〈BD〉MEZZ 『AIMING TRAINER』（エイミングトレーナー）販売開始！監修者・西尾祐プロが使い方を解説。読者プレゼントあり

「真っ直ぐ狙い、真っ直ぐ振る」。

言うのは簡単でもやるのは難しい。

それがビリヤードです。

12月にMEZZから発売された

『AIMING TRAINER』

（エイミングトレーナー）は、

文字通り「エイム（狙い）」の

向上のために考案された

トレーニンググッズです。

「狙い・ストロークの方向性の

確認と錯覚の解消」ができ、

「角度のある的球の『厚み』を

イメージしやすくする」

機能も備えています。

◆ MEZZ AIMING TRAINER

寸法：縦26.6cm × 幅5.715cm

※ 台座部は縦6.9cm × 幅5.715cm × 厚み0.9cm

重さ：約32g

素材：フィルム部＝PET、台座部＝MDF、滑り止め部＝EPDM

価格：¥3,190（税込）

MEZZサイトページ：http://mezzcue.com/jp/products_pool/accessories/training/aimingtrainer

購入：MEZZ取り扱い店にて

※ 専用紙箱付き（裏面に使い方の記載あり）

エイミングトレーナーは

縦長で薄いフィルム状の製品で、

ラシャ上に置いて使います

（裏面に滑り止めあり）。

厚みは均一ではなく、

手前側（撞き手側）に段差が

あるのがポイントです。

エイミングトレーナーを考案したのは、

競技プロプレイヤー・

プロインストラクターとして

活躍している

MEZZプロプレイヤーの

西尾祐プロ（JPBA／バグース）。

西尾プロがMEZZから

トレーニンググッズを発売するのは

2009年の『ストロークトレーナー』

以来2つ目となります。

本稿では西尾プロにご登場いただき、

使い方と開発経緯を教えていただきました。

…………

◆ 使い方①：狙いの確認～錯覚を矯正し、真っ直ぐ狙う～

まず、距離の短いストレートショットの

配置で基本の使い方を覚えましょう。

（※的球をセットする際は

「パンチ穴補強シール」が

おすすめです）。

エイミングトレーナーを

「ポケット―的球」を結んだライン、

すなわち「シュートライン」の

延長線上に正確に真っ直ぐ置き、

手球を「キューボールスポット」にセット。

エイミングトレーナー本体が

動いたりしないよう、粘着力の弱い

シールなどで固定すると良いでしょう

（こちらも「パンチ穴補強シール」が

おすすめです）。

セッティングが済んだら、

まずエイミングトレーナーの

真後ろに立ち、

センターライン（黒線）を見ます。

もし顔の位置がズレていると、

上段と下段のセンターラインが

ズレて見えるので、

その場合は上下のセンターラインが

真っ直ぐ繋がって見える顔の位置を探します。

それがその人にとっての

「正しい顔の位置」です。

次に、そのまま上体を倒し、

構えに入ってセンターラインを再確認。

ズレて見える場合は、構えた時の

顔の位置を矯正しましょう。

…………

◆ 使い方②：ストロークのチェック～真っ直ぐストロークする～

真っ直ぐ構えられているなら、

次はそのままストロークします。

センターラインからキューが

それないように何度か素振りをしてから、

本番のストロークへ。

真っ直ぐテイクバックが取れているか、

真っ直ぐインパクトし、

フォロースルーが出せているか。

これを繰り返しチェックします。

エイミングトレーナーには

キューボールスポットが3ヶ所あるので、

手球の位置も変えながら

確認を繰り返します

（一番手前のスポットは立てキューの

練習などに適しています）。

…………

◆ 使い方③：角度のある球の厚みを覚える～ラインを的球の端に合わせる～

エイミングトレーナーに描かれた

ラインを利用することで、

角度（フリ）の付いた的球を狙う際の

「厚み」の感覚が養われます。

例えばこの画像は、

厚み1/4（的球の進行方向48.6度）の

的球を狙っているところ。

エイミングトレーナーの

「1/4」ライン（赤ライン）が

的球の端に向かうようにセットします。

この時のボール同士の重なり＝厚みを

意識しながら練習することで、

1/4の的球の狙い方が

イメージしやすくなります。

同様に、以下は

「3/4」の厚みの球を狙っているところ。

センターラインを挟んで反対側の

「1/4」ライン（赤ライン）を使えば

「3/4」の厚みが狙えます。

このようにエイミングトレーナーは

7種類の厚み

（1/8、1/4、1/3、1/2、2/3、3/4、7/8）に

対応しています。

これはエイミングトレーナーの幅が、

約5.715cm、つまりボールの直径に

合わせて設計されているからこそ

使える機能です。

…………

最後に、エイミングトレーナーの

監修者である西尾プロに

開発の経緯と特徴をお聞きしました。

――このアイディアを思い付いたのはいつですか？

西尾：『段差＋ライン』で錯覚を解消するというコンセプトの商品は以前に他メーカーから出ていましたが、それは素振りに特化したものでした。アイディアを発展させて『ボールをセットして撞ける』ものを自作したのが10年以上前です。それを自分の練習とレッスンで使っていて、レッスン生からも好評だったんですが、商品化するにはその機能だけだと弱いなと思っていました。

――商品化が見えたのは？

西尾：3年ぐらい前のある晩、寝ている時に閃きました。『手球の中心を通るラインを的球の端に合わせたら【1/2の厚み】になるので狙いがイメージしやすい。それならシートの幅をボールの幅と同じにしてラインを複数引けば、他の厚みにも対応できるんじゃないか』と。メモを取らずに寝たら絶対忘れるなと思ったので（笑）、無理やり起きて夢うつつでラフスケッチを描きました。翌朝見直してもおかしなところがなく、良いものが出来そうだったので、MEZZさんにお話したところ商品化を考えていただけることになりました。

――それから約3年。時間がかかりましたね。

西尾：コロナ禍もありましたし、単純な造りの商品ではありますが、ゼロから作るとなると決めることがたくさんありました。用途的に耐久性と精度が求められますが、かといってあまり高い価格にはできないので、コストとのバランスも考える必要がありました。僕は素材のことはわからないのでMEZZさんにお任せしていたのですが、材料の選定や試作には時間がかかったと思います。最終的にはとても良いものが出来上がったので嬉しく思っています。

――西尾プロは一般発売前から使っていますが、レッスン生や周囲の方々の反応は？

西尾：多くの方に「すごくわかりやすい」「欲しい。いつ出るんですか？」と言われていました。プロの先輩・後輩からも好評でした。レベル問わず真っ直ぐに悩む人は多いですし、関心の高さを感じます。こういうトレーニンググッズを紹介すると、「ビギナー向けですね」という反応をいただくことがよくあるのですが、エイミングトレーナーは特定のレベルを対象にして開発したものではありません。もちろんビギナーのトレーニングにも適していますが、個人的にはむしろ中～上級者にこそ試してほしいという気持ちがあります。

――プロやハイアマでもこれを使うと自分の『錯覚』や『クセ』を発見できそうですね。

西尾：僕は今までに800名以上のフォーム解析をやってきていますが、上級者でも真っ直ぐ狙えてない・真っ直ぐキューが振れてない人が多くいます。つまり普段からコジらざるを得なくなっているので、ちょっとタイミングがズレただけでミスしてしまいます。そんな人にぜひエイミングトレーナーを試していただきたいです。ストレートに言うと『真っ直ぐマニアに贈るアイテム』です（笑）。僕は本気で『それぞれのビリヤード人生が変わる可能性を秘めたアイテム』だと思っています。皆さんのビリヤードがシンプルに、そして楽になると思います。

（了）

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