取り扱っていません)。

 

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●『冨士チョーク』 

 

昭和42年(1967年)5月号(第25号)
昭和42年(1967年)5月号(第25号)

 

これまでの連載記事にあった『日本ビリヤード新聞』の画像を見て、お気づきになったかもしれませんが、第一面の題字の横には、ほぼ毎回『冨士チョーク』の広告がありました。

 

当時はこのチョークが一番のシェアを誇っていたようです。現在では製造中止になっていますが、ノリも良いですのでネットオークション上では高値で取引されています。

 

 

こちらはI氏が所有している冨士チョーク(紫の高嶺)です。

 

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●『タイムスタンプ』 

 

昭和41年(1966年)10月号(第18号)
昭和41年(1966年)10月号(第18号)

 

お客さんのプレイ開始・終了時間が打刻できる機械です。明朗会計の上では役立つ商品だったのではないでしょうか。

 

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●『スコアマシン』

 

昭和42年(1967年)2月号(第22号)

 

 

昭和の時代は、プレー中に得点を記録するときにテーブルの近くにある「そろばん」とよばれる大きな器具を使っていました。

 

この商品は、得点を電卓のように計算できる機械のようです。機種によってキャロムの四つ球やプールのローテーションの点数が記録できたようです。

 

また、この機械の販売開始時にはその解説記事も載せられていました。

 

昭和42年(1967年)1月号(第21号)
昭和42年(1967年)1月号(第21号)

 

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●『ビリヤード用エプロン』 

 

昭和44年(1969年)7月号(第51号)
昭和44年(1969年)7月号(第51号)

 

最近はあまり見かけなくなりましたが、以前は仕事帰りのサラリーマンの方が短いエプロンをつけて、ズボンが汚れないようにプレイをしていたものでした。こちらは繊維会社によるビリヤード専用エプロンの広告です。

 

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●『ビリヤードシューズ』

 

昭和42年(1967年)7月号(第27号)
昭和42年(1967年)7月号(第27号)

 

ビリヤード専用の靴も販売されていました。普通の靴に比べて履き心地はどうだったのでしょうか……。

 

ちなみに、この靴を扱っていたビリヤード場(『オリンピア』)は、当時の日本ビリヤード協会の事務局長を兼務していた染谷祥二氏が経営されていたお店です。

 

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●『ボール磨き器』 

 

1枚目:昭和45年(1970年)6月号(第62号)

2枚目:昭和46年(1971年)5月号(第73号)

3枚目:昭和46年(1971年)6月号(第74号)

 

 

ビリヤードボールを拭いたり磨いたりするといったメンテナンスは、意外と手間がかかるものです。この時代には電動のボール磨き器がいろいろ開発されていました。

 

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●『ニッケ』 

 

1枚目:昭和49年(1974年)10月号(第114号)

2枚目:昭和50年(1975年)12月号(第128号)

 

 

ビリヤードのクロス(ラシャ)の大手ブランドの広告もいろいろありました。こちらは現代もプール(ポケットビリヤード)の『全日本選手権』などでも使われている『ニッケ』のもの。“NOWなフィーリング”って、今の若い人には通じるのでしょうか(汗)。

 

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●『ブランズウィック社製テーブル』

 

↑昭和41年(1966年)8月号(第16号)

 

 

アメリカを代表するビリヤード・ボウリング用品の会社『ブランズウィック』の日本支店がありました(※現在は『日勝亭』が日本国内総代理店です)。当時はブランズウィック製のキャロムテーブル(中台)も販売されていたようです。

 

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●『ブランズウィック社のビリヤード用品』 

 

昭和44年(1969年)9月号(第53号)
昭和44年(1969年)9月号(第53号)

 

当時のブランズウィック社のビリヤード用品の値段が載せられています(※現在は『日勝亭』が日本国内総代理店です)。“舶来品”だけあって、この時代の日本の物価からすると、どの商品もかなり高価だったようです。

 

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●『キュー製造・販売メーカー』

 

昭和44年(1969年)10月号(第54号)
昭和44年(1969年)10月号(第54号)

 

キューの製造や販売を取りおこなう専門業者もありました。ちなみに右側の会社(『ワールド・フェーマス・キュー』)の代表取締役は、後に『イシガキ』ブランドのキューを製造・販売した方です。

 

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I氏、本編12回と番外編2回、

解説していただき、

ありがとうございました。

 

※日本ビリヤード新聞紹介記事一覧はこちら

 

 

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